松尾鉱山と松尾鉱業鉄道 | なつかしの鉄道写真館

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昭和40年代の全国の蒸気機関車・路面電車・トロリーバスから最近の復活蒸機まで、「懐かしさ」をテーマに鉄道写真をUPしています。

北東北に、皆さんより一足早い夏休みに出かけてきました。途中、八幡平アスピーテラインを通りましたが、道路脇に昭和40年代前半まで稼働していた松尾鉱山の社宅跡を発見。

Wikiによると、標高900mの硫黄を産出する鉱山近くの社宅には最盛期の昭和35年には13,594人が住み、労働者確保のために公団住宅より先に鉄筋コンクリート造りの水洗トイレ・セントラルヒーティング完備の集合住宅が立ち並び、小・中学校は当然のこと病院や一流芸能人が公演する会館も建設され、「雲上の楽園」と称される土地があったとか。

長崎県の「軍艦島」が世界遺産登録で脚光を浴びていますが、平泉中尊寺を擁する岩手県にも観光ガイドに載っていない隠れた遺産がありました。

①2015.8.6 松尾鉱山社宅跡 鉄筋コンクリートの集合住宅の廃墟です。道路に案内看板も出ておらず、逆に隠している雰囲気もあり。
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②はい、ここからが本題で、昭和53年6月に友人たちと八幡平のドライブ中に見つけた、元:松尾鉱業鉄道(昭和47年に廃止)の東八幡平駅構内に放置されていたED25。
ナンバープレートが取り外されていますので、ED251かED252かは不明。
なおED251は東八幡平駅跡付近の松尾村歴史民族資料館に静態保存されています。
(今回は通り過ぎてしまいました) ①の場所よりもずっと麓で、①付近の鉱山と②の積み出し駅とは、索道で結ばれていたようです。 
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岩手県八幡平に、昭和47年まで松尾鉱業鉄道(一般的には松尾鉱山鉄道)があった。松尾鉱山は硫黄や硫化鉄の鉱石の産出で有名で、鉱山のある東八幡平駅(元:屋敷台駅)から国鉄花輪線の大更駅までの12.2kmの貨客輸送を担っていたが、松尾鉱山の閉山の後に昭和47年10月9日に全線廃止となった鉄道である。

残念ながら営業時の写真では無いが、廃止から6年ほど経った昭和53年6月に八幡平をドライブしていたら、偶然松尾鉱業鉄道の廃車群を見つける。その場所は元の東八幡平駅構内と推定され、凸形電気機関車や無蓋貨車・客車や外された架線柱等が線路上に残されていた。

松尾鉱業鉄道にはED251・ED252の他に箱形の電機ED501とED502が在籍していたが、廃止と同時に秩父鉄道に引き取られデキ107とデキ108となった。

③2007.6.9 秩父鉄道 デキ107(元:松尾鉱業鉄道ED501)
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松尾鉱業鉄道時代と同じ青地に白帯の塗装で頑張っていましたが、今春で退役したようです。