GW、いかがお過ごしですか。私は、手打ち蕎麦にはまっています。



昨日、NHKスペシャルのシリーズ未解決事件で「下山事件」が再放送されており、以前、まちこさんが紹介されていて、おもしろそうだったので見てみました。
下山事件とは、日本がアメリカの占領下にあった1949年、初代国鉄総裁の下山定則氏が、GHQが課した国鉄社員10万人の解雇に関して労働組合と交渉中、線路上で礫死体で発見された事件です。

事件は、多くの謎を残し、未解決のまま時効を迎えます。番組では、アメリカが国鉄社員から共産主義者を排除するため10万人の解雇を課し、朝鮮戦争に向けて国鉄を物資輸送に利用できるようアメリカの管理下に置きたいため、アメリカの陰謀説を推測して終わります。

GHQ支配下の日本にあっては、国家権力の独立は名ばかりで、真相を明らかにすること、正義を貫くことがいかに難しかったかをヒシと感じました。正義を貫くか、自分や家族の命を守るか、どちらかの選択を迫られたら。今の時代にあっても、正義を貫くことは難しいことだと思います。

また、今となってはソ連崩壊を経て、社会主義経済の発展の難しさは多くの人が感じるところとなっていますが、この時代、共産主義勢力の強さは、私が想像する以上の大きさだったのだろうと感じました。父もあの時代は、社会がそういう雰囲気だったと言っていました。

ドラマ中、事件の解明にあたった布施検事(森山未來)は、何度も得体の知れない圧力にぶち当たります。

布施検事は、「国の謀略によって一人の人間の命が無惨にも奪われ、その死が都合よく政治に利用される。しかし、手を汚すのは、いつだって弱い立場の者であり、力を持つ者が救うべきは、その名もなき人たちです。国家主義を捨て、国民一人一人の幸福を希求するのが、戦後の理想だったはず。それができないなら、アメリカが日本にもたらしたものは、真の民主主義ではない!」と言います。

現在の日米安保のデメリット、力関係を感じずにはいられません。メリットも大きいので、一概にどちらがいいとは言えませんが。

朝ドラ「虎に翼」の話になりますが、弁護士を目指す主人公寅ちゃんの父は、収賄罪で自白を強要され従ってしまいます。

寅ちゃんは、「法は強き者が弱き者を虐げるものではありません。法は、正しい者を守るものだって私は信じたいんです」と言います。

どちらもドラマの言葉ですが、理想に近付くために奮闘する人達がいることが、救いです。

戦後最大のミステリー事件と言われている下山事件。まさに、「事実は、小説より奇なり」。証人となる人は、どんどん消えていき(消されていき)、ゾクゾクします。シベリア抑留者からソ連のスパイになった者、ソ連とアメリカの二重スパイ、秘密工作員、アメリカの思惑、サスペンス要素がこれでもかというほど詰まっていますが、全て実話ということが怖すぎます。興味のある方は、是非GWのお供に。

NHKオンデマンドではいつでも視聴できそうですが、NHKプラスの配信期限は5月6日午後2:23のなので、取り急ぎ記事にしました。第一部ドラマ、第二部ドキュメンタリーがあります。

NHKプラス•••NHKの番組をリアルタイム〜放送後1週間、見逃し配信をしています。(5月4日まで「新プロジェクトX 富山県・厳冬 黒四ダム」も配信中。こちらも良かったです)

旬を頂くよだれ家に何もなくて色が一色ですがあせる