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都立国際高校へ行きたいなら

都立国際高校の魅力、合格への道を探ります。

前回の記事で書いたように、都立国際高校の入試方法が変更になる。もっとも、これは都立国際高校のみの変更というよりは、都立高校全体の入試変更の変更を反映したものである。この入試方法の変更については、受検生にとって非常に大切なことであるので、再度まとめておく。

(1)目的

平成9年度に策定された「都立高校改革推進計画」によって、各学校の個性化・特色化は進んだが、一方で「制度が複雑化し、受検者、保護者、中学校にとって分かりにくい」(検討委報告)という課題が発生したため、これを解消させるというのが目的らしい。

だから、選抜方法を共通化・簡素化を図ってわかりやすくする。というのが名目である。同時に、選抜は「中学校で身につけるべき力を評価し、選抜する」という基本的な考えを明確にすべきだ、としている。

(2)試験の5科目化

これはすでに中学生にはリーフレットが配布されている中で周知されていることとは思うが、どの学校も原則5科目受検となる。国際高校もその一つである。

(3)実技4科目の調査書比重

その中で、実技4科目を軽視する風潮があるため、調査書の傾斜配点を2倍にする、となったわけである。

これは、「中学校で学習するすべての教科が大切である」という中学校や保護者の意見も取り入れたものであるようだ。ちなみに、高等学校側としては、2倍は大きすぎるという意見も強かったようだが、中学校・保護者・有識者の意見に押し切られた感がある。

(4)傾斜配点

入試の際の傾斜配点については、必然性が高い場合のみに認めるという方向になった。

「国際高校や大島海洋国際高校については、外国語に重点を置いた科目を設定していることから、英語に傾斜をかけることができるようにしておく必要がある。」(検討委28年度報告)

その結果、都立国際高校も英語の傾斜配点が認められ、100点満点の2倍の配点となったわけである。

ときどき、英語の傾斜配点がなくなったと誤解している生徒がいるので注意を促しておく。


参考までに、教育委員会の検討委報告へのリンクを貼っておく。

検討委報告(平成26年1月発表2月差替)
検討委28年度報告(平成27年7月)
以前から国際高校の入試が5科目になるというのは話題になっていた。

東京都教育委員会のウェブサイトによれば、やはり平成28年度入試から国際高校も五科目になる。

肝心の英語については、従来の120点満点から100点満点となり、その代わり、英語の点数は倍、つまり200点満点に換算されるということだ。つまり、従来、英数国が120,100,100という割合だったのが、これからは英数国理社が200,100,100,100,100となる。

また、内申書の実技系科目の傾斜が変更になり、実技系4科目は内申上、入試五科目に対して倍の配点となる。従来、国際高校では調査書の傾斜配点がなかったので45点の内申点を300点に換算していたが、これからは、入試五科目が25点に対し、実技系4科目が40点となり、合計65点の内申点を300点に換算するということになる。

さらに、従来の入試では100点の配点があった面接も、新しい基準では配点がなくなっている。

最終的に、学力検査と調査書の比率は7対3であり、700点300点に換算されて計算される。

すると、総1000点満点中、
英語試験:約233.33点
その他試験:約116.67点x4
五科目内申:約23.08点x5
実技科目内申:約46.15点x4
ということになる。

ちなみに今までは1100満点中、
英語試験:262.5点
国語・数学試験:218.75点x2
内申:約33.33点x9
面接:100点
であった。

これを比較のために1000点満点に換算すると、
英語:約238.64点
国・数:約198.86点x2
内申:約30.3点
面接:約90.91点
となる。

すると、試験の英語比率はこれまでとあまり変わらないことになる。大きな違いとしては、内申であり、とくに実技科目の比率が非常にあがる一方、試験科目5科目の比率は下がることになる。また、面接に関しては、かなり大きな変化と思われる。

このあたりの変化が受験生にどのような変化を与えるのかは、また考えてみたい。
東京で国際系の高校へ行きたいと思ったら、どこがいいか。

もちろん、このブログの題からして、都立国際高校をお勧めしているのだけれども、残念ながら希望者全員がいけるわけではない。そこで、都立国際高校と併願に向いている学校を見ていこう。

もちろん、学校の選択は様々な要素がある。単純にどこがいい、なんて実は言えない。ここで書いているのは、あくまでも国際が第一志望の場合、という話であり、国際の方が、他の学校よりも良い学校であると言っているわけではないので誤解のないように。

要は、自分の現在の学力や残された時間などを考えて、最大限、よい学校を選べばよいのだ。そこで吸収できるものを精一杯吸収して、有意義な高校生活を送ってほしい。

さて、東京都内で国際系の学校といえば、都立国際高校は当然として、
・国際基督教大学高校(ICU高校,ICUHS)
だと思われる。実際、都立国際を受ける子の併願校としてはメジャーな学校だ。

そこで今回は、この2校について見ておこう。

(1)東京都立国際高等学校

都立国際は、英語教育全国一と言われる。

国際バカロレア(IB)の導入などもあり、教師も勉強熱心で、学校全体として、生徒に英語を身につけさせる体制ができている。単なる授業数の多さではなく、生徒に要求する学習の質が高いのだ。

生徒も、それだけモチベーションが高い子供たちが多い。また、優秀な生徒が集まっているだけあって、何事にも熱心に前向きに取り組んでいる。これだけ女子比率が高い学校なのに、体育祭も大変な盛り上がりを見せていて、一言で言えば、とにかく楽しく生きている生徒が多いのだ。

入試初年度から、いきなり偏差値70越えなど、IB導入に注目が集まりがちではあるが、IB導入に至る国際高校の取り組みというものこそが評価されるべきだと思われる。

後述するICUHS同様、帰国子女や外国籍の生徒も多く、学内では多様な言語が飛び交っている。今まで日本人の生徒としか学習したことがない生徒も、こうした多様な生徒とともに活動する機会も多くあり、単なる英語の学習ではなく、国際社会で生きるうえで欠かせない多様性への理解を養う機会ともなっている。都立国際が、これからの教育を体現している学校であることは間違いない。

センター英語の平均が全国一だとか、早慶上智への進学率の驚異的な高さが話題になっているが、そんなことよりも、この環境の中で3年間過ごすことは自体が、今後の人生にとって大きなプラスになるだろうと思われる。


(2)国際基督教大学高等学校(ICUHS)

かたや、ICUHSだ。

三鷹の森の(といっても、高校は小金井市になるんだが)中にあるこの学校。一言で言えば、日本離れしている。

とはいっても、別に身構えるようなことではなくて、通常は制服着用しなくていいので、自由な服装だし、過半数は帰国子女なので、日本語以外が飛び交っている、くらいのことだ。

帰国子女が多いとは言え、英語はレベル別に授業をやってくれる。純ジャパと帰国で仲が悪いという話もきかない。

ICUHSで一つだけ気になるのは、受験指導だろうか。これを欠点と考えるか、長所と考えるかは人それぞれだけれど、ICUHSは受験指導に大変熱心とは言い難い。むしろ、受験はそれぞれに任せる、という印象だ。

僕はそれでいい、と思う。受験でのゴールは合格点を取ることだし、そのために必要な勉強は人それぞれだ。昔から疑問なのが、夏休み中の補習とやらで、あんなもので、みんなと同じ課題をやらされるなんて無駄としか思えない。(幸い、僕の学校にはそんなものはなかった。)

むしろ、学校では基礎教養をしっかり身につける。それは、ものを考えるときの姿勢であったり、自分の頭で考えるという態度であったり、偏見なく物事を見つめるという態度であったりする。そういう意味ではICUHSは、いまどき珍しい教養重視の学校だと言えるだろう。

たとえば、ICUHSでの数学は、高校範囲を軽く逸脱する授業をしている。それは何も、先取りだとか、そんな商業主義ではなく、ただ、数学に対する好奇心を追求すること、その結果なのだ。どのような学問も、そこには面白さがある。それさえ伝えることができれば、高校程度の勉強など自分でなんとかなる。数学の面白さを伝えることと、文部科学省のカリキュラムを効率的に教え込むこととは、多くの場合、相反することなのだ。

まあ、このあたりは人それぞれの考え方だ。ただ、ひとつだけ言えるのは、受験なんてそれぞれに任せておけばいい、という考え方が上手くいくのは、それなりに生徒が優秀な場合に限られるということだ。

そういう意味でも、ICUHSはやはり優秀な子が多いのだろう。

ついでながら言っておくが、帰国子女だったら都立国際やICUHSに簡単に入れるのに、と誤解している純ジャパの生徒もいるが、実は、ICUHSにしろ都立国際にしろ、海外の学校でも優秀だった生徒たちが入ってくる。彼らは、まじめで努力家であり、最初は不自由だった日本語もどんどん身につけていく。

都立国際と並んで、東京で国際系を考えるのであれば、ICUHSはお勧めの学校だ。ただし、ICUHSと国際を併願する場合、国際の発表前にICUHSに入学金を払わなければならないのが、つらいところだ。30万を安心料として払わなければならないのは正直言って結構厳しい。