『地球上に、ひとつでも多くの共感の連鎖を』

グローバルグリップの辻です。

最近お陰様で、起業出だしから、色々な企業の方と
お話する機会を頂いております。
ウチの会社は「ものづくりの企業」のお手伝いをすること、を
専門にしておりますので、お話するのは製造業の企業さんばかりです。

日本の、ものづくり企業が持つ底力を、
どうやってあきないに変えていけるか。
そして、そのあきないを、どうやって世界に届けていけるか。
そんな「ものづくりあきない」のお手伝いをメインのお仕事と
させて頂いております。

で、、、ものづくりあきないにとって、
一番大事だと私が、思っている事。

それは、技術力ではありません。戦略でもありません。 

人の状態です。

 ①方向性や、会社としての考え方を共有して、
 ②ひとりひとりの力を最大限引き出し、力を結集させる事で
 ③必要な機能を、最少の人数で運営する。

これがどれぐらいできているか、が、
ものづくりあきないの力を決定的に左右する。そう考えています。

当たり前の事いうな、と怒られそうですね(笑)。。。

でも、これが出来ない。なかなか出来ない。。
大事だとだわかっていても、色々な事情や、人間関係があって
出来なかったり。考え方がヒトそれぞれ違う所があったり。。。

どうすれば、うまくいくか?
それは!!

いろんな状況があるから、こうやればうまくいく!
なんてのは無いと思ってます。 笑

でも、
そういう事が「大事だ!」と思う人を、社内に一人でも多く増やしていくこと。
そして、その状態を目指して、衝突を恐れず、真剣に社内で議論を重ねていくこと。

そういう想いや、活発な議論、そして前向きな衝突があれば、
自然といい方向に向かっていくんだと思います。

前向きな衝突って、、終わった後は、実は気持ちがよかったりしますしね。
ケンカし終わって直後に肩を組む、みたいな。。

青春ですね (笑)
でも、お仕事で、この年になっても、いくつになっても
そんな青春できたら、、、、

きっと仕事がもっと楽しくなるんじゃないかな、と思っています!

ものづくりあきない ~ 技術よりも大切な事 ~
というお話でした。



『地球上に、ひとつでも多くの共感の連鎖を』

グローバルグリップ 代表 辻高志です。


仕事納めのかわりに、
2012年最後の日に、ひとつ記事を書いてみたいと思います。
今日のテーマは、
「グローバルビジネスと日本企業 ~人材育成の前に~」 です。

企業とはなにか?
これ、色々な考え方や表現の仕方がありますよね。

では、企業の目的、とはなにか?
これも、一般論としては、色々考え方や表現の仕方があると思います。
ただ、個々の企業にブレイクダウンしていうと、これは極めて明確に
なっています。(なっているべきだと考えています。)

それは、
「経営理念」です。

「経営理念」とは、言い換えればその企業においての、
経営目的であり、その目的達成の為に、その企業にたずさわる人が
持つべき、考え方、価値観、行動規範などの手段を記載しているものです。

つまり、企業というのは、その企業が持つ理念を追求する
「理念集団」である、私はそう考えています。

例えば、、、クイズです。
『わたしたちは、地球的視野に立ち、世界中の顧客の満足のために、
質の高い商品を適正な価格で供給することに全力を尽くす。』
これ、どこの経営理念でしょうか?

正解は、HONDAです。
この文章は、HONDAホームページを見ると
「社是」という項目で記載されていますが、いずれにせよ、
目的 :世界中の顧客の満足
方法 :地球的視野に立ち、
     質の高い商品を適正な価格で供給すること
で、という記載がなされています。

このように、個々の企業においては、経営理念やそれに相当するもの
において、その企業の固有の目的、が示されているので、企業の
目的が曖昧である、という事はありません。(すべての企業がそうなっている
わけではないと思いますが。)

さて、ここからが言いたい事なのですが。。。(前置きがくどくてすいません。)

多国籍チームで、グローバルビジネスをする時に、
この理念(企業目的とその目的達成に必要となる考え方、価値観、行動規範など)
をどのようにシェアをしていくか。
ここが、非常に重要なポイントだと、ずっと感じてきました。

なぜか?

それは、
もともと、みんな考え方が同じではないからです。
そして、(特に仕事に対する)文化や習慣、常識が違うからです。

文化、言語、習慣、常識が違う人々同士が集まって仕事をする時に、
「ここだけは同じでなければならない」という部分を作っておく事は
人々の集団に、文化・習慣・常識を超えた、集団としての共通の規則・
ルール作りであると言えます。

そして、このルール作りが意識レベルで出来ると、コミュニケーション
の質やスムーズさ、そして結果仕事の進み方が劇的に変わります。

理念を明確にし、共有する事が
多国籍チームで、とっても重要だな
と感じてきた理由です。
(日本人同士でも非常に重要だと思っていますが。)


逆に、
そこが、明確に共有できていれば、あとはなるべく
現地の文化・習慣・常識に積極的に合わせていく事をすべきだと、
今は考えています。そうでなければ、その国その国の人々の多くの共感を
集める事は難しいのではと感じているからです。

日本人のグローバル人材育成に大変な労力をかけるのも
重要なのでしょうが、その前に、現地で採用した人材と、理念をきっちり
共有する事、の方がよっぽど重要なのではないか、と思ったり

しています。

企業は人、というように、
現地のビジネスを実際に動かしているのは、日本から派遣した少数の
駐在員と同時に、現地のその他多くのローカル人材だからです。

そして、、、
理念の共有には、時間がかかります。
採用におけるフィルタリングだけでなく、採用後もリーダーが従業員に対して
きっちりと時間をとって話をし、またその共有・浸透の為の仕組みづくりを
作っていく事も必要になってくるのだと思います。

しかし、その結果に理念を共有できた時、
国、言語、文化、習慣、常識を超えた、
素晴らしい本当のグローバルチームができる。
そう信じてこれまでやってきました。

『世界中に一つでも多くの共感の連鎖を』

グローバル人材育成の前に、、というお話でした。

2012年もあと少しで終わりですね。ありがとうございました。
皆様よいお年を!

そして、皆様の2013年も素敵な一年となりますように!
来年もグローバルグリップをどうぞ宜しくお願い致します!


『地球上に、ひとつでも多くの共感の連鎖を』

グローバルグリップ 代表 辻高志です。

 

さて、グローバル人材育成に関する投稿、もうひとつ挙げてみることにします。

今日は異文化コミュニケーションスキルについてです。

 

どこかの国の人、または日本と、どこかとどこか・・・の国出身の人達と、

一緒に仕事を進める時に、しばしば重要だと言われる

「異文化コミュニケーションスキル」

 

「異文化コミュニケーションスキル」って、、、、何でしょうね。。。。

 

これまでの経験で私が困った事や、予想していなかった事、の例でいうと

●やると言ってくれていたのに、納期までにやらなかった。

●(当然日本人なら、やるだろうと思っていた事を)それは私の仕事では

関係ないから、と全体納期に影響が出るのをわかっていてしなかった。

などなど。

 

これに関しては,私自身結構いろいろとありましたし、困った経験や腹立たしい

経験もたくさんして来ました。 これ、どうやったら、解決できるのでしょうか。

 

私は、実はその解決方法はいまだ持って全然わかりませんし、

これからもわからないだろうなあ、と、いまのところ思っています。

 

ましてや、百何十ある国々のそれぞれの国の、典型的な文化的要素・背景を

理解できるようになる時間はありませんし、駐在経験がある人が言う、

ある特定の国について、「この国に詳しい」「あの国の人間をよく知っている」

というその駐在経験は、3年から長くても7,8年程度の話だと思います。

 

しかし、

ビジネスの現場においては、すさまじいスピードで、色々な異文化を

バックグラウンドに持つ人々と、ビジネスを展開していく必要に迫られています。

 

加えて、

あるひとつの国の人でも当然、いろいろな個性があります。

一概に「●●人ってのはこういう感じだからな」と決めつけてしまう方が

よっぽど危険だと感じています。

 

さらには、

(これはこの10年間、よくよく感じてきたのですが)ヨーロッパ人は、とか、

アフリカ人は、とか東南アジア人はこうだ、とかいうコメントを聞くたびに、

ヨーロッパには/アフリカには/東南アジアには山ほど国があって、それぞれ歴史・

文化・民族が異なり、当然その国々の「典型的な」キャラクターも違うのに、

とよく思っていました。

 

つまり、

- 地域でくくる事は、あまりにもラフ過ぎる

- 国でくくる事も、まだラフ過ぎる

 

のだと、思っています。

 

そんな時に、私が唯一自分に自信をもってやれてきた

「異文化コミュニケーション」とは、、、

 

「一度、『異文化だ』という事を、脇において、本当に初歩的・基礎的な

人間の感情をベースにして、個人 対 個人 のコミュニケーションを

とるよう心掛けること」

というものでした。

 

つまり、

普遍的な人間の感情、うれしい、楽しい、親切、やさしい、思いやり、といった

基本的な親密感情や、やる気、エキサイティング、情熱といった感情、くるしい、

つらい、大変、きつい、といった感情、そして、約束を守る、納期を守る、信頼を

勝ち取る、責任を果たす、といった、互いの仕事の進め方のルール、

 

ある程度、人間として普遍的な感情をベースにした上で、一個人として

コミュニケーションを取る事で、せめて、

「日本人」対「何人」ではなく、「私」対「あなた」、

という土俵で、人間関係を構築するように心掛けて接して来ました。

 

もちろん、ヒト 対 ヒト のコミュニケーションなので、

色々な姿・スタイルがあると思います。

 

ただ、  

持っている文化が違う人々、話している言語が違う人々、複雑な歴史背景を

互いに持っている人々、同士で、「誤解を避ける事」は極めて困難だと思います。

 

そんな間柄で必要となる「異文化コミュニケーション」とは、

「誤解を起こさない」コミュニケーション方法を習得する事

 

ではなく、

 

誤解が起きても(起きるのは当たり前、大前提で)、誤解をとける、

または、それを乗り越えて分かり合える、「人間関係を作るコミュニケーション」

というものが、大事になってくる。。。今はそんな風に感じています。みなさんはどうですか?

 

今日は、異文化コミュニケーションについて書いてみました。

 

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『地球上に、ひとつでも多くの共感の連鎖を』
グローバルグリップ 代表 辻高志です。

記事がひとつしかないのは、寂しすぎるので
連日ですが、もうひとつ記事を書いてみます。

今日は、
空気を読みすぎる日本人?
というテーマについてちょっと書いてみたいと思います。

これは何をテーマにしているか、というと、、、

よく、日本人がグローバルビジネスを行う上で、弱いとされている、
「はっきりと主張する能力」

つまり日本人の中(のみで?)で通用すると言われている
「みなまで言わずとも、場の空気を読んで、互いに状況を察知する能力」
が、グローバルビジネスにおいては、障害となり、主張すべき事まで主張できていない!
とか言われて、育成の課題ポイントに挙げられる、というやつです。

これは、、、本当ですかね?
どう思われますか?

私は、、、日本人の空気を読める(と日本人が自画自賛している)力が、
グローバルのビジネスを行う上で障害になっている、、と感じた事は、、、

一切ありません。。
というか、そんなもの、まったく関係ない、と思っています。

必ず主張したい、伝えたい、と思っている程大事な事は、
日本人同士の場合でも、しっかり伝えますよね。
(空気を読んで表現方法に気を付ける事はあっても)

実際、あまり自己主張の強くない、とっても優しいうちの奥さんでも
「どうしても言わなければいけない!!」と思っている事は
きちんと伝えてきます。(くれています。。感謝感謝です。)

これが、もしグローバルなコミュニケーションの場合において
「主張する能力が低い」と言っているならば、
それは、「空気を読める能力、国民性が邪魔をしているのでは全くなくて、

ただ単に、「絶対伝えなければならない」「主張しなければならない」
と、心の底からは思っていない、というだけじゃないかなと思います。

「本当に主張しなければいけない事はなんなのか?」
「本当は、そこまで主張しなくていい事はなんなのか?」
の線引きがきちんとできているか?
ここがポイントではないかな、と思います。

さてここで、
もし、あなたが英語がうまくない人だとして、、、

本当に伝えないといけない事、もしくは相手の主張に対して
どうしてもこちらの想いを伝えなければいけない時に、どうやって
伝えればうまく伝えられるかわからない。でも伝えなければいけない。

あなたならどうしますか?

こんな時は、真剣に
「NO」
と言ってください。
ただし、真剣に、というのがポイントです。
うまくい言う必要なんて、まったくありません。

相手の出方に対して、こちらがどう思っているか?
つまり、YESなのか、NOなのか、を伝える時に、
言葉の巧みさ、などほとんど必要ではないと思うのです。

真剣な、本当に真剣な顔をして、、、、ゆっくりと、、、
「ノー」 
これで伝わります。

主張してもしなくても、どちらでもいいことについて、
周囲をおもんばかって言わない態度とっている、
というのは、
国籍関係なく、その気持ちは伝わります。そして理解されます。
(納得してもらえるかは、また別)

しかも空気を読む、なんて事は日本人の専売特許でもなんでもありません。
場を察知する能力が高い、という人に本当にたくさん会ってきましたし、
その能力は民族性はあまり関係なく、極めてその個人の能力の問題に
すぎないと感じています。

なので、
なぜ、はっきりと主張できる事、が育成課題としてが上がってしまうのか、
とても不思議に思っています。

はっきりと主張したいけどうまく言えない言語力のなさが課題だ!
というなら、まだなんとなく理解できなくもないですが。

今日は、空気を読みすぎる日本人?
というお話でした。

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『地球上に、ひとつでも多くの共感の連鎖を』
グローバルグリップ 代表 辻高志です。

生まれも育ちも日本で、英語も全然話せなかった私が、
10年間25カ国以上に渡る、製造業での海外マーケティング業務
を通じて得た様々な経験・思いを、少しでも皆様にお伝え・シェアできれば、
と思い、ブログを書いてみる事にしました。もし宜しければ、
どうぞお付き合いください。

今日は、
『グローバル人材育成のウソ? ~英語力~』
について、ちょっと触れてみたいと思います。

製造業に限らず、
多くの産業で市場のグローバル化に対応すべく、
「グローバル人材育成」の強化が叫ばれています。

そして、多くの企業でグローバル人材育成強化の一環(というかメイン?)で、
「TOEIC XX 点以上取得マスト」、や、「社内公用語は英語に変更!」
などと言った、制度が導入されているのは、皆様もご存知だと思います。

これ、皆さんはどう思われますか?
制度・育成プログラムの是非、については私が触れる事では
ないので、ここでの言及は避けますが、

少なくとも、
私の経験上では、グローバルビジネスにおける英語力とは
「とっても重要度が低い、必須スキル」だと思っています。
必須ですが、重要度は低いのです。

例えば、質問ですが、
 ①英語がペラペラなのに、いつも交渉負けする人
 ②英語がそこそこ上手なのに、いつも商談をこじらせる人
 ③英語はあまり上手くないけど、要点を伝えきっちり商談を前に進められる人
みなさんが上司なら、どの部下を商談に送りこみたいですか?
恐らく③ですよね。

では、もうひとつ質問で、
③に必要となる英語力って、、いったいどういうものだと思われますか??
私は、この英語力を、TOEIC何点以上、というテストの点数だけで
判断する事は、難しいと思っています。

だけど、企業側・人事側は、
判断基準を持たない(所が多い)から、TOEICという点数を代替指標に
している(会社が多い)、という事なのかな、と私は理解をしています。
人事部が英語面接の時間を作ったら、、、、、
本当に、TOEICだけを判断基準にするか、はなはだ疑問です。

①~③のケースで出したように、
ビジネスにとって(プライベートでも)必要な英語、というのは、間違いなく
TOEIC何点レベル!という「テスト英語力」ではありません。
実際、TOEIC 900点以上で、全然商談を進められない人、というのを
これまで何人も見てきました。

これは、
- ヒト 対 ヒト のコミュニケーション力がそもそも低い
- 商談力の不足(準備・進め方・落としどころの探り)
などが原因なんだと思いますが、こういうタイプは日本語でも英語でも
同じ事をしてしまうというのは、想像に難くないと思います。

『何語が話せるか?』
ではなくて、
『何を、どのように話すか?(それは何語か?)』
なんだと思います。

社内人材が、満遍なく英語を話せるようになるのが先か、、、
高精度の音声翻訳機が爆発的に売れるのが先か、、、
後者でも良いんじゃないかと最近思っていますし、実は音声翻訳機には
本気で期待しています。

グローバルな時代だからこそ、日本人にとって必要な言語力は
母国語の、日本語の美しさをもっと深く知っていく事、
そして
そんな美しい日本語を、日本語を母国語としない人にシェア・紹介できる事。
そんな日本語の国語力の方だと、個人的には思っています。

いくらグローバル社会だからと言って、
TOEIC何点以上、なんていう単一の基準だけで、日本人の人材の
ポテンシャルを潰してしまうような事がないように、祈っている次第です。

そして最後に、、、
英語さえを話せれば、
「仕事が比較的見つけやすい」または、「会社の中で、昇進しやすい」
という環境にある、今の日本。
世界の国々から眺めてみると、幸せな環境だと思うのは僕だけでしょうか。

「重要度が低い、必須スキル、英語」
というお話でした。

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