ぐりーくらぶろぐ -15ページ目

拍手レス

まーたWeb拍手を放置してしまってたら、メッセージいただいてました(滝汗)
すみません。

2010/05/16
>歌ってみたからたどってきましたが~ の方

せっかくメッセージくださったのに、レスがこんなにも遅れてしまってすみませんm(_ _)m
どのお話をご覧になったのでしょうか? 何にせよ、お褒めの言葉ありがとうございます。恐縮です。
最近、とある場所をキッカケにSS執筆意欲がかなり高まってきているので、今後何か書いていくつもりです。
もしよかったら、時々チェックしていただけると嬉しいです!

SS『白き花びらに対する一考察』(マリア様がみてる)

HPにてWeb拍手御礼小ネタとして公開していた、
「マリア様がみてる」のSS。

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 クリスマス・イブの深夜。
 パーティーの余韻に浸りながら、すぐそこまで近づいた明日、つまり親友である佐藤聖の誕生日に思いを馳せて―――ふと、考えてしまった。

 たとえば。
 あの頃聖が栞さんを妹にしていたら。
 どうなっていただろうか、と。

   ◇◆◇◆◇◆

 聖は、とかく人と心を通わせることに慣れていなかった。
 出会った頃からそう。まるでハリネズミか何かみたいに、近づくものに対して敵意を向けていた。
 でも、きっと心の底では飢えていたのではないだろうか。世の中を憎むこと、世の中に飽くことが楽しいはずがない。自分の心を託せる相手を望む気持ちが、本人すら気づかないままあったはずだと私は思う。
 だからだろう。栞さんというパートナーに出会った聖は、惹かれていく気持ちをコントロールできなかったのだ。

 人を好きになる気持ちにも、いろいろある。
 親子。兄弟。姉妹。友人。師弟。恋人。
 社会には様々な人間関係があって、それぞれに好意の形は異なっている。

 聖は親御さんとあまり折り合いがよくなかった。
 一人娘で、兄弟姉妹というものを持たなかった。
 リリアンという籠の中で早くから自分の異質性を意識し、周りを拒絶した。
 尊敬できる先生などいるはずもなかったし、恋人など持ちようがなかった。
 飛鳥さまとは姉妹(スール)の関係を結んでいたけど、彼女は聖をよく理解して、拒絶されないよう常に距離をおいていた。

 だから、そう。聖が初めて本気で好意を持ったのが、きっと栞さんだったのだ。
 それで本来なら自分の周囲の様々な人たちへ向けられるべき好意が、すべて栞さんに注がれた。
 何もかもを拒絶していたようで、実は聖が人を好きになることに飢えていたとしたら。その感情の奔流がどれほど強く、どれほど甘美であったかは、きっと余人の理解の及ぶところではない。
 なまじ栞さんにそれを受け止めるだけの度量があったために、かえって悪い方向に作用してしまった面もあるのだろう。彼女が、聖の必死にしがみつくような好意を早いうちから『重い』と感じ拒絶していれば、聖とて諦めたかもしれない。
 けれど相手は久保栞。修道女になることを天命と心に決めた、きれいな心と大きな器の持ち主だった。聖が彼女に溺れていくのも無理はなかったのだろう。

 そうして、二人は分かたれた。

 きっと、あれは恋ではなかった。
 形を与えられないままの未熟な感情が暴走し、自分と相手を深く傷つけてしまった───ただそういった、悲しい事件だったのだ。
 私はあの頃を振り返って、そんなことを考えている。

 ……一生、この考えを口にするつもりはない。こんなことを聖に言ったら、今でこそ一応友人として認めてくれている私であっても、決して許してもらえないだろうから。

 まあそんなわけで、私は考えてしまう。
 もし、二人が姉妹になっていたら。
 姉妹という形を、強引にでも作ってあげていたら。
 
 聖がそれを望んでいなかった……否、はっきりと嫌がっていたのを私は知っている。
 それでも思ってしまうのだ。もし、と。

 聖の気持ちは、姉妹という当てはめるべき「型」を見出すことによって憑き物が落ちたかのように安定したかもしれなかった。
 栞さんは転校する事なく、白薔薇のつぼみとしてリリアンで高校生活を送っていたかもしれなかった。


 そして……。

   ◇◆◇◆◇◆

 私は首を振って、馬鹿な考えを振り払った。
 そう、呆れるくらい馬鹿なこと。こんなことを考えるのは、聖が進んできた道のりの否定に他ならないというのに。ひどい侮辱だった。

 あの日からの私達は、望んだ未来を作れてきたと思う。
 聖は飛鳥さまと山百合会の下で立ち直り、白薔薇の名を引き継ぎ。そして、志摩子に出会った。祐巳ちゃんに出会って、以前からすれば別人みたいに明るくなって、今も飄々と日々を過ごしている。

 栞さんがどうしているのかは残念ながら知らないけど、便りのないのが良い知らせということもある。きっと、彼女もあの日選んだその道の先で、しっかりと生きていることだろう。

 だからきっと、ifの話なんて必要ないのだ。



 窓の外を眺め、一年前の自分たちを思い返しながら、私は呟いた。

「ハッピーバースデイ、聖」

 物思いにふけっていたら、いつの間にか日付が変わっていた。聖の誕生日。あの日から一年経つこの日を、私は自室で独り、密かに祝う。
 そうして私は、こんな時にワイングラスを傾けたりしたらかっこいいのかもしれないな、なんて馬鹿なことを考えたのだった。

小ネタ『白レン「倒せた? 本当に? あの反則を?」』(メルブラAC)

Web拍手お礼SSとして公開していたもの。
アーケード版 MELTY BLOOD Act Cadenza Ver.B、白レンシナリオより。

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「倒せた? 本当に? あの反則を?
 ……いいえ、手を抜かれただけでしょうね。
 ……けど。手を抜く、なんて余分なコト、いつのまに覚えたのかしら、あの怪物」

 そんなことを呟いて、白いレンは駆け去っていった。
 折角戦いに勝っておいて、いざそうなってみれば怖くなったのかもしれない。相手がどうなっているのか確かめもせず、一目散に逃げていく。
 あまりいいかっこうではないけど、まあ妥当な判断だろう。実際、私はふつーに生きてるし。それどころか、意識だってはっきりしてる。
 ……で。
 そんな風に観測しているのが誰かといえば、もちろん私、アルクェイド・ブリュンスタッドだったりする。

 本当はぼこぼこにしてさっさとレンの中に戻すつもりだった。レンの使っていない部分が具現化した存在とはいえ、レンの一部には違いない。彼女の力はだいぶ衰えているのだから、無理をさせたくはなかった。
 けれど。
 レンから分かたれた白のレン、ワラキアの残滓がレンのカタチを借りただけのそれが、とても一生懸命に見えて。……必死に、生きようとしていて。
 だから、こんならしくもないことをしてしまった。

 もうあの子の気配はない。ひょいっと跳ね起きて、身体の汚れをぱぱっと払う。
 んーっ、と伸びをしたところで、根本的な疑問が口から零れ落ちた。
「けど一体、誰を主にするつもりなのかしらあの子?」
 志貴と契約しているレン本体と違い、あの子には主がいない。
 タタリを利用しているだけの、ただでさえ不安定な身体。このままでは遅かれ早かれ消えてしまうだろうに。
 私が再度マスターになる、というのは却下だ。そこまで甘くはなれないし、第一たった今契約を切ったばかりなんだから。あの子だって嫌がるだろう。
 志貴なら引き受けるかもしれないけど……あれだけこの町を騒がせておいて、いまさら志貴と契約なんてさすがにさせたくない。私だけじゃなく、みんな納得できないだろうと思う。
 でも、あの気位の高そうな子がその辺の人間を捕まえて主にするなんて考えづらいし。
 逃げ去る足取りはしっかりしてたから、ひょっとして当てはあるんだろうか。

 そんなふうに。
 かつての使い魔の写し身を、私はほんの少しだけ心配した。





 ちなみに、疑問の答えは間もなく知った。
 二人が一緒にいる光景に、私は思わず笑ってしまう。

 なんだ。やっぱりあなたもレンなのね。




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 白レンを見逃したアルクェイドさん。
 複雑な(と勝手に思ってるんですが)彼女の胸の内を、もうちょっとしっかり書ければよかったんですけどね。
 とりあえずこんな感じでシンプルに。