もう、15年以上前になりますが当時の上司から
「目的と手段を混同するな」
と言われ怒られたことがあります。
その上司の言葉というよりは
その当時働いていた企業(一部上場でそれなりに人のいる会社)の会長の言葉です。
その時は意味もわからずなんとなくムッとしてた気がします。
でもその言葉が忘れられず、歳をとるごとに意味を噛みしめられるようになりました。
その時は、煙突の補修工事の施工計画書を作っていました。
煙突の高さも100mありましたので工法も当然ですが、安全対策等も色々検討していました。
※余談ですが、最初その煙突の上に上がった時、あまりの高さに立つことすら
できませんでしたが、工事が進むにつれ下を覗き込めるようにまでなりました。
人間、慣れってすごいなと思います。
ちなみにこの時、ゴンドラの免許とりました。私はビルの窓掃除をすることができます。
つまり、その施工計画書というのは
客先(煙突の設備管理者)と工事関係者に対しての物だけであるのに、
ちょっとビジュアル的にこだわってたんですよね。
これが営業さんがプレゼンで使うようなものであれば
ビジュアル的なものは大事になると思います。
でも工事に関わる人間であれば、
何を、どのような方法で、どうする
が伝わればそれだけでいいものなんです。
施工する立場とすれば受注が決まってた中、
余計なアピールをする必要がなかったところで、
なんかカッコイイ施工計画書を作ろうとしてたんですよね。
それを上司が見て、
目的:(工事を安全確実に終わらせること)と
手段:(カッコイイ計画書を作ること)
を一緒にするな、ということを伝えてくれたのだと思います。
一般的な業務に置き換えてみると、社内書類をエクセルで作るにあたり、
表の見た目(セルの幅や高さを統一させる)を優先させるがために、
表のレイアウトや一つのセルで納まらない文言の言い回しを考えることに
時間を割いてしまい、本来の目的である
相手に物を伝える
ということ以外に時間を割いていたということです。
さらにわかりやすくすると
10円安い大根を買うためにバス代100円使う
というところでしょうか?←わかりやすくないか(笑)
ちょっとまとまりない文章となりましたが、私にとっては本当に大事な言葉です。
改めて
『目的と手段を混同しない』
を心掛けています。