<硝子飛蝗>  -3ページ目

カタギリさんと共演!

弓削氏の舞台情報解禁。ということで、早速チェックしてみました。



わらいのまち http://www.ts-dx.com/


なにせ氏が参加熱望していた舞台ですから、期待も高まろうというもの。そして、ぎゃ~~~、片桐さんが出演する! 俳優というより怪優(敬意を込めて。そしてカタギリさんは龍騎ファン)。東京公演は諸々の事情あって行けるかどうか難しい気持ちだったのですが。博多公演希望。本音を言えば、熱烈地元希望。どーにかならんか。


あら。この劇団、文芸部があるじゃないですか。脚本家募集してますな。ド素人は論外な気配ですが、弓削氏とかどーだろう。ひと様を焚き付けている場合ではござらぬ。自前で動け、自分。と年頭にあたって思うところあり。


二日連続で病院へ。他科受診だったため、やむなくこーんな日程に。同じ「貧血の数値」でまたもや叱られる。注射治療決行。二日に一度?無理です、仕事です、身体うんぬん以前に仕事なんやー。世の中の片隅だけど、正論(身体が大事だろ!とか?)が通用しないゲンジツがここに。しょーがないさー、ひと様の人生預かってるからねん。と、いうことで。二日に一度は超絶無理なので、週一度を努力目標に掲げて参る所存。…行く度に叱られるんだろーなー。








ネタばれはしません。

ってか、どの部分をバラしても案外困らないような? 「あらまあ、このタイミングで?」なアレを、劇場で観てびっくり、させたいってことかな。お正月3日目にして家人自由行動となり、日中ぼかーんと空いたもんで。この際、ってんで観て参りました。


http://www.aibou-movie.jp/


面白かった。重厚なきっちり型警察小説が好きなんですが、真っ向そのテイスト。佐々木譲氏の北海道警察3部作を彷彿とさせる。構成も、雰囲気も、方向性も。映画の内容については、まだ上映中の作品なので、詳細には触れまい。香川監察官(違います)がなかなかに悩ましくていいぞ、とか。ミッチーのサービスシーンに、すいません、笑ってしまいましたとかで。

映画は映画としてとても楽しみましたが、「あああ、退院してくる吾郎ちゃんを、北岡サンが出迎えしたあそこだ!」「三島さんがサプリメント投げた場所だ」「龍牙が!」等々、ちょっと忙しかった。テレビ朝日に漬かり切った時期が長かったもんでー。しかし特撮にハマっていたあの頃との、劇場での客層の違いに感慨無量。大変大人な、どっちかというと50代なご夫婦風や、オジサンや、青年というには年齢高いぞ、そんな客層。未成年はジジババに巻き添え食った風情の小学生が一人。圧倒的に男性客が多かった。それも高年齢層。ミッチー人気があるから、もっと若いお嬢さんがいてもいいような気がする。

画面中も男性沢山な映画ですが、客席もそうだったよ。

実は劇場版前作は未見。観てみようかな、とも思ったけど、帰りに書店で警察小説を購入し、帰宅して書架から佐々木譲氏の数冊を引っ張りだした。「警察小説を読みたい!熱」に着火!ってな感想です。


あけましておめでとうございます。諸々余裕のない私ですが、ナマケモノの血を滾らせボチボチ参る所存でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。




この映画を観た方で、未読であれば、ぜひ。


笑う警官 (ハルキ文庫)/佐々木 譲







警察庁から来た男 (ハルキ文庫)/佐々木 譲







警官の紋章 (ハルキ文庫)/佐々木 譲














秋生まれ。

という説もあるそうな神の子イエスの降誕祭。まあ聖書の記述が麦関連だもんねえ、真冬じゃないでしょ、って指摘は暴投とは言えない。イエスが「イエスさま」と成ったその日、という解釈での「誕生日」という考え方もあるんだそうな。宗教は持っていませんが(お天道様に顔向けできないような事をしでかすと、心が軋む、という価値観はある)、ともあれ、世界のかなりたくさんの人々が、「平穏」について丁寧に考える(またはそのきっかけになる)日。我が家はお嬢も高校生であんま関心なしですし、特段何ぞいたしませんが。良き時間を皆様過ごされますよう。


とか言って、お嬢にプレゼントをもらってしまいました。カエルのぬいぐるみ。先週末、深い意味なく買ってやった上着を、プレゼントと見做してくれたらしい。あー、なんか申し訳ないわ。よほどヒットだったんだな、あのフェイクファー。


今彼女は『王家の紋章』炸裂中。千日手だということは早々に見抜いたけど、それはそれとして面白いそうな。うん、私もそう思う。主人公のキャロル嬢について「あまりに粗忽すぎる」と。でもさー、あの粗忽さがないと物語が(ってかイベントが)展開しないからねえ。作文屋としては、やはり「最終話」、ってことで刺激を受ける。死にネタにしてハッピーエンド。だってそういう設定じゃん、ってとこで収まる話が立てられる。ご本家の落としどころも、そこになるんじゃないかなと思う、いわゆる王道展開。書こうかな。


『王家の紋章』は、紀元前が舞台。イエス・キリストが登場する世界より遥か時を遡る。物語の力ってすごい。




世界で一番美しい元素図鑑/セオドア・グレイ






最近買った本。すんばらしいです。どきどきする。







触れないでおくべきか。



KAGEROU/齋藤智裕






帰路途中、書店で最後の1冊。これもご縁ですな、と購入、読破。60分ほどで読了できる、文体としては非常にライトテイスト。わざわざ難解な単語を乱用したり、過剰な修飾語を多用することなく、比較的「正しい」日本語で書かれている。直球勝負の姿勢と評価したい。テーマ、設定、展開ともに目新しさは無い。斬新さ、あるいは事前にネットで漏れ聞いた(?)「突飛さ」についても、作品の特徴として指摘されるほどのものではない。総じて「おとなしい」。作者は病気療養中の夫人を持つが、その生活経験が氏自身に及ぼしているだろう影響よりも、「若さ」ゆえの諸々を露呈してしまっている。病院という「超現実(造語でっす)」における「既知」は、健康な暮らしをしている人にとって衝撃を伴うものであったりする。その入り口で触れた「病院にかかわる中での既知」から受けた波動を、丁寧に磨いた、ということなのだろう。おそらく。

この作者にとっては、2作目で「作家としての真価」を問われる。氏の前職からくる事情は、当然負荷となり続けるだろう。現状での逆波を薙ぎ払う「力」は、作品にこそ求められた。そこに提示された作品が本作であるのだが、、この1本では、幾分好意的に理解しよう、受け止めようとしながら。足りない、と言わざるを得ない。ここで適当なことを言って、ただ褒めることも可能ではあるが、そうするとこの先、氏の受ける負荷が大きくなるだけだろうから。

2作目を待つことにしたい。今作、及第点。ただし判官贔屓込み。そして作者氏がこれからさき、どういう選択をするにせよ、及第点のままではご本人が「足りない」だろう。


次回作に期待。








agulの正しさ

もう10年になるのか。


ウルトラマンガイア メモリアルボックス [DVD]/吉岡毅志.高野八誠.渡辺裕之.平泉 成.宇梶剛士.橋本 愛.マリア・テレサ・ガウ



オーストラリア版マン「グレート」でのテーマを昇華する試みがなされた平成ウルトラマンの白眉。放映が始まる前の制作発表で、1話完結スタイルを脱し、大河ドラマのような1年間でひとつの物語を描き出す手法を取る、と。当時はその発想がまず新鮮だった。グレートでの「地球そのものが一個の意思ある生命体」という、1999年7の月に合わせたなかなかに過激な展開から、「地球そのものが一個の生命体(作品中でその生命体としての意思の主張、のようなもの、は、ガイアにおいて1度だったような気がする)」としている。ガイアが二元対立論のわかりやすい「正義(人類を守る者)」である一方、青いマン・アグルの苦悩は、「地球という生命体」を主眼においたが故の正義(この単語そのものの危うさも露呈させていた)に立ち位置を置くが故のものだった。

誤解を恐れず簡潔に述べてしまえば、「地球という生命体の命を脅かすガン細胞、それは人類」という推論(クリシスの計算結果)が、そもそも「人類を守る」ことを存在目的とするガイアやシグと対立しないはずがない。

物語の終わりでは「それでも」「人類の可能性」に望みを託すことになるのだけれど。そもそもあの赤い光、そして青い光を我夢と藤宮を通して顕現させていた「大いなるもの」の正体は、明確にはされない。ガイアが大地であり、アグルが海である、その図式はあるけれど。それらさえ、地球そのものとは言えず、総体としての意思だと納得できるような展開ではなかった。

なーにを言いたいのー。二酸化炭素うんぬんの会議が、失敗とは言わないが成功ともいえない状況で閉会。地球を人類が存在するに適した環境として守るためには。その前提条件を無自覚に食い破る人類について、考えなければならないのではないか。藤宮は「個々人に問題があるのではなく、人類総体に期待できない」という絶望感のもと、「地球に人類を生き残らせるためには、増えすぎた分を削除するしかない」という極論に走ったわけだが。一理あるよなー、ってか、選民思想にもつながる危険思想だよ、と思いつつ。藤宮が実在したなら今の人類に、彼はおそらく絶望する。「地球を守るために、その最も危険な因子を排除する」。藤宮に、「人類をもっと信じていいんだよ」と信じさせることができそうにない、と思うのであった。そんな諸々考えつつ、10年前にごっついテーマを扱っていたんだなあと。クオリティの高いエピソードも多い。なんだかんだ申しましたが、フツーに面白い特撮番組。オススメ。