夏草が香り、揺れていた遊園地。
秋になれば、やわらかな花々が風に吹かれる。
…はず。
二人で過ごした日は 夏の日だから、
秋の景色を知らない。
秋の景色
冬の景色
春の景色
―― 巡って、また夏が訪れる。
あなたと 季節を巡りたかった。
何度でも。
一度きりの、夏の日。
彼の香り
笑顔
噴水の音
水しぶき
立ち止まる 想い出の中で、
薄れることなく 五感が憶えている。
時は 全てを抱えて 静かに流れる。
“ 待ってほしい ”
願っても、止まることなく流れていく。
人生という 長い流れの中で、
いつしか、ふたつの支流が合わさり
再び出逢えたら良いのに・・・。
ささやかな願いを 渦に巻き込み
想い出は 時の彼方へと 遠ざかる ―――…
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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。(*・ω・)*-ω-)) ペコリ
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