防腐剤や保存料は一切使わず
豆乳とおからで作ったヘルシーかつ
昔ながらのドーナツ
それが【はらドーナツ】
あたしにとって【はらドーナツ】は思い入れのある
とても懐かしいドーナツなんです
そのドーナツをお客さんから頂きました
このドーナツを
知ったのは今から
13年前の事です
当時、小学5年生だった長男が外で遊んでる最中に
空き地で転び、運悪くそこに咲いていたバラのトゲが手首に刺さり
手術で摘出しないと困難な程
奥深くトゲが刺さってしまいました
その時、入院したのが、
中区にある【林病院】
そこの院長は手のスペシャリストで有名な名医で
運良く長男もそこで手術を受けることができました
たかが、手首に刺さった薔薇のトゲ
そんなものは、局所麻酔でトゲを抜けばすぐに終わる話だが
親指の神経手前まで刺さっていたようで
全身麻酔の手術
じゃないと摘出
できないと言われ
その手術は
1時間半にも
及びました
名医のおかげで、無事にトゲは摘出され
神経も傷つける事なく終了し
ホッとしたのも束の間
神経付近まで切開したので、
抜糸まで退院もできないと言われ
長男の右手首は、板のようなもので
ガッチガチに固定された日々が続きました
オペ後の感染症を防ぐため、外出は禁止
遊び盛りの
小学5年生に、
ベットで24時間
何もせず
過ごすなんて
あまりにも残酷だけど
仕方のない事
なので、少しでも退屈させないようにと
じーちゃんがおもちゃを持ってきたり
ばーちゃんがお菓子を持ってきたり
あたしがトランプを持っていったり
とにかく家族全員が入れ替わり立ち代り
協力し合って抜糸までの1週間を乗り切りました
その時に
【マックのポテトが食べたい】
と言う息子
しかし、その周辺にマックはない
何か他に喜ぶ物はないかと病院周辺をうろついてたら
目に入った【はらドーナッツ】
息子はドーナツが大好物だったので
これなら喜ぶだろうと
思い初めて買ったのが
はらドーナッツ
だったんです
出来たてのドーナツを持って急いで病室に戻り
【マックはないけど、ドーナツ買ってきたよ】
と言って差し出すとすぐに自由の効く左手でドーナツを手に取り
【フワフワで美味しいね】
と喜んで食べてた息子の姿が蘇りました
それからも、何度か買いに行っては一緒に病室で
【美味しいね】
って言いながら入院生活を送り
予定通り1週間で
抜糸のち
晴れて退院と
なりました
あれから市内へ出る機会もなく、はらドーナッツを買う事もなくなり
もぉ何年も食べる機会はありませんでした
なので、このドーナツを頂いた時
懐かしいーーーっ
と心の中で叫びました
長男にも食べさせてやりたい
けど、さすがに愛知県まで送る訳にもいかないので
写真を送り
【懐かしいじゃろ 入院中よく食べたドーナツよ】
とLINEすると
【えっ あれって
ミスドじゃ
なかったん】
はぁぁーーーっ
ミスドちゃうでぇーっ
ついでに傷跡の写真も送ってもらいました
13年たった今でもしっかり残る傷跡
もちろん息子もケガの事はしっかりと覚えてはいるけど
そこで食べたドーナツがミスドではなく
はらドーナツだった事を初めて知った瞬間でした
そんなドーナツを母は、あの頃を思い出しながら
涙を浮かべコーヒーと共に懐かしみながら
美味しくいただきました