「青梅の 臀(しり)うつくしく そろひけり」
<室生 犀星>
「好もしき 一つの音の 実梅落つ」
<富安 風生>
梅雨の走りなのか、蒸し暑くぐずついた天気が続く。
▼このころになると気がかりなものがある。
小高い峠の山麓に廃屋となった一軒家があり、その庭に樹齢
を経た一本の梅の木が聳える。
早春に花開く淡紅の色合いも見事だが、青梅の美しさは格別
だ。
▼先日のこと。
こんもりと茂った高木の下に立つ。
予期した通り。
新緑の葉に隠れるように「梅の実」が鈴生りになっている。
丸々と太り、固く締まった青さは見る目をそばだたせる。
▼幼いころから身近に接した梅の実。
一番身近なのは梅干しだが、その利用範囲は多い。
最近では梅酒・梅ジャム・梅肉など、これまでどれだけお世
話になったことか。
仰ぎ見ながら、来し方を振り返る。
今日の歩行数歩 5,339 。キロ数にして約 3.4 。