「かはるがはる 蜂吐出して 釣鐘草」
<島村 元>
「夕風に ほたるぶくろの ひとかたまり」
<細見 綾子>
先日のこと。
▼夕闇迫るころ野に出た。
ピカリと光るものがある。
一つ二つと数えれば二十を超える蛍の乱舞だった。
このころになると、小川の岸辺や草むらで咲き始める花があ
る。
▼提燈花(ちょうちんばな)とか釣鐘草(つりがねそう)な
どの別名を持つ「蛍袋(ほたるぶくろ)」。
高さは大きいもので5~60センチはろうか。
細い花茎の上に数個の釣鐘型の花を下向きにつける。
花色は、赤紫と白。
▼花冠は浅く5裂し、内側に濃紫色の斑点がある。
美しいので山野草愛好家のターゲットともなる。
幼いころ、山深い山里で育った者には馴染みの花の一つ。
姉たちと平家蛍(へいけぼたる)を捉え、釣鐘状の花の中へ
入れて遊んだことが懐かしい。
今日の歩行数 4,681 歩。キロ数にして約 3.1 。