「ぬかあめに ぬるる丁字の 香りなりけり」
<久保田 万太郎>
「沈丁の 四五花はじけて ひらきけり」
<中村 草田男>
いつの間にか弥生3月。
▼春らしい陽気の日があるかと思えば、急に真冬に立ち返っ
たような寒気の日もある。
先日のこと。
近くにある道後公園(湯築城跡)を訪れた。
勝手知ったわが家の庭のように巡り歩く。
▼早咲きの桜が咲き始め、一角にあるソメイヨシノの気象標
本木の蕾も大きく膨らむ。
ふと、どこからともなく芳香が辺りに漂う。
その香りに誘われて足を向ければ「沈丁花(じんちょうげ」
だった。
▼よく見れば、細長い萼筒(がくづつ)を持つ四弁花が枝先
に群れ集まって咲いている。
花色は淡紅色のものもあれば白色のものもある。
花も綺麗だが、辺りに漂う香りは、クチナシ・キンモクセイ
とともに、日本の三大芳香木の一つとされるに相応しい。
今日の歩行数 2,894 歩。キロ数にして約 2.1。