「ほろほろと 山吹散るか 滝の音」
<芭蕉>
「枝かはすところ 山吹 花かさね」
<皆吉 爽雨>
ソメイヨシノも葉桜となった。
▼枯れ木の姿のように見えた木々が芽吹き、次第に緑色が濃く
なる。
野に出れば、ろうたけた鶯の啼く音も遠ざかり、南の国から
やって来た燕が子育てに励む。
人もだが、自然界は装いを変える。
▼野を歩き、渓谷に釣りなどに出かけると美しい花に出会う。
中でも際立つ黄の花がある。
「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに
なきぞ悲しき」
と詠まれた太田道灌ゆかりの「山吹」。
▼実のなる一重のものもあれば、実のならない八重もある。
もっとも、山吹の花色は黄だけではない。
白山吹の名を持つ白色の四弁花もときおり見かける。
いずれにしても、そよ吹く風にはらはらと花びらを散らす落
花の舞は風情を醸す。
今日の歩行数 7,832 歩。キロ数にして約 5.2。