「射干の ひんと咲きたる 健気さよ」
<高木 伸宜>
「大傾ぎして 射干の 美しき」
<井上 信子>
気温は日一日と上がり、陽射しも強くなる。
▼百花繚乱の好季節。
花追い人は大忙し。
ある時はソメイヨシノの標本木の下に立ち、またある時はお
城の桜木の下に立つ。
かと思えば、山桜が咲く峠に登る。
▼先日こと。
その峠の山麓を巡り歩く。
そこで、嬉しい出会いがあった。
小川が流れる少し湿った地に、ひっそりと群れ咲く花。
その名は、「射干(しゃが)」。
▼アヤメ科アヤメ属の多年草で、胡蝶花の別名も持つ。
葉っぱはやや厚く、強い光沢がある。
白っぽい紫のアヤメに似た可憐な花だった。
よく見れば、花弁に濃い紫と黄の模様が見える。
数輪、そっと摘み取り持ち帰り花瓶に飾る。
今日の歩行数 7,966 歩。キロ数にして約 5.3。