保険契約者代理制度についてご存知ですか? | fp.takunの”Improve your quality of life Blog”

fp.takunの”Improve your quality of life Blog”

様々な出来事に対して、fp.takun流の視点・論点で綴る徒然なるブログです。
読んで下さった方の「心に灯りを灯す」ブログを心掛けています。
将来、このブログが本になることを目標にしています。

ウインク11月に入り、いよいよ秋めいてきた感じもする一方、11月らしくない温かさ・・・。キョロキョロ


過ごしやすい秋ではありますが、まだまだ紅葉の景色はなかなか見られないですね。おねがい

油絵のような圧倒的な紅葉の景色が大好きですので、寒くなっていきますが、紅葉を眺めたい気分でもあります(笑)。

昨日まで、大阪に出張に行ってまいりました。
そのご報告などは、改めて後日させて頂こうかと思っております。ニヤリ



さて、本日は、表題の通り、「保険契約者代理制度についてご存知ですか?」という内容でご案内をさせて頂きたく存じます。ウインク



生命保険について、あまり詳しくない方も、とても大切なことですので皆様に共有をさせて頂きたいと思います。ウインク




これまで、生命保険に関しては、「指定代理請求人制度」(※)はございましたが、表題の「保険契約者代理制度」というものはございませんでした。

被保険者保険金給付金等を請求できない事情(注1)がある場合に、あらかじめ指定した「指定代理請求人(注2)」が被保険者に代わって保険金給付金を請求できるようにする特約のことをいいます。なお、この特約保険料は無料です。
(注1)
  • 事故や病気等で寝たきり状態となり、意思表示が困難である場合やがんなどに罹患した事実を医師から告知されておらず、家族のみが知っているとき等が該当します。
  • (注2)被保険者の配偶者または3親等以内の親族から指定できます。


指定代理請求人制度は、上記の通り、保険金・給付金の請求に関して、「被保険者」に代わって請求をすることが出来るというルールになっています。
(一定のルールに即した契約に限ります。)

一方、今回ご案内をさせて頂く「保険契約者代理制度」は、「契約者」に代わって、各種手続きが出来る制度になります。ニコニコ


例えば、昨今の社会問題でもあります「認知症」ですが、契約者が認知症になった場合、契約行為そのものが出来なくなってしまいます。ガーン

成年後見制度の利用などで手続きをすることが可能ではありますが、成年後見制度を利用をするにしても、金銭的負担と手間がかかる作業でもあります。ショボーン

ウインクウインクウインク
※成年後見制度には、任意後見人と法定後見人の2種類があります。

任意後見人は、ご家族のどなたかを指定することが可能ですが、法定後見人は、家庭裁判所によって第三者(例えば弁護士や司法書士・行政書士等)がその任を受けて後見人となります。
法定後見人については、ご家族の意思を確認しつつも、あくまでも法的に資産の保全をメインに手続きが進みます。ニヤリ



契約者が認知症になり介護施設等に入所する必要がある場合などで、一時的な資金が必要となり、保険契約を解約したいといった場合には、この保険契約者代理制度を事前に手続きしておくことで、「保険契約の解約等」の手続きも契約者に代わって手続きが可能になります。


解約手続き以外にも、定期支払金のあるタイプの終身保険手続きや、保険料の減額・払込方法の変更などについても代理人が進めることが可能になります。

保険契約者代理制度の代理人は、「契約者の同意」を得て、以下の範囲から1名を指定することが可能です。

①契約者の配偶者
②契約者の直系血族
③契約者の3親等以内の親族

上記①~③以外で、保険会社が認めた以下の方
④契約者と同居し、または生計を一にしている方
⑤契約者の財産管理を行っている方
⑥被保険者
⑦保険金などの受取人
⑧上記④⑤⑥⑦と同等の関係がある方

となっています。


これまでは、契約者が認知症等になり、その後の保険契約を管理することが出来なかったために、不利益等が生じたケースもありましたが、当該制度を利用することによって、かなり活用の幅が広がっていくと思います。

各保険会社でも、当該制度を利用できるように制度変更等も進んできております。

特に、高齢のご契約者(被保険者)のご契約(例えば、生前贈与プランや相続対策プランなど)については、当該制度を利用できる保険会社にて、加入をしておくことが大切かと思います。ニコニコ



また、ご両親が加入されている保険等、保障内容や契約内容など分析が必要な時には、お声がけ頂けたらと思います。ウインク

相続税対策や贈与税対策(非課税枠の活用など)、また認知症や介護になった時など、生命保険が活用されるケースはとても多くあります。ニヤリ

ただ、認知症等になってしまった後では、そうした契約行為もできなくなりますから、早めの準備がとても大切になってきます。おねがい


追記
昨今、認知症の薬が販売されたこともあり、軽度認知症等と診断される方も増えてきております。
生命保険会社も認知症保険等の商品化も進んでいる傾向です。

仮に認知症と診断されお薬等が処方をされてしまうと、保険契約の契約者手続きが困難になる場合がございますので、事前の準備が重要になってきていると思います。