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私の小説レビューG

私の読んだ小説の記録です

      ラッフルズの秘録(上) ラッフルズの秘録(下)

 

★★★☆☆

毎度お馴染みシグマフォース・シリーズのしつこい第16弾。

最近、南太平洋のトンガ海溝付近で頻発する大地震。 

発端は中国が月で採掘した何十億年も前に地球に衝突した別惑星の破片。 それに共鳴するようにトンガ海溝の深海で反応する同じ別惑星の破片。 中国は、原子力潜水艦をトンガ海溝に向かわせ調査し、いずれ原爆を時代遅れにするほどの強力な武器として使用したいと考え暗躍する。

 

一方、セイチャンの母がいる香港に来ていたシグマチームは、かつてのギルドの女工作員ヴァーリャ率いる中国軍の奇襲を受けた後、

トンガ海溝での中国軍の怪しい動きを追うために向かう事になる。

 

しかし、トンガ海溝に沈んだ原子力潜水艦の影響で、ついにインドネシア諸島の百余りの火山が数万年に一度レベルの規模のものも含め大噴火をはじめる。 このままでは地球上の生物が死滅してしまう。 この地球規模の危機に、シグマチームと中国軍は一時停戦し協力する事になる。 シグマチームは、ラッフルズの秘録を解き明かし、この未曽有の大惨事を収束させる事ができるのか。

 

てか、火山が百以上も大噴火してしまってる時点で、噴煙による太陽光遮断で、その後に地球の寒冷化が何十年も続くからもう手遅れだと思うのだが・・・。  相変わらずのご都合主義の極致にウンザリ。

 

今回も大風呂敷を広げるだけ広げた展開のジェットコースター状態で、好きな人にはたまらないシリーズだろうけど、毎回内容があまりに濃過ぎて私は辟易しているし、シグマチームにも飽き飽きしている。 しかし、脳が筋肉のコワルスキ隊員は面白くて好きだから、彼が主人公のスピンオフの別シリーズなら読んでみたいかも。

       また天国で会おう(上) 天国でまた会おう(下)

 

★★★☆☆

戦地で上官プラデルの卑劣な行為に気が付いたアルベールは、プラデルに生き埋めにされてしまうが、年下の青年エドゥアールに救出される。 しかし、それによりエドゥアールは、片足が一生使い物にならなくなり、鼻から下の口顎が吹き飛び無くなる。

 

やがて舞台は終戦後のパリへ。 職も恋人も失い貧困に喘ぎながらエドゥアールの面倒をみるアルベール、大怪我で人生を失いモルヒネ漬けのエドゥア-ル、資産家の娘であるエドゥアールの姉と結婚し、実業家になり成功を収めるが相変わらずの卑劣な野心家のプラデル。 やがてエドゥアールは国を揺るがす大掛かりな詐欺を企て、元来気弱なアルベールもそれに加担していく。

 

そんなアルベール、エドゥアール、プラデル、エドゥアールの父と姉、プラデルの不正を告発した役人メルランらを描いていく。

そして、化け物のようなエドゥアールの顔を気味悪がらずに心を通わせていく少女ルイーズの存在と、永遠の別れによるルイーズの深い悲しみも心に沁みる。

 

私がこれまでに読んだルメートルの作品は、どれもハード・サスペンスだったが、本作はかなり毛色が異なっている。

           ベイジルの戦争

 

★★☆☆☆

1943年の戦時下、英国陸軍特殊作戦執行部のベイジル大尉が、ナチス支配下のパリに潜入命令を受ける。 任務は、とある暗号が秘められた聖職者の写本をカメラに撮影してくる事。

 

話は中盤辺りまで任務遂行中のベイジルと、任務開始以前のブリーフィングを受けるベイジルが交互に描かれているが、任務中はそこそこ面白いが、ブリーフィングがつまらない。 無駄に長いブリーフィングは、3ページほどにまとめてごっそり削除でよかった。

 

ラストも妙な所で尻切れトンボになっているのも意味不明で、ベイジルが満身創痍で任務を成功させ帰還できてめでたしの所で終わってた方がずっと良かったと思うが・・・。

            

 

★★★☆☆

脳に銃弾を受け恐怖の感情を失った連邦保安官局特殊作戦群の元指揮官が、かつての上司の娘が行方不明になった事件を追う。

 

作戦行動に於いて優秀そうで、実は結構マヌケな主人公や話の設定、描写、展開が都合よく取って付けたようで、細かい所で辻褄が合ってなくてチグハグだったりする。 そして、敵方が主人公を始末する機会などいくらでもあるのに何故か何もしない。 この呆れたご都合主義には辟易する。

 

更に、ひとつのクライマックスで、せっかくの盛り上がりをぶった切って、長々とつまらない説明描写で水を注す作者の変な癖が作中に何回もある。 これでは、せっかく読み易い文章で話自体は凄く面白いのに台無しになってしまう。 つくづく下手な作者だなと思う。  

           

 

★★★★☆

主人公の国土安全保障捜査局の女性連邦捜査官は、妹が連続殺人犯に襲われた事がキッカケで、旧知のセキュリティーに関する専門家の大学教授とコンビを組み、手首にクモの刺青のある連続殺人犯を追う事になる。

 

サスペンス・ミステリーは、犯人が分からないというものが多いと思うが、本作は最初から犯人一味が誰なのか分かっており、逃げる犯人と追う主人公ら両方の鬼ごっこ的な様相を描いている。

 

更に、こういったサスペンス・アクション物って主人公の権限、能力にハクをつけるために、やたら主人公の所属組織が仰々しいのには

ウンザリするし、今回の主人公は、話し方が初めは男言葉だったのが、後からは女言葉だったり一貫しないのも無駄に気に障る。

 

それと凄く気になったのが、犯人が自分の痕跡をDNAごと消すのに

酸素系漂白剤のスプレーを使用するが、部屋でも車内でも長時間そこに留まれば指紋以外にも毛髪や靴の底から落ちた物とか、周囲にいくらでも痕跡があるはずで、それをすべて完全に消せるなどできるはずがなく、そんなのジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムのシリーズで散々やってたはずなのに、何でこれまでの自らの作品を否定するのか意味が分からなかった。

 

これまでジェフリー・ディーヴァーの作品は何冊も読んできたけど、

どれも読み辛くてあまり面白くなかったが、本作はアイディアをジェフリー、文章を書いたのがイザベラなのか分からないが、割と読み易くてそこそこ面白かった。