★★★☆☆
病気で倒れた父親に代わって娘が経営困難に陥ってる家業の型屋の社長になり、従業員達と力を合わせて、いろんな問題や苦難に立ち向かいながら会社を立て直していく物語。 話の展開が、大よそ想像のつくベタな物語だが、それなりに面白かった。
★★☆☆☆
神からの指示を受け極悪人と闘う使命を課せられた孤高のダークサイドヒロイン、ギャビイ・コーディ。 ギャビイは、人が発する霊気(オーラ)を見る力があり、身長180cmで体重が50キロもなく酷く痩せていたが、人並外れた身体能力や視力、聴力、嗅覚を有していた。
ギャビイは、神からテレパシーのような指示を受けてから悪人を抹殺するまでの間、ずっと体に激しい痛みに苛まれるのだった。 そして、スラム街のボロいアパートに住み、匿名作家としてマンガを描いて細々と収入を得ていた。
そんな彼女の前に、清らかな霊気を発するイケメンのルーサー・クロス刑事が現れ、クロスはギャビイの非常に粗暴で謎めいた正体を怪しみながらも強く惹かれており、ギャビイも同じくクロスに惹かれていた。 このクロス刑事との出会いが、ずっと苦難だらけだったギャビイの人生にどう影響し、どう変えていくのかを描いていくはずなのだが・・・。
とにかくこのクロスが、相当のガリ専なのかギャビイに入れあげ、しつこく絡んでくるのが何ともキモかった。 そして、ギャビイは、性体験がないどころか21歳で性知識もほとんどない無垢な子供のようというのは、ずっと絶海の孤島に独りで暮らしていたというわけでもなく、親のような存在だった神父が死んだ3年前からは、それなりに社会生活にも触れているのに、主人公の設定としては面白いかもしれないが、さすがにちょっと無理がある感じがする。
しつこいクロスと同じく、アパートの大家のモーティ・バンス青年もギャビイに気があり、今は一応友達のような関係だが、このモーティも、なかなかにギャビイにしつこい。 内容的にはバイオレンス・サスペンスなのだが、バイオレンスな部分より、クロスとモーティが、しつこくギャビイに付きまとう変態恋愛ストーカー・サスペンスな部分の方が話の大半だった。
★★★☆☆
吉原の遊女が死んだ時に、躯を投げ込む投込寺の用心棒を務める月ヶ瀬右近は、訳あって本名も身分も捨て、生家のある京を出て江戸に身を置く源氏天流の剣の遣い手であった。
右近は、自分の親友と駆け落ちして京を逃れたはずの女が売女として捕らえられているのを見かけ、女の住んでいた長屋を捜して訪ねた先で、昨夜自害した親友を供養していた、近く吉原に売られる事になっている近所に住むお千代と云う娘と知り合う。
数日後、また投込寺に吉原に売られた娘達と女衒が殺害されて投げ込まれ、そこから右近は、吉原遊郭総名主の配下の者達と共に、遊女になる娘を何人も捕らえて殺害する事件の下手人を探っていく。 そして、地元のヤクザ者の赤鬼の金造一家の動きを捉え、右近は殺害された女衒の切り口の見事な太刀筋から、道場破りを繰り返し剣の達人を捜し出そうとする。
やがて備前畷川藩士らが裏長屋住まいの母娘二人暮らしで、唇の左下に黒子のある十七の娘を捜しているという事が分かってくる。 そして、お千代は、その条件に当てはまっており、更にお千代は、ある大身の武士のご落胤という噂が広まっていた。
そして、腕の立つ二十代後半の旗本として、赤鬼の金造とも繋がりのある旗本次男坊で柳生新陰流の遣い手である堀田甲次郎が浮かび上がり、商人の遠州屋を軸に畷川藩と堀田甲次郎との繋がりも分かってくる。
事の真相は、堀田甲次郎の父である堀田上総守が、畷川藩の若き城主が病弱で死期が近い事から、行方知れずの城主と双子の姫君を捜し出し、息子の甲次郎と添わせ甲次郎を畷川藩の城主にしようと遠州屋を通して国許家臣を使い陰謀を画策したものだった。
最後は、もう潮時と堀田上総守が、国許から秘密裏に江戸に呼び寄せた畷川藩士ら全員を毒殺し、更に赤鬼の金造一家を使いお千代を拉致する。 右近は、遠州屋と堀田上総守を始末し、
本当は姫君などではないお千代を救い出すべく畷川藩下屋敷に向かい堀田甲次郎との一騎打ちとなるが、剣の技量では右近より勝る堀田に対して些か卑怯な手を使うが、それもまた命を懸けた剣豪同士の戦いとしては面白い。
途中までは、赤鬼の金造一家、畷川藩士、堀田父子、遠州屋、お千代の出生の真偽が、事件の中でどう結びついているのかが分からず、右近らの捜索も迷走し読んでいて散漫な感じがしていたが、真相に向けて話が収束していくとなるほどと改めて味わいを感じる事ができた。
★☆☆☆☆
湯布院温泉で、九州の大物ヤクザが毒を仕込まれた吹き矢で暗殺される。
やがて事件は、宗教団体やチャイニーズマフィアも絡んだ巨大な悪の利権へと繋がっていき、
暴力団系列内部での対立もあり、それらに警視庁公安はどう対峙していくのか。
警察小説って大抵それなりに面白いというのが私のこれまでの印象だが、本作はかなりつまらなかった。 何でこんなにつまらないのだろうか。
本作は、事件や犯人を含め事件に関わっている人物に焦点を当てているというより、警察機構に焦点を当てているために、事件そのものより警察組織に興味のある人は楽しめるかもしれないが、事件を通しての公安や暴力団組織関係者の人間模様に期待していた人には期待外れな内容だろう。
それに警察小説って現場の最前線で地道な捜査に当たる刑事が主人公というのが多いと思うが、先にも述べたが警察機構を中心に描いてあるから、警視という階級の管理官クラスの人達の横の繋がりを中心に描いたものというのもつまらない一因かもしれない。 更に登場人物らの所属先や階級の漢字数が多く分かりにくくて読みづらいというのもあり人を選ぶ作品だと思う。
★★★☆☆
ロマンシエとは、フランス語で小説家の事なんだそうだ。
主人公のアーティストの卵である男性は乙女で只々気色悪かった。
これまでもLGBTの人が出てくる小説を結構読んだ事がある気がするが、気色悪いと思ったのは今回が初めてかもしれない。
さすがに主人公が恋焦がれる大学の同級生の男性に、抱かれたいとか結ばれたいとか、とにかく終始乙女々してキュンキュン・クネクネしている姿は、私的にはちょっと無理だった。
本作はコメディー寄りだと思うが、普通コメディーなら主人公のようなオネェキャラは面白い要素なのだが、本作の主人公は、同性に恋焦がれる想いがあまりに強く一途過ぎるためにドン引きしてしまう。 作者は面白さとマジなキモさのさじ加減を間違えているような気がする。
終わりの方で主人公が、同級生の男性に大失恋する所の悲痛な切なさにグッとくるものがあったけど、別に主人公をLGBTに設定する必要なんかなくて、普通の女性で全然良かったと思う。
でも、そうするとありきたりな失恋と再生の物語になってしまうのかもしれないけど、人の人生って大抵ありきたりなもので、それを巧みに描いて読ませ、読者の心に届けるのも"小説家”ができる大事で素敵な仕事だと私は思うけど。