★★★☆☆
将来は脚本家を目指していて、学校では大人しくて目立たない存在だと自分では思っている男子中学生が、校内カーストの最上位にいる、これまでまったく接点のなかったイケてる令嬢のクラスメイトから、その女子生徒の伝記を書いてくれるよう突然に頼まれる。
男子生徒は女子生徒と接していく中で、彼女の煌びやかな外面とは別の心の内を知る事になり2人の距離は次第に縮まっていくが、私はこの女子生徒にあまり魅力を感じなかった。
市川拓司は私の大好きな作家で、割とベタな恋愛小説が多い気がするが、ベタが決してダサいとかクサいわけではない。
でも、このヒロインの女子生徒がダサいのは、彼女の学校での地位とか、保身のために仮面を被った学校での振る舞いとか、主人公とのカラミとか、自身の保身のために引き寄せていたクラスメイトを簡単に裏切って捨てたりとか、どれも何かカッコ悪いのだ。
主人公の男子生徒も嫉妬からくる卑怯さなんかがあったりするが、
中学生なら嫉妬でそんな行動や言動を取ってしまうのも普通だよなと別にダサいとかは何も思わなかった。
それからひとつ気になったのは、ヒロインの父親が縫製工場の最高責任者で物語の中で重要なポイントなのだが、私も縫製工場に勤務しているから分かるのだけど、縫製工場が地域の水や土を汚染するような事は普通ない。 もし近隣住民に被害があるとすれば自動裁断機の騒音や熱風、埃などで、もっと作者は事前リサーチをちゃんとすべき所だ。






