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私の小説レビューG

私の読んだ小説の記録です

           

 

★★★☆☆

「ツバキ文具店」シリーズの第三弾?

先代から店を引き継いだ主人公の鳩子が、店で代筆屋も営みながらミツローという男性と結婚し、ミツローの連れ子のQPちゃんと3人で家族になって心温まる日々を送る物語。

 

シリーズを通して読んできてないから、登場人物らの関係や経緯が

最後までイマイチよく分からなかった。

 

ミツローの実家のみんなは、心温かい人達ばかりだが、先代である鳩子の祖母は、人の心を踏みにじるような人だし、母親はクズで、

何で鳩子のような心清らかで優しい人が出来上がったのか不思議。

 

そして、鳩子のミツローの前妻に対する思い入れが深過ぎて執拗で、

普通ならいい話のはずが、逆にちょっと気持ち悪かった。

           

 

★★★★

盲目の少女とわが、大好きな優しい母親と2人でひっそりと暮らしていた。 しかし、次第に母親が精神に異常をきたし時折娘を虐待するようになる。

 

そして、ある日突然、母親は娘を捨ていなくなってしまう。 この時、とわは自身の年齢を知らなかったが、もう大人になっており、それから5年間を、家から一歩も出ないで縫いぐるみの犬と共にたった独りで、激しい飢えと不衛生な環境に耐えながら暮らしていく。

 

やがてとわは保護され、勉強や生活していくうえでの教育を受け、友人や盲導犬と出会い、自身の心に輝く光を見出し育てていく物語。

 

とても素晴らしい作品だと思うが、とわの初恋での性愛が余計なのと、母親に捨てられ独りで暮らした5年間が、あまりに悲惨で読むのが辛かった。 

 

そして、最後にとわは、かつての母親の愛を再確認し亡き母を許すが、一人ではほとんど何もできない盲目の娘を捨てたという事は、もうこのまま娘が死んでもかまわないという事で、私はとてもこの母親を許せる気にはならなかった。

           

 

★★★☆☆

42歳で日本初の女性総理大臣になった妻を持つ夫が、総理の夫としての自身の日常を日記として綴った物語。

 

妻の総理は、美人で凛として頭脳明晰で非常に優秀な政治家で、

総理の夫も常に妻をサポートする優しい人で共に好人物だ。

 

でも、日本の未来を本気で見据えた政策を国民に真摯に訴えたのはいいけど、前与党の長年に渡る絵空事の政治と同じように、私には総理の掲げる政策も絵空事とあまり変わらないように思えた。

 

そして、総理大臣就任中に懐妊した時の、総理が初めに公言した言葉が、自身が国民に掲げていた事に対して嘘をついて裏切るような内容で、ちょっとがっかりだった。

           旅屋おかえり

 

★★★

売れないアラサーのタレントの丘えりか(通称おかえり)は、唯一のレギュラーである旅番組が自身の大失態から打ち切りになる。

 

そんなおかえりに、難病で生きる希望を失っている娘の代わりに

旅をしてきてほしいと娘の母親から依頼が入る。 

そして、おかえりは、代理旅行業を始める事になる。

 

おかえりを筆頭に登場人物らの優しく温かく誠実な人柄に癒される

ハートフル・トラベル小説。

            ロスト・ケア

 

★★★

現在、日本で大きな問題となっている老人介護業界の歪んだ闇に鋭くメスを入れ世の中に突き付けて人間の尊厳を問う問題作。

 

要介護老人を46人も殺害した犯人の正体について、読者を最後までずっとミスリードしていくのもミステリーとしてなかなか面白い。