こんにちは!
今回も以前撮影したギターの写真を、今のテクニックでもう一度画像処理をし直してお見せしたいと思います。今回も3年前のカスタムオーダーギターになります。
3年ほど前に撮影したAyersギターを見ると、トップがベイクド・アディロンダック・スプルース、サイドとバックがココボロというカスタムオーダーギターが多くありました。
この2つの板は、どちらもパンチ力があり、音量が大きい板なので、オーケストラモデルなど小ぶりのギターには最適なチョイスなのだと思います。
その中から、コンターを3箇所に施したモデルを紹介します。
Ayers OM09A-CS NH Custom
正面から見ると、カッタウェイの部分とエルボーの部分にコンターが入っています。赤いパドックという板を使用しています。
ボディには太陽のインレイが入っています。そして指板のツタインレイはウッドタイプのインレイです。ツタのアバロンタイプのインレイも可能です。どちらがいいかは、全体的なデザインによって決まると思います。このギターの場合は、トップがベイクド・アディロンで濃い黄色なので、ウッドインレイが似合うと思います。
サイドとバックはココボロです。このココボロは、黒い部分が割と多い板を使用しています。自然の力強さが感じられる杢目ですね。
全体が赤・黄・茶色の同系色でまとめられていて、色の統一感がありますね。
ここにもコンターがありました。ここはバックの上側で、ギターを弾く人の脇腹に当たる所です。ここの角がないと、脇腹にギターの角がぶつかることはないので、脇腹が痛くならないのです。
長時間ギターを弾く人ならわかると思いますが、夏場などに薄着で長時間弾いていると、あばら骨の辺りがこすれて赤くなることがあります。ここがつるっとしていると、何も痛く感じないので、本当に長時間快適に弾くことができるのです。
ヘッドプレートもココボロです。ココボロはヘッドプレートのような比較的面積の小さな所でも、見た目にかなりインパクトがあっていいですね。
ヘッドのバックプレートは、インディアン・ローズウッドです。バックプレートはトッププレートよりも暗い色にする人が多いように感じます。(たまにメイプルなど逆に明るい板を選ぶ方もいます)
こちらがウッドで施したツタインレイです。アバロンのようなキラキラとした輝きはありませんが、シックな色合いで、手工ギターならではのクオリティを感じさせますので、この選択肢も良いと思います。
ちなみに、アバロンのツタインレイはこうなります。
こちらも美しいですね。トップがインゲルマン・スプルースや加熱していないアディロンダック・スプルースだったら、色がライトベージュになりますので、このように、アバロンのツタインレイが似合うと思います。オーダーする人のデザインセンスが問われますね…(汗)。
Ayersのコンター部の処理はとても素晴らしいです。きれいな3D曲線を描いており、このやや丸みを帯びた感じがとても美しいですね。
他社のコンターは、直線的にナイフでスパッと切ったような平面に近いコンターが多いのです。
ココボロはやはり杢目がいいですね。数あるギター材の中でも、杢目の美しさはトップクラスだと思います。
3年前と比べると、明るさを抑えつつ、それでも地味にならないような画像編集ができるようになってきたと思います。Lightroomを使用して10年以上経ちますので、少しは進歩しているのでは?と思っています。
このギターではありませんが、ベイクド・アディロンダック・スプルースとココボロの組み合わせの音は次のようになります。
小ぶりなギターでも、この組み合わせだと十分鳴りますよね。フィンガーピッキングが楽しくなります。
また過去の写真の再編集をしましたら、印象に残ったギターをご紹介いたします。
ではまた!