恐怖の連れ回され事件 | こはる日和

こはる日和

自分の過去現在、家族の事、その他日常に起きたいろんな出来事を書き綴ります。
重~い内容アリ、どうでもいい内容アリの、ただのストレス発散自己満ブログ。

 

※「こはる日和」は私の自己満・ストレス発散のためのブログです※

 

 

これは私が大学1年生の頃のお話。

自業自得といえばそうで、私に間違いなく非のある出来事でした。

 

 

ある日の事、家の電話が鳴ったので何気に受話器を取りました。

(この頃ももちろんまだ携帯電話など普及していない時代です)

すると、見た事も聞いた事もない若い男性から私宛てへの電話でした。

 

内容は、なんと私を何度も見かけていて、気になっているとの事…。

もしよかったら会ってくれないかという話でした。

この男性は大学生で、新聞配達のアルバイトをしているらしく

そこで私の家の住所や電話番号を調べたと言われました。

 

面識のない人ですし、警戒して一生懸命断ろうとしました。

しかし私が断りの言葉を発するたび、

なんでよ?どうしてよ?とかなりしつこく食い下がられ(本当にしつこかった…)

私がどんなにどんなに断っても、それを受け入れてくれませんでした。

もうこれは会うしかないのか…。

恋愛経験などほぼ無しの私、人間としてもまだまだ未熟でした。

断ることを諦めて、承諾することにしました。

嫌な感じがしたのは、会うのはまだしも、

なんだかんだと理由をつけて夜しか会えないと言われた事でした。

できれば明るい時間にちょっと会うだけにしたかったのですが…。

 

そして約束の夜。

待ち合わせ場所は、家からほど近い大きな公園内にある飲食店の前でした。

ちょっと会ってすぐに帰るつもりだったので自転車で行きましたが、

やってきた相手は車で、「え、自転車で来たの?」と言われてしまいました。

そして自転車は端に停めて車に乗るように言われました。

まさか車に乗せられるとは思ってもおらず、立ち尽くしてしまいました。

でもここまで来てしまったし…浅はかにも私は車に乗ってしまったのでした。

 

あとから振り返ってみれば

この場に来る事も、車に乗る事も、本当にバカな事をしました。

今なら絶対に絶対に有り得ませんが、まだ子供だった私。

初対面の相手に会うのも車に乗るのも、怖かったのは間違いないのです。

でも相手には私の顔、住所、電話番号がすべて知られてしまっているのです。

加えてこちらの拒否を絶対に受け付けない性格。

もし下手に断って逆上されたら…という恐怖がありました。

あの時の私にはもうどうしようもなかったのです。

 

私が乗り込むと、車はどこかへ向かって走り出しました。

 

どこへ向かっているのかを尋ねると、

「車に乗ったまま映画が観れる所があるらしいんだよね」と言われました。

しかし彼はそこが何処にあるのかをしっかり確認していなかったようで、

迷ってかなりの時間、同じような場所をウロウロする羽目になりました。

車内はもちろん、私は恐怖と緊張で言葉はほとんど発さず、

相手がなんとか取り繕いながらおしゃべりしている…という感じでした。

 

やっと目的地に着いたようなのですが、結局映画はやっておらず。

人を連れてくるくらいならちゃんと調べておけよ…

でもこの頃はPCも普及していなかったので

色んな情報を調べるのも簡単ではなかったかもですが。

 

とりあえず駐車場に車を停め、

カップルで遊びに来そうな施設へ連れて行かれました。

周りに人がいたかどうかはもう覚えていませんが、

二人で外のベンチに座りました。

そこで色々と話をしたのですが、

どうやら彼は私の兄と同じ大学、同じ学部の男性で

彼もそれについては驚いていました。

 

途中、喉が渇いたと言ってジュースを買って飲んでいた彼。

やたら喉が渇く~と言いながら飲んでいたのを見て

いちおうこの人は今緊張しているのかな…と。

緊張すると喉が渇くって言いませんか?

人に有無を言わせないグイグイくる感じの人でしたが、

こんな人でも緊張してるんだな~と、そこはちょっと安堵した場面でした。

 

なにか色々とお話ししたと思うのですが、もう記憶にサッパリありません。

初対面の人間に突然連れ回され、面白くもない時間を過ごしていた私は

時間がとてもとても長く感じました。

いったいどのくらいの時間が経ったんだろう…

腕時計も持っておらず、いったい今が何時なのか、時間もわかりませんでした。

とにかく早く帰りたいとばかり考えていましたが、

車で遠くまで連れて来られてしまった上、夜の時間です。

車で連れ帰ってもらうしかありません。

(タクシーなんて思いつきもしなかった大学1年生の私…お金も無かったし)

 

私にとってとても退屈な会話の内容は私の恋愛事情へと突入。

今特に好きな人はおらず、今まで付き合った人もおらず。

そういう話をしていましたが、突然彼は、

そのグイグイな態度で「そんなこと言って、本当は俺の事好きなんでしょ?」

と言い出しました。

 

は?この状況でどうしてそうなる?

 

 

初対面なのにいきなり車に乗せられ。散々道に迷って連れ回され。

面白くも楽しくも無い会話を延々とさせられ、

挙句「俺の事好きなんでしょ」だと?

どこからくるんだ、その意味不明な自信滝汗

もうね、ほんと、困惑と恐怖でいっぱいでした、この時の私。

 

「別に好きじゃない」と言うと「またまた~」と冗談かのように笑って返される。

この人には私の言葉が通じないのです。一切受け入れてくれないのです。

最初に電話をかけてきた時も私の断りを受け入れてもらえませんでしたが

それと同じことがまた起きているのです…!

 

「好きなくせに」

そう言ってこの彼は、あろうことか私にキスをしようとしました。

ビックリして顔をそらす私。

それにもめげず、またまたキスしようと顔を近づけてくるので

必死に抵抗しました。

初対面で、こちらの拒否を受け付けずここまで連れて来られ、

さらに自分の事を好きだと思い込み、

キスまで無理矢理しようとしてきたのです!

なんだかもう…なんだこの状況…

私はいっぱいいっぱいになって、ついに泣き出してしまいました。

 

この涙に、さすがの彼もビックリしたようです。

慌てた様子で狼狽し、やっぱり女の子なんだね、と言いました。

(なんだそりゃー!)

もう帰る?と言われたので、泣きながら頷くと、

やっと家に帰れる事になりました。

 

待ち合わせ場所まで送ってもらい、自転車に乗って帰宅すると

母が心配そうに家で待っていました。

家を出る時は母がウトウトして半分寝ていたので

気付かれないくらいの声で「ちょっと出てくる」と言ってそっと出たのですが

目が覚めた母は私が家にいない事に気付いたようです。

「ちょっと出てくるって言ったじゃん」

そう答えて、さっさと自分の部屋へ戻りました。

 

 

こんな出来事があったその後、

数日たってまたその彼から電話があり会いたいと誘われたのですが

「もういい」という言葉を何度も繰り返し、断ることに成功しました。

それからしばらくの間は

もしかしてあの彼が今回断った事で逆上して襲われたりするかもしれないと

外を出歩く時は本当に怖くて、

新聞配達のバイクを見かけるたびにビクビクしながら過ごしていましたが、

彼からはまったく音沙汰がなくなり、安心できるまでになりました。

 

本当に何もなくて良かったと、今でも思います。

無事に怪我もなく帰宅できたから良かったですが、

若く、考えが浅はかな私でした。

自分の子供たちにはこんなことがないように

しっかり教育しなくてはいけません。

今はあの当時よりずっとずっと

見も知らずの他人と連絡を取り簡単に会えるという状況です。

普段から子供たちには、悲しいニュースを見かけるたびに言い聞かせています。

 

しかしこの彼は私のタイプのお顔では一切ありませんでしたが

もし、もし、

私のタイプど真ん中の人だったとしたら、

あの時の私はいったいどう反応したんだろう…汗

性格に難ありだったので途中でヤバイ奴と気付くとは思いますが

最初はドキッとしたかもしれませんね!?(←ダメなやつや~)

 

 

以上、私の苦い過去の記憶でしたネガティブ