きっと、また来るね!
4泊5日の初めての台湾旅も今日が最終日。
午前中に台南から新幹線で台北に戻り、茶芸館『紫藤廬』で台湾茶をいただいて
宿泊ホテルまで戻ってきました。
コロナ以来久し振りの海外旅行は
あれも、これもと目移りして盛りだくさん、想像以上にタイトなスケジュールだったようです。
おかげでこれから始まる最終日の午後は、
そのしわ寄せの総決算、大忙しになってしまいました。
今、15:00過ぎ
私は『迪化街(ディーホアジェ)』の入り口付近に立っています。
(赤い色の道のあたりが迪化街)
(迪化街イメージマップ)
これから約3時間で目差すお土産のすべてをゲットしたい・・・
良くないですね、こういう考え方。
でも仕方ない、いま異郷の地で私は変な魔法に罹っちゃっているから。
どうして3時間か、というと答えは簡単。
当たり前ですがお店には閉店時間がある!
『迪化街』の飲食店以外のお店は
だいたい18:00~18:30、遅くても19:00くらいが閉店時間。
台湾滞在に残された3時間余りで、
今回手に入れたいと思っているもの全部買いたいと意気込んでいる私なのです。
(帰国日の明日は桃園空港午前発の便なので朝食さえとらずに空港へ向かいます)
迪化街は18世紀清王朝の時代から貿易で栄えた街で台湾最古の問屋街。
お茶・乾物・漢方薬などを扱う伝統的なお店のほか、
最近では、清時代流行したというバロック様式で建てられた古い商館をリノベーションした
各種雑貨のお店やカフェが次々とオープンして
台北人気のスポットとなっています。
こちらは迪化街のランドマーク的な建物『永楽市場』
ここにある生地屋さんで台湾花布を買おうとしています。
永楽市場の2階に生地や手芸材料を扱うお店が所狭しと並んでいるという情報を
台湾旅を決めたその早い時期に知り、国内外の布に目がない私は、
当初台湾花布目的だけに迪化街散策を思い立ったくらいでした。
台湾花布は客家花布とも呼ばれる、台湾の伝統模様が描かれた綿布です。
バックやポーチなど台湾土産の定番柄としてご存じの方も多いと思います。
大きな白地は3.5碼(ヤード))=315センチで2,600円くらい、
ロール状の小さい布は広げると約30センチ四方、一つ10NTD(≒50円)でした。
1碼は約90cm。台湾では布などはこの単位で売られることが多いみたいです。
白地の布は夏服でも作ったらいいなー・・・
小さい布はポーチやパッチワークふうなバックも素敵・・・
いまだ何も作っていないけれどね
入ったお店の名前は忘れてしまいましたが
少し日本語が通じる店員さんがいて何とか間違えずに買うことが出来ました。
なるべく現金を使ってしまいたかったのでカードが使えたかどうかは確認しませんでした。
しかも、あんまり急いでいてお店の風景の写真も撮り忘れました。
次に向かったのがこちら
『林茂森茶行』
有名なお茶問屋さんです。
迪化街からは少し離れていますが永楽市場から徒歩で15分くらい。
最寄り駅のMRT大橋頭駅からのアクセスが便利で駅から徒歩5~6分くらいです。
(イメージマップ参照)
本場のお茶を量り売りで買ってみたかったの♪
お店の中にズラリと並ぶスチール缶。この中に茶葉が入っています。
蓋にお茶の名前と値段が貼ってあり分かりやすいです。
お茶の基本的な単位は斤(きん)。1斤=600グラムです。
たとえば写真左の「桂花烏龍茶2400」は
1斤(600グラム)当たり2400NTD(≒12,000円)。
いいお値段です。でもきっと美味しいんでしょうね。
オーナーと思われるお店の方は日本語が堪能。
お尋ねしたらいろいろ親切に教えてくださいました。
1斤はなかなか手を出しにくいですが半斤(300グラム)、4分の1斤(150グラム)
という単位で買うことができます。
高山茶150グラム(400NTD≒2,000円)を買いました(右)
左は緑茶。
『林茂森茶行』のすぐ近くにある『林華泰茶行』で購入。
『林茂森茶行』のオーナー林茂森さんは
台北で最も歴史があるといわれる『林華泰茶行』の4代目だそうです。
本場でお茶を買ったらやっぱり買いたくなる
中国茶用の茶器。
渡航前、今あるもので代用できそうなものと、
せっかくだから本場のものを買いたい、と思うものを
じっくり検討してありましたが、
イメージしている茶器が一体どこで手に入るのか見当がつきませんでした。
お茶を買った後、迪化街まで戻る途中で
たまたま見つけたお店で茶杯(お茶を飲む碗)と公道杯(ピッチャー)を買いました。
茶壺(急須)は思うイメージのものがなかなか見つからず、結局林茂森茶行にまた戻って購入。
これはとってもいい買い物をした、と、今でも大満足です。
ただいま時刻は17:20
お店を行ったり来たりしたおかげで思わぬ時間が過ぎてしまいました。
次に行きたかったのが『新點子』というドライフルーツをメインに、お茶やその他
さまざまな台湾名物を扱うお店。
これがまた、「有るはずのところに無い!」トラップでした!
事前情報では迪化街通り永楽市場からほど近いところ、のはずでした。
(またまた情報収集力の甘さが露呈してしまいました。またやっちまったぜい私)
どんなに探しても無い!
頭の中には閉店時間、というタイマーの音がカチカチ鳴っています。
私たちは迪化街中を文字通り駆け巡りました。
香辛料の香りの中を速足ですり抜け、
(今度来たらゆっくり見たい!と目の端に焼き付けて)
ふと目の前に『李日勝』という、これまたお目当てのカラスミ屋が現れたので
寄り道して買い、
そのまたすぐ近くの『澎玉191』で落花生のお菓子を買い・・・
ここで。
「ここはひとつ冷静になろう」と夫。
改めてグーグルマップで検索してみると・・・
なんと、思っていたのとは全く違う場所が指示されています。
「えー何かの間違いじゃない?」
「でも、信じてこのマップの通り行ってみようよ」
迪化街をずんずん通り抜け、人通りの少ない大きな道路にぶつかりました。
車がブンブン行き交う通りで、お店らしいものはあまりない・・・
「こんなところにホントにあるのかなー、もう戻ろうよ」
と、あきらめかけたその時、
雑居ビルの奥まったその向こうにありました!
『新點子』
時刻は18:00になるところ。
あまりの展開にまたお店の写真を撮りそびれました。
お店に入って開口一番
「いやー探しましたよ!大汗かいちゃった。お店移転したんですか?」
(ご主人は日本語お上手です)
と尋ねれば、
ご主人「あれ、よく知ってますねー!そうなんです。迪化街のメイン通りは家賃高くてね」と。
私たち「あー良かった見つかって」
ご主人はその埋め合わせ、とばかりドライフルーツの試食を
弾丸のように繰り出してきました。
美味しいんだけれど、私たち駆け回って喉がカラカラなんだけどー
ドライフルーツ、喉につまりそうー
ここで買ったのは桃のドライフルーツ、花茶(工芸茶)、プーアール茶(左下)。
プ―アール茶はさまざまなフレーバーがついていて可愛らしい個包装になっています。
バラでも買えますがこの時は時間がなかったので5個セットになったものを
お土産個数分買いました。
花茶は、以前中国に行った方からお土産に頂いたことがあり
透明の耐熱グラスにお湯を注ぐと素敵な花が開くのを見て
華やいだ気持ちになって楽しかったので
自宅&お土産用に数セット買いました。
試食した中で桃のドライフルーツがとても美味しかったのでこれも。
帰国後、粗目に刻んでヨーグルトにトッピングして毎朝頂いたら
あっという間になくなっちゃった。
お土産は無事ゲット。
忙しかったけれど納得のお買い物で満足。
何より、迷いながらお店を捜し歩いた思い出が一番愉快なお土産でした。
ここでいったんホテルに帰り荷物を置いてから
滞在最終日、夜の部スタートです。
時刻は18:30
軽めの夕ご飯を食べに来ました。
お店は『度小月』
担仔麺で有名な台南発祥の老舗です。
実は昨日台南でのお昼ご飯、ぎりぎりまで
「度小月の担仔麵」か「再發號のちまき」かで悩みました。
調べて「度小月」が台北にもあることを知り、台南では「再発號ちまき」をいただいたので。
きょうは何が何でも「度小月」
もちろん担仔麵。
甘辛煮の肉そぼろがかけられた太めの麺。
これはとっても美味しかった!
安定の老舗の味でした。
他に同じそぼろ肉をのせた肉燥飯(そぼろ肉飯)も頼んで
2人でシェアして頂きましたが、
看板メニュー担仔麵をしのぐくらい美味しい!というのが私たちの共通見解でした。
(肉燥飯の写真も撮ったのですが、私の技術不足でどうしてもアップロードが出来ず残念!)
時刻は18:45。
今から最終日の打ち上げにぴったりなところに向かいます♪
度小月から歩いて5分くらい
大稻埕碼頭。
このゲートをくぐると淡水河のほとりに出ます。
美しい夕日が見られることでも有名。テレビの旅番組で私も見たことあります。
今回の旅で出会った台湾とはまた全く違うイメージ。
思わず、わぁ!と声を出してしまいました。
あまり意識しませんでしたが台北は水辺の街でもあるのですね。
そしてここにあるのがお目当ての場所。
『PIER 5』という
コンテナを利用した屋台風飲食店とキッチンカー・ワゴンなどが集まった
コンテナマーケットです。
2018年オープン以来地元の人や観光客でにぎわっているそうです。
こちらではビール・ワイン・カクテルなどのアルコールや
ビザ・唐揚げをはじめとする軽食が提供されています。
同じ夜のお店でも夜市とはまた違った雰囲気。
夫はジョッキで冷たいビールが飲める、というだけで上機嫌♪
淡水河を渡ってくる夜風が気持ちいい。
会場のどこかに小さなライブステージがあるみたいで
歌やDJのトークが聞こえています。
ロック調の賑やかなバンド演奏が終わり次に流れてきたのは
♪『時の流れに身をまかせ』でした
説明するまでもありませんが、かつてアジアの歌姫として名をはせた
台湾出身 テレサテンの名曲です。当時日本で大ヒットしました。
そうか、やっぱりこうしたお酒を飲める場所には日本人もたくさん来ているだろうし
そうしたお客さんへのサービスだねー
それにしてもベタ過ぎるねー
なーんて言いながら。
この旅で、
巡り歩いて出会った台湾の人たちのお顔がポツポツ浮かんでは消え・・・
なんだかホロリとした気持ちになっちゃったのでした。
さあ、今回の旅もそろそろお開きだな。。。
〆のビールと夜風を楽しんだ私たちは
シャッターが下りて人影まばらとなった迪化街をゆっくり歩いてホテルに帰りました。
きょうも大変よく歩きました
明日はまたタイガーエアの翼に身をゆだね帰国の途につきます。
まだまだおしゃべりしたいことは沢山ありますが
初めての台湾旅のお話はこれにてひと区切り。
ありがとう台湾!
謝謝!
たぶん絶対また来るね!
再見!
そういえば滞在中、「さよなら」を意味するこの「再見(ツァイジェン)」は
一度も聞かなかったなあ。
たいてい「Bye」か「謝謝」でした。
ご訪問ありがとうございました。 えみな