おひな巡りはコーヒーとパンと槍!?あとやっぱり紬♪ | 旅するえみな

旅するえみな

—旅する鞄—
  故郷定住08


旅はナナメ歩きが面白い

結城でおひなさまめぐり♪に惹かれて訪れてみれば⁈

 

「ときわ路パス」というお得なワンデーパスを見つけて

地元茨城県を巡る一日旅に出かけました。

 

プランは

真岡鉄道のSLに乗って

その後ひな祭りを開催しているという結城の街をぶらりと散歩しようというもの。

 

前回はその前半真岡鉄道SL旅の様子を書きました。

(前回の記事「ときわ路パスでGO ローカル線もSLも」をご覧いただければ嬉しいです)

きょうは後半、結城街歩きのお話。

 

 

カバン

 

12:43

 SLイベントを終え茂木駅から真岡線下館駅行きに乗車。

思いのほか楽しかったSL乗車体験に満足して

次の目的地結城に向かいます。

 

一時間ちょいの乗車時間で下館駅着

ここで水戸線小山行きに乗り換えます。

4つ目の駅、13分くらいの乗車時間

 

14:15

結城駅着

 

結城市は茨城県西部に位置し、鎌倉時代に城下町の礎が築かれました。

江戸時代は主に結城水野家(初期は一部天領、山川水野家による統治もあり)のもと

幕末まで鬼怒川の水運などによる物資の集散地、商業都市として繁栄しました。

 

と、いろいろ深い歴史を持つ結城なのですが

実は同じ茨城県に住む私、お粗末ながらあまりなじみもなくよく知らない街ですタラー

子どものころから結城イコール結城紬、のイメージだけは頭にしっかり刻まれています。

でも、着物を着ることもできないしそもそも結城紬はとっても高価。

何となく縁遠い街だったのでした。

 

歳を重ね、古い町並みに興味を持つようになった昨今、

ゆっくり結城の街を訪ね歩きたいと、かねてより考えていました。

 

「ときわ路パス」でどこ行こう?、とプランを練っていた時、見つけた!コレグッ

おひな巡りいいねーピンクハートとなりました

 

 

おひな巡り以外はアテもないぶらり散歩なんだけど、ちょっとだけ下調べ。

どうやらこんな感じでおひな様が飾ってあるらしい。

 

現地到着が14時を過ぎてしまうのできっとそんなに多くは回れないだろう

と思い、ゆっくりおひなさまを見学してどこかでお茶でもして地酒でも買って帰ろう

という大雑把な心づもりでした。

 

(結城駅舎)

 

駅を出てまず向かったのが「ドイトンコーヒー結城駅前店」

うっかりした私はお店の写真を撮るのを忘れました笑い泣き

駅前にある「結城情報センター」の一階にある小さなコーヒーショップです。

 

「ドイトンコーヒー」という聞き慣れない名前に興味を持ち、ちょっと調べました。

 

ドイトンとはタイの北部山岳地帯にある一地域のこと。

山岳少数民族が多く、その多くが麻薬の栽培で生活を維持していました。

1987年からタイ王室のメ―ファールワン財団という機関が、そうした少数民族に対し

麻薬の栽培を止めさせ、かわりにコーヒーや工芸品、観光産業に従事してもらうことで

麻薬撲滅と合法的な生活手段による民族の自立を支援するという活動を始めました。

 

いばらき国際親善厚生財団(IIFF)はタイやミャンマーでの医療支援活動を通じ

メ―ファールワン財団との絆を深め、2012年結城市内にある城西病院内に

海外初のドイトンコーヒー店をオープンしました(海外初⁈というところで思わず2度見目)。

説明が長くなりましたがその2号店が

今回お邪魔した「ドイトンコーヒー結城駅前店」というわけなのです。

さりげなくあるけど、ちょっとすごいお店びっくり

コーヒー

ここで休憩してせっかくだからコーヒー豆も買っていこうというつもり。

これまた写真を撮り忘れましたタラー

私はエスプレッソコンパーナを注文。260円という安価にびっくり。

ホイップクリームがかわいく乗っていてとても美味しかったです。

 

コーヒー豆はちょっと珍しいピーベリーを購入しました

 

雛人形

 

さていよいよおひなさまめぐり、街歩きスタートです・・・

が・・・!?

がら~ん・・・。

 

人も車もいない・・・汗うさぎ

ここ、駅から続いている大通りです。

 

同行の夫はもはや、帰ろうか、と駅へと引き返さんばかりの気配を漂わせていますネガティブ

 

まあまあ、もう少し歩いてみましょう♪

 

大通りに沿って古い建造物のお店らしきものがぽつぽつあり

よく見れば、ショーウィンドウにはさりげなくおひなさまが飾ってあります。

でも、お休みだったりやってなさそうだったり。

 

10分くらいそんな風景でしたが、ふと存在感のある建物が目に飛び込んできました。

お邪魔してみると

 

たいそう古そうなおひなさまが飾ってあります

 

お味噌屋さんのようです。

自分土産に何か・・、と物色していると、何やら店の奥から人が出てきます。

次から次へとぞろぞろ。この店のどこにこんなたくさん人が潜んでいたのでしょう滝汗

見れば皆さん手に手に味噌樽を抱えています。

 

聞けばきょうは「みそ造り講習会」でちょうど終わったところだそう。

いいなー私もこんなところでお味噌つくってみたーいキラキラ

あとで調べたら講習料は6,000円でした。

いつか参加したいな!

 

甘辛味噌にナスを漬けてある、という人気商品を購入しました。

 

こちらは、「つむぎみそ」が看板商品の『秋葉糀味噌醸造』という味噌屋さん。

1832年創業 現在も昔ながらの伝統製法だそうです。

 

カバン

 

誰もいなさそうに見えてどこかに人が潜んでいる街!?

急に楽しい気分になって散策再開音符

 

歩いていて気がついたビックリマーク

この街、こんな感じの建物が多い。

 

 

 

「見世蔵」というそうです。

 

「見世蔵」とは店舗兼住宅で、江戸時代以降に発展した商家建築の一つ。

土蔵の技術を応用したもので

多くの場合、1階が店舗、2階が住居用蔵座敷という構造だそうです。

 

結城の街が商業都市として栄えた江戸時代を経て

明治初期から大正期にかけてこうした見世蔵がたくさん建造されたということ。

現在も30棟ほどの見世蔵が、紬問屋・老舗商店として現存していて

その規模は全国有数だということです。

 

なんかいいですね、こういう歴史の残る街。

茨城県人としては、今使われていない建物もリノベーションしたりして

もっともっと有効活用してもらいたいなピンクハート

私が近くに住んでいて資金があったら是非何かやってみたい!、、、と

またまた妄想してしまいましたニコニコ

 

カバン

 

さて、駅前の情報センターで手に入れたパンフレットを見て気になった

「つむぎの館」 を目指していた私たち。

見世蔵が並ぶ一角に「つむぎの館 近道」という小さな案内板を発見。

吸い寄せられるように細い横道へ。

 

 

壁と壁の隙間のような細い路地を抜けるとお屋敷の中庭のようなところに出ました

 

さらに先の路地へ

何だか「ふるカフェ系 ハルさんの休日」という番組に出てきそうな

すてきな空間音符

 

さらに奥へと進めば

着きました、「つむぎの館」

(こちらは分かりやすいように表からの写真ですが、近道から行くと施設の中庭に出ます)

 

「つむぎの館」は

老舗卸問屋「奥順」の敷地内にある結城紬に関する施設です。

体験や見学、ショッピングが楽しめます。

 

広い中庭に何棟もの蔵があり、資料館だったりショップだったりするようでした。

その中で、白くて長い暖簾が素敵にひらひらしている建物に入ってみました。

 

入り口すぐ右に展示してあったおひなさま

建物とマッチしてしっとりした光を放っていました。

 

ここは染め織りなどを体験できる工房のようです。

女性が機織りの実演をしていました。

年代物の機織り機。極細の糸がカタンコトンと織られて布地になっていきます。

聞けば、模様の難易度にもよりますが一日10センチ織るのがやっとだということ。

高価な着物の理由にもうなずくばかりです。

 

その隣では

糸巻きをする人。

 

職人の手により繭から紡ぎだされた糸を機織り機に掛けるための糸巻きだそうです。

ほんとに細い糸、まるで蜘蛛の糸みたい。

 

お話では、糸紡ぎの職人それぞれに個性があって糸の切れやすさも個体差があり、

通りいっぺんには作業できないそう。

調子良く10分くらい続けて回せるときもあれば10秒くらいですぐ切れてしまったり。

作業の様子を見ている間も何度も切れてはまたつなぎ・・の繰り返しでした。

そして、蜘蛛の糸のようなふわふわした細い糸同志をわずか1~2秒で結ぶ様がすごかったびっくり

結ばれた糸は絶対にほどけないのだそう。すごい匠の技です!

 

 

帰りがけに、体験工房の向かいにあるショップを覗いてみました

カウンターには、贅沢につむぎをまとったおひなさま。

清楚な気品があっていいですねピンクハートこれ欲しい~よだれ

 

カバン

 

この「つむぎの館」のすぐ近くに「結城蔵美館」があり

次はこちらを訪ねました

結城の歴史や芸術・文化を発信する場として平成26年開館、

地域の作家の展示会などにも活用されているそうです。

 

少し狭い感じの蔵造りの扉を開けて中に入ると

段飾りのおひなさまが視界一杯飛び込んできました。華やかキラキラ

こちらは本蔵。

 

奥に袖蔵と呼ばれるスペースがあります。

小さいながら1階と2階に歴史・文化資料が展示されています。

 

2階に展示されていたのは

長ーい槍⁈

 

「御手杵(おてぎね)の槍」というものだそうです。

17代当主結城晴朝(はるとも)ゆかりの品で長さは4m。

振り回すものではなく、合戦の時など本陣に立ててシンボルのようにしたもののようです。

「天下三名槍」の一つだそうです。

3大○○っていろいろあるのですね。

結城の街にこのようなものがあったなんて初めて知りましたニコニコ

 

展示されているのはレプリカ、とのことですが本物ってどこかにあるのかしらキョロキョロ

 

この展示ケースの横に何やらにぎにぎしい展示が・・・

展示の説明書きによれば、「刀剣乱舞 ONLINE」というゲームに

この「御手杵の槍」をモチーフとした刀剣男士がいて人気なのだそう。

これはそのファンのみなさまから送られた品々だそうです。

 

「この槍、振り回すんかい?びっくり絶対ムリ!ムリ!」、と

ゲームの中身も知らないし、その上残念なくらい常識的な大人になってしまっっている私は

そんなことを思うのでありました爆  笑

 

 カバン

 

この「蔵美館」でひな巡りアンケートに記入したら記念品をいただきましたピンクハート

繭を真綿にし、真綿を指先で引き出した糸で手作りされた糸巻きブローチです。

夫の分とで2個。どの服に合わせようかしら音符

 

カバン

 

糸巻きブローチにかなり気をよくした私。

次に向かったのは、この「結城蔵美館」のすぐ隣のこちら

「ムムス」というパン屋さん。

築100年の米屋だった見世蔵をリノベーションしたお店だそう。

 

先ほど訪ねた「つむぎの館」のショップにいらした

若旦那さんと思しき?(ウラは取っていませんウシシ)男の方が

とても親切に結城の街歩きのおススメをご案内してくださいました。

その時教えて頂いたのがこちらのパン屋さんでした。

目立つ看板もないし教えて頂かなければ見過ごしてしまいそうなお店。

 

小さな店内で5人までの入場制限。

美味しそうなパンが少しずつ並べてあります

翌日の朝食用に買いました

 

買い物を終え店の外に出ると建物の敷地の奥に駐車場があるのに気がつきました。

満車に近い感じにみえます。

やっぱり結城は見えないところに実は人がたくさん潜んでる街音符だわニコニコ

 

カバン

 

このあと「甘味茶蔵 真盛堂」という和菓子屋さんの

結城名物「ゆでまんじゅう」でおやつタイムにしようと考えていました。

訪ねてみると入り口には

「本日は閉店しました」の看板がゲッソリ!

 

え!まだ16時15分だよー

慌ててほかの気になっていた喫茶店に行ってみると

やっぱり「本日は閉店しました」って書いてあるタラー

そんなに早くこの街は終わってしまうのか、、、

と改めて見渡せば何となく全体的に終わりモード。。。のような・・・

 

大変!私たち早く電車に乗らなきゃ!です。

結城駅発16:38を逃したらしばらく電車はありませんアセアセ

駅前でさえ静かなこの街で、営業していたお店も閉店してしまったら

どこで時間をやり過ごせばいいのか・・・

 

時刻は16:20過ぎ

 

急げ!っとばかり、がら~んとした結城の街を走る!走る!DASH!DASH!DASH!

 

何とか間に合いそうな時間に駅に到着泣き笑いチョキ

 

それにしても・・・おなかすいた~ぼけー

11時ごろにSL車内で早めのお昼を食べたきりです。

 

何か軽くつまめるものないかなー・・・?

瞬間、夫と2人同時にニヤリウシシ

「あるじゃん、食べるもの!」

そう、先ほど「ムムス」で買ったパン。

 

写真では3個しか映っていませんが、実はもう一つ、きなこ揚げパンを買っていました。

 

駅のベンチに腰掛けて少し冷たい風に吹かれながら

頬張ったきなこ揚げパン、美味しかった~キラキラ

今回の旅飯の一番でしたニコニコ

(傍目に見たらシニア夫婦が道に迷ってベンチでパンでもかじっているような図でしたかね~爆  笑

 

カバン

 

電車にも無事乗れてあとはお家に帰るだけ。

 

(水戸線 車窓から)

 

茨城県を代表する名峰筑波山です。

水戸線からよく見えるのですが、この方向からだと

朝は逆光なので夕方のほうが山ひだの様子が感じられてわたしは好き。

 

 

おひなさまに誘われてお出かけした結城の街でしたが

また今度、できたら午前中からゆっくり訪ねよう、と思ったのでした。

 

カバン

 

「ときわ路パス」のワンデー旅、充実の楽しいひとときでした。

 

日脚も伸びて春めいてきました。

来週には我が家のおひなさまもお仕舞しなきゃ。

新しい季節がやってきます。

ちょっとリフレッシュした私。

さてさて、花粉症と戦いながらの日々の暮らしに戻りましょうニコニコ

 

ご訪問ありがとうございました。   えみな