誰の困ったを解決したいか??
先日のエントリーに引き続き、クックパッドの話です。
クックパッドとOKwaveは何が違うか?
例えば、料理という対象以外にも情報とか本とか、
教育とか様々あるわけです。
一体何が大きく違うのか?
例えばブックコンシェルジュでも
知りたいと教えたいをくっつけて、
商品価値を創造するマーケティングもできるわけです。
が、大きな違いがあります。
仮想で比較してみましょう。
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「クックパッド / ブックコンシェルジュ」
・女性 / 男性
・時間的ニーズ
・接触頻度(料理>本)
・接触人口(料理>本)
・顧客
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気付きました。他の課題解決型サイトとの大きな違いは、
たくさんあるのですが、一番の違いは顧客。
多くの商品価値は、
「知らない」、「わからない」という情報のない側の困ったを
解決するところにあるのだと思います。
OKwaveで言えば質問する人
この人が顧客です。
しかし!!
クックパッドの場合は、
△レシピを見る人
○レシピを提供する人
本質的には「料理をしたい」、「情報を知りたい」という人の問題解決よりも、
「自分の工夫を伝えたい」、「毎日の頑張りをアウトプットしたい」という問題解決。
「努力しているのに、夫にも子供にもなかなかありがとうを言ってもらえない
承認欲求、存在意義欲求の解決」がクックパッドの最大の特徴ではないでしょうか?
すなわち、情報の需要側ではなく、供給側に対する価値が高いので、
良質な情報が集まる結果、それを求める人も集まる。
有効供給が有効需要を生み出すということですね。
誰の問題を解決していて、なぜ人が集まるのかという
人間の欲求分析までしていかないと、本当のビジネスモデルは見えません。
逆に言えば、顧客を創造する、事業を作るということは、
①まだ満たされない欲求を満たす新しいサービスを開発し、
昨日まではなかった社会の幸福度を高めること。
②結果、関与する人間をどう集めるのかという仕組みを作ること。
(今回の場合だと、供給側と需要側の組み合わせですね。)
いずれにせよ、誰を顧客と設定するのか。
自分は誰のどんな問題を解決したいのか?
どんな人を幸せにしたいのか?
その問題をどのように解決するのか?
ここで勝負が決まると思います。
クックパッドは、成熟国における新しい顧客の創造の
素晴らしいお手本だと思います。
【クックパッドの真のビジネスモデル】
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顧客(A)に価値を生み出す
→その価値を求める人(B)が集まる
→その人(B)に新しい価値を提供する(C)
A:レシピ提供者 (本当の顧客)
B:レシピ閲覧者
C:商品提供企業 (企業として収益を上げる顧客)
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途上国や社会起業家が注目を集めていますが、
成熟国だからこその苦しみや悲しみを改善することが
今、僕達に求められていることではないでしょうか?