ELKのPBです。
ジャンク状態のベースで到着いたしました。。。

おお、ELKだ!
でもこりゃ、かなりキテるな~(笑)


まあね、値段が値段だから、いわゆる想定の範囲内というヤツ。
どうしよう・・・先ず何からやる?
先ずイカれた弦を切って外しました。
ブリッジカバーを外し、表面のサビが落ちるかどうか確認します。
カバーの内側にはミュートスポンジが貼ってありますが、しっかり硬化していて、ミュートを使うなら交換しないと。
そして気になっていたブリッヂ。。。
テレキャスベースのように2連のブリッヂではなかったので一安心。
この時代、有りがちなのでちょっと心配していましたが、フェンダーのようなオーソドックスな独立ブリッヂでした。
しかしまあ、全体的に薄汚れているのと、ブリッヂの周辺にはホコリが溜まっていて、先ずは外せるところは外してキレイにすることにします。
金属部分は完全に光沢を失っていて、ペグは完璧にザラザラ。
回してみると、油切れでギアに遊びが出ています。
ペグは最悪の場合交換ということも考えて、CRCで当面の課題をクリアしておきます。
作業をしながらも、1番の気掛かりであるネックのことばかりが気になってしまって、こんなに一生懸命キレイにしても、ネックがアウトだったら無駄だよな~とか(笑)
それでも一通りキレイにして、指板にはレモンオイルも塗り、仕上げにボディとネックにはコーティングのつもりでポリッシュを塗って、磨いておきました。
さて、いよいよ弦を張る番ですが、手持ちに細いロングスケールの弦はなく、Sugi Bassで使っていたダダリオ45~105があるだけ。。。
本当はこれで耐えてくれたら文句ないのですが、このネックではダメだろうなと、すでにわかっているのは長年の経験ですかね。
というか、当時のネックは基本的にあまり強くないので、だいたいわかるんです。
で、案の定、キッチリ張ってしまうとネックが反り始め、ブリッヂの調整どころじゃなくなりました。。。
仕方がない、一音下げでチューニングしてブリッヂの調整をしました。
トラスロッドは何十年も回していないのでしょう、固くて回らない状況でしたが、それでも回してみると、まだ少し余裕がありました。
この際、しっかり締めておきます。
弦はフラット弦を張りたいけど、無理かも知れませんね。
どちらにしても、もう一段階細い弦に張り直さないと。。。
と思いながら、フト・・・
おお!そうだ、トマスティックのフラット弦があるんジャン!
もう何年も使ってないけど、フラット弦だしテンション緩いし、これだよ!
この弦だったら何とか耐えてくれるかも知れませんね。
ということで、すぐにSウンドハウスへ注文。
今回、ザックリ調整して様子を見ましたが、もうちょっと時間を掛けてコンディションを上げていかないと、なんかまだバランスが悪い気がします。
1日経ちました。。。
鳴りに一体感が無いんだよね、各部所がバラバラでしっかりと鳴ってない。
弦高が高いと先ずそんなことになるから、ネックがストレート、弦高は低くないと。。。
ここ数日、少しずつ調整をやっていて、微妙なブリッジの高さとか、さらに今日はネックポケットにシムを挟んで仕込み角度を変えました。
シム挟むことについては敬遠される方も多いのですが、その弊害よりも全体のバランスが重要だと思っています。
例えシムを挟んでも、ボディとネックと弦のバランスが良くなれば、鳴りが良くなったと体感的にわかるので、しかもELK程度の楽器だったらシムを挟むことは全く問題ないと判断しました。
それだけでかなり状態が良くなってきましたよ。
見違えるようにバランスが良くなって、基本このセッティングで精度を上げろ、ということになると思います。
今この状態でも現場で使うことが出来そうですが、まだトマスティックの弦を張っていないので、あと少しというところでしょうか。
ELKを2日間弾いてみて、というかやっぱりYAMAHAやHofnerの方が弾きやすくていいなと(笑)
ロングスケールはキツイや。。。
ま、それでもせっかくのELKのPBなんだから、持っていればどこかで使い道が出てくるかも知れないし、何しろまだ音を出してないから、メッチャくちゃいい音かも!
当時はこのベースでブイブイ言わせてた人もいたんだから、その頃の渋い音を出してみたい気もするんですよね。
長い記事になりましたが、また1日経ちました。
トマスティックのフラット弦が到着したので、早速張ってみました。
ペグで弦を締めていっても、ネックには負担が掛かっていないことがわかります。
で、全部の弦をチューニングしても、ネックは耐えていますね~。
そのままブリッヂの駒を調整して、出来上がり!
弦高は出来るだけ低くセットしましたので、鳴りも良く、弾きやすくなりました。
なんだ、もう使えるじゃん!
トマスティックのフラット弦が大正解でしたね、テンションが緩く希望通りのフラット弦で、これなら狙った音が出ます。
このまま部屋のALBITに繋いで音出しテストをしたところ。。。
ガリもなく、シッカリした音で、トーンコントロールを全開にしてもキンキンした感じがなく、しっとり落ち着いたトーンを出していまして、考えていたよりもマトモな音が出ています。
YAMAHAでもそうだったけど、やっぱり弦なんだよね。
当時のクセのある音は、当時のクセのある弦の影響が大きくて、今のちゃんとした弦を張れば、それなりの普通の音が出るんですね。
それでも、基本的にローファイな楽器ですから、その点ではボクの狙い通りでした。
これが

こうなりました



チョ~渋い楽器な訳ですよ(笑)