入ってみると、カウンターの造り、床、壁からテーブル、椅子に至るまで当時のままとしか思えない光景があまりに突然現れたので、入った瞬間、ボクは40年前に戻ってしまったような錯覚を覚えました。

そして、壁には当時のビクターSXシリーズのスピーカーがあって、カウンター横のプリメインアンプはたぶんオーレックス。。。

座って周りを見渡してみると、ポスターにしても今のものは、何もありません。
40年前の光景がそのままここにあるようで、思わず涙ぐみそうになりました。
ボクと同世代だと思われる女性がお一人でお店をやられているのでしょうか。
『ここはいつからやられているんですか?』
と聞くと
『昭和47年からやっているんですよ、学生運動の盛んな頃から・・・』
昭和47年と言えば1972年であり、ボクが18歳の頃。
であれば、ボクより少しだけお姉さん世代かな
ということは、お店はまるっきり、ボクの世代だ!!
『ボク、その世代なんです』
『そういうお客さんが多いんです、ご夫婦でいらっしゃることも多いですよ』
初めてのお店なのに、あたかも若い頃この店に通っていたような錯覚に陥ってしまいました。
スピーカーもプリメインアンプもおそらく40年使い続けているのでしょうか。
音が優しい・・・
音響的にはもっと注文を付けたくなるような音バランスだと思いますが、いわゆるオーディオ・ジャズ喫茶ではないのですから、ここはこれでいい雰囲気を出していると思いました。
このお店ではレコードを鳴らしているとかで、よけいに優しい音なのかも知れません。
でも、ボクには40年前だとか、アナログにこだわっている、と言うよりも、このお姉さんが当時のまま、何も変わらず続けてきただけなんだと、勝手に解釈してしまいました。
さて、こちらの珈琲は『ドリップ』だそうで、優しいドリップ珈琲の味がしました。
この雰囲気だったら、やっぱりドリップだよなと。。。
見るとカップも当時のようなカップを使われていて、ここにいるだけで若い頃の記憶がいろいろと蘇ってきます。
当時はこんな雰囲気の喫茶店ばっかりだったな~
一人暮らしでお金がなかったから、新宿の『アカシア』でロールキャベツ食べたり、三平食堂で食券買っている自分の姿が、ふと思い出されました。
必ずまたここへ来ます!
今日はBOSEのスピーカーが到着したので、しかも、ちょうどボクがこれから別に組むオーディオは、すべてほぼ40年前の機器で揃えます。
そんな意味でも、このお店に入ったことで後押しされました、さっそく今度の休みにはレコード専用のシステムを組むぞ。