トラスロッドカバー出来上がり | Dream Lights

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ハーじゅう〜ツェ〜

楽器屋さんから電話が掛かってきたときは、途中経過の報告かな?と思いました。

はたまたトラブルか!?


『先ほどトラスロッドカバーが到着しましたので』

『えっ!?もう出来たんですか?』

『はい、出来ております』


『で、今現物ありますよね、どんな感じですか』

『はい、そうですね、以前よりも厚みが増して2㎜ほどになっておりまして、裏に、これはメイプル材ですね、貼ってあります』

『持った感じ、強度としてはどうなんでしょう』

『はい、しっかりしていると思いますよ、それで、結局今回は新たに作成ということではなくて、ご使用のトラスロッドカバーをそのまま使って貼り合せた修理となっています。でも修理痕はまったくわかりません』

『あ~、それで早かったんだ、そうですか、わかりました。とにかく治っていればいいので。。。もう1つ気になるのは厚くなった分の今度はネジが大丈夫なんでしょうか』

『はい、これもカバーと一緒にネジが入っておりまして、こちらは元のネジより2㎜ほど長くなっております。もし元のネジで締まらないということであれば、こちらをお使いいただければと思います』


これまで聞いていた話とは少し違っているのですが、これで勘弁して!ということになるのでしょうか。。。


作り直す⇒そのまま欠けたトラスロッドカバーで再生

裏にエボニー⇒裏にメイプル


まあ、考えてみるとこれでもいいのか~と納得しました。

元々のカバーなんですから、それをそのまま生かして、その代わり、傷跡をわからなくした。

裏にエボニーを貼って、強度を確保しようと思ったが、色やイメージからメイプルの方がいいと判断した。


ちょっとした期待(どんな期待だ!?)もあったのですが、あくまでも修理ということを考えると、これでよかったんだ、と思っています。

ちゃんとネジにも気付いてくれているし・・・

あとは、出来栄えがどうか、ということですね。


ということで、翌日になりました。


午前中の到着指定にしてもらっていたので、昼前には現品の確認ができました。

ボクが送ったパッケージングのまま送り戻されています・・・


さて、肝心のトラスロッドカバーですが、確かに厚くなっているし、ペラペラの感じはまったくありません。さすがに綺麗に仕上がっていますね。

貼り付けたメイプル材の仕上げも、よ~く見るとちゃんと『面取り』とかしてあって、ただ貼り付けたのではないことがわかります。

ノギスがないので、現段階では厚み等の寸法的なことはわかりません。

家に帰ってから詳細を調べてみようと思いますが、結果として、この強度であればまず大丈夫でしょう。

さて、それでも送られてきたトラスロッドカバーで不思議なこと発見!


ネジ穴のザグリがなくなってる。。。


修理前のネジ穴は、あの薄い板にさらに半分ほど深くザグリが入っていて、ネジの頭が少し埋まるような作りとなっていました。

しかし、今回そのザグリが見当たりません。

なんで??


ボクはルーペを使って、ネジ穴をじっくり観察したのですが、ザグリを埋めたとは考えられません。

ザグリ分をなくして、そのまま穴を大きくしてしまったのであれば、ネジの頭の部分の直径となり、かなり広い穴が空くはずですが、穴の直径は以前と変わりません。


これが不思議で、すごく気になってます。

もうこのまま家に帰って調べたいと思いますが、そうもいかないし・・・


いろいろ考えられるのですが、まさか、カバーの表面をザグリのところまで、さらに削って『ツライチ』にした!?

裏にメイプルを貼るのだし、削っても強度的な心配はありません。

ザグリがないことで、ネジ穴の補強にもなりますしね。

それだと、納得できますが、それはじっくり家での検証ということにします。


ということなので、このブログは昨日、本日の昼、そして夜と3回に分けて書いていることになります。


まとめて一度に書けよ!


さて、帰宅しました。


さっそくいろいろ測ってみたり比べたりして写真撮りました。


これが修理後のトラスロッドカバー


如才音楽事務所

画像右下のネジ穴付近が多少変色?していますが、うまくごまかしています。

さらに、前回のブログにも書きましたが、真ん中あたりで、すでに(縦に)割れてしまっています。楽器屋さんに到着して、カバーを触ったところ、見事に分割したそうです(笑)

しかし、どこが割れたのかまったくわからなくなっています。


裏には、こんな文字が書いてありました。



如才音楽事務所



厚さは約22.1㎜です。そのうちメイプル補強部分の厚さが1.21.4㎜ほど。


如才音楽事務所


如才音楽事務所

したがいまして、表のスポルテッドメイプル材の厚さは1㎜に満たないことになります。

補強したメイプル材も綺麗に成形されていまして、ただ貼り付けたのとは違うと。。。




如才音楽事務所

ネジは右が今回同封されていたもの、左はそれまでのネジ。


それにしても、くどいようですが、ネジ穴まわりの『ザグリ』はどこへ行ったのでしょう。。。

ネジの直径は同じなので、考えられることは、やはり元々のスポルテッドメイプルの表面を薄く削ったのではないでしょうか。

実際、今のその部分の厚さは1㎜に満たないわけで、実際はいくらなんでも、もう少し分厚い感じだったはずです。


ここで総合して考え合わせると、元々のトラスロッドカバーは1.5㎜くらいだったんじゃないかと思います。

そして、ネジ穴のザグった部分の深さが、およそ半分の約0.7㎜。

そして、ザグリ部分をなくすために表面を削り、厚さを0.8㎜位にした。

今回メイプル材で補強して、さらに全体の厚さも元の厚さより0.5㎜程度厚くして2㎜くらいにした。

そう考えれば、数字上の整合性もあります。


なんか、やっと謎が解けた気がします(笑)


Sugi Bassの今後の製品に反映されていくのかどうかわかりませんが、今回の修理は、逆に考えると、新しく作ったほうが簡単だったんじゃないか!?ということです。

ザグリをなくすところまで削ったり、3つに割れた部品をわからないようにくっ付けたり、いろいろ手間がかかったんじゃないかと。。。

はじめから補強材を貼って、同じ形に作っておけば、穴あけるだけでいいんですもんね。

そういう意味では『いい仕事』してもらったのかな、とあらためて思ったところでした。