金色の ちいさき鳥の かたちして 銀杏ちるなり 夕日の丘に
―与謝野晶子
「銀杏」の“黄葉”で、公園や街路樹の下一面が黄金色に輝く“黄の海”と化す頃となりましたが、
冬うらうらかな午後はいかがお過ごしですか?
「東大医科研病院正門」前の大銀杏
白金台“プラチナ通り”の銀杏並木
今年の冬は暖かくて、近所のプラチナ通りの「銀杏」も色付きが悪いと思っていたら、
あっという間に“金色並木”へと変わり、
そして、ようやく「銀杏」が舞い始めたと思ったら、凩に、落葉が勝手気ままに舞い上がって、
あたり一面に“黄色の絨毯”が敷き詰められようとしていますが、
この美しい「銀杏紅葉」も、あとしばらくののちに“落葉日”を迎えるのかと思うと儚さを感じますね・・・
さて、「銀杏(イチョウ)」は、現在では、街路樹などにも使われているポピュラーな樹木のひとつですが、
実は、その歴史は古く、一億五千万年以上昔の中生代・ジュラ期には種類も豊富で、
シダ植物などとともに、全盛を誇った樹木です。
その後、この「銀杏」は氷河期に全滅したものと考えられていましたが、
中国南東部では、氷河期を生き抜いてきたわずかな種が残り、やがて仏教の伝来と共に日本に渡来し、
悠久の時を超えて各地に広がったとされる古代樹で、
この歴史からも、“生きている化石”とも云われる地球上にたった一族一種の貴重な樹木です。
http://blowinthewind.net/aityou.htm
また、中国では、「イチョウ」の葉の形が鴨の足に似ていることから、「鴨脚(イーチャウ)」と呼ばれ、
この中国名が転訛して、和名の「イチョウ」になったとされていますが、
イチョウの仮名を慣用するのは江戸時代に 「一葉」 にあてたからで、
その他では 「銀杏」 の唐音が転じたから説・・・とか、
また「ギンナン」の呼び名は、宋音の“ギンアン”の音便が由来とも云われ、
別名の「公孫樹(こうそんじゅ)」は、「イチョウ」の漢名で、
その意味は、老木でないと実がならず、孫の代に実る樹の意とされています。http://yamasemi.hp.infoseek.co.jp/ichou.html
![銀座由美ママの心意気-プラチナ通り 銀杏10](https://stat.ameba.jp/user_images/20091127/14/ginzayumimama/2a/74/j/t02200165_0640048010321040846.jpg?caw=800)
![銀座由美ママの心意気-プラチナ通り 銀杏9](https://stat.ameba.jp/user_images/20091127/14/ginzayumimama/40/ee/j/t02200165_0640048010321040845.jpg?caw=800)
![銀座由美ママの心意気-プラチナ通り 銀杏8](https://stat.ameba.jp/user_images/20091127/14/ginzayumimama/95/e3/j/t02200293_0480064010321040844.jpg?caw=800)
ところで、「イチョウ」の葉が色づくわけとは・・・・
木々は冬に近づくと、葉を落とす準備のために葉と枝との間に離層(しきり)を作り、
そのため、葉の光合成で出来た糖分が枝に回らず、葉の中に溜まりますが、
その一方で、気温が低くなると、葉の緑色の色素(クロロフィル)が壊れてきて、
その下に隠れていた黄色の色素(カロチノイド)が表面に出て、こうして色づくのですが、
いづれにしろ、天の陽光を浴びて、黄金色に輝く幾千の“小さき鳥”ようなの扇が、
ひらひらと宙を舞うのは、この季節限定の風雅さそのものですね。
http://www.hana300.com/icyou0.html
11月25日夕刻の「東京タワー」は、女性に対する暴力根絶運動のシンボル“パープルリボン”にちなんで、紫色にライトアップされていました!(運転中に撮った由美ママ・・・前のワゴン車がじゃまだよう・・・)
銀杏散る ブリキのかけら 撒くごとく
―沢木欣一
今日は、そんな黄金に輝く“銀杏並木”の落ち葉歩道を、カサカサ音を立てて歩けるようなよき一日をお迎え下さい。そして、由美ママはこれから“ブリキのかけら”のごとく撒かれた、“金色のちいさき鳥”のような黄金色の黄葉が舞う中を銀座へと出かけます!!!