前例踏襲の打破
まれに見る激戦を制して、みごと朝来市長に当選された藤岡勇さんが10日、市役所に初登庁されました。
【あさぶらサイトより写真を拝借】
4月25日に投開票された朝来市長選挙は、前副市長の藤岡さんと、議会から出馬された3人という、朝来市始まって以来の激戦となりました。
その中で、藤岡さんは他の3人に対して大差をつけて当選されましたが、新聞社の出口調査によると、コロナ禍によって不安が広がる中、市民は急激な変化よりも前副市長という安定感、安心を選択されたようです。
午前9時から行われた就任式で、藤岡市長が強調されたのは「市民と信頼関係を築くために、伝えるということだけでなく、伝わるということを意識してほしい。前例踏襲ではなく、市民の声を柔軟に施策に生かしてほしい」と職員に要請されました。
私は議長として祝辞を述べると同時に、「二元代表制の一翼を担う議会として、市民に寄り添う立場から議案をチェックし、政策提言させていただく」と申し上げました。
朝来市の大きな課題は、全国の地方共有ですが人口減少問題です。この解決のためには、市外からの移住・定住の促進、市内の人の地元就職・定着を図り、社会増減の差を縮小していくことです。
このためには、他の自治体に負けない魅力的な朝来市を創っていかなければなりません。
移住・定住・起業を支援する施策は豊富にあり、中学3年生までの医療費無料化、低額な保育料等を実施している朝来市ですが、さらに魅力的になり選択してもらえる自治体になるためには、特徴ある高校教育によって魅力を増すこと。そして、市内に産科・小児科対応できる医療の充実が必要です。
市内にある県立生野高校は、観光グローバル類型という全県下から応募できるコースを有し、毎年数人が姫路市等から入学されますが、さらにP Rして島根県の隠岐島前高校のように家族で移住・入学されるような高校をめざしたいものです。
市内の朝来医療センターに、産科・小児科が無いのが課題です。市立病院ではないので(豊岡病院組合の管理)ハードルは高いですが、朝来市の負担を高めても産科・小児科の設置を実現し、急速な少子化に歯止めをかけなければなりません。
こうした魅力的な高校教育、産科・小児科の設置という環境を整えて、選ばれる自治体となり、移住・定住、地元定着を図っていかなければなりません。