銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

しばらく、子宮がん(頸がん・体がん)の治療について書いていきたいと思います

 

こちらのグラフを見てみると、子宮頸がん・体がんともに増加してることが分かります

子宮頸がんは検診の始まった1980年あたりをピークに減少していましたが、2000年代より上昇しています

 

子宮体がんはずっと右肩上がりです

 

 

頸がんと体がんでは好発年齢が異なり、頸がんは30代40代でピークを迎えます

 

 

頸がんも昔は50歳以上でピークが来ていたのが、今では25-44歳という若い世代にピークが見られます

出産、子育て世代に多いがんなので、マザーキラーとも呼ばれています。

 

 

死亡率は頸がんは横ばいで、体がんでは増加しています

 
頸がんと体がんそれぞれのリスクと特徴についてまとめた図です

 
頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因で、体がんは女性ホルモンであるエストロゲンが原因であることが多いです
 
エストロゲンには子宮内膜を厚くする(増殖する)作用があります
 
エストロゲンが過剰に分泌され、子宮内膜が異常に増殖することが子宮体癌につながります。
 
エストロゲンが関与しない子宮体がんも20%ほど見られます
エストロゲンが関与しない子宮体がんは、漿液性がんや明細胞がんといったまれな組織型が多く見られます
 
また、増殖が速く、抗がん剤が効きにくいため、予後は悪いです
 
 
HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染すると、異形成という段階を経て子宮頸がんになります
ただ、感染しても自己免疫でウイルスが排除され、ほとんどが自然治癒します
 
HPV感染で頸がんまで進行するのは0.1%ほどと言われています
 
HPVワクチンを接種することで、頸がんになるのを80-90%防ぐことができます
 
 
HPVワクチンは現在、2価、4価、9価の3種類のワクチンがあります
9価ワクチンで、子宮頸がんの原因の9割近くを防ぐことができると言われています
 
 
令和7年度より新しい子宮頸がん検診が始まります

今までは20歳以上で2年に1回子宮頸部細胞診を行っていましたが、新しい指針では、30~60歳の場合、細胞診は行わずHPV単独検診を行う検査法が登場しました

 

どちらの検査法にするかは、市町村によって異なるようです

 

 

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