銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

 

医療関係者以外は見ることができませんが、医療系の情報サイトであるケアネットに、こんなタイトルの記事がありました

治療前の抗菌薬で免疫チェックポイント阻害薬の有効性が低下

 

簡単にまとめると

 

・カナダのオンタリオ州で2012年6月~2018年10月に免疫チェックポイント阻害薬(以下、ICI)による治療を開始した65歳以上のがん患者で、ICI治療の1年前と60日前の両方における抗菌薬の使用を調べた

・患者のがん種は肺がんが最多(53%)、メラノーマ(34%)、腎臓がん、膀胱がんがそれに続いた

・ICIはオプジーボとキイトルーダが一般的だった

・ICIを投与されたがん患者2,737例のうち、ICI治療の1年前に59%、60日前に19%が抗菌薬を投与されていた
・ICI投与前1年以内のあらゆる抗菌薬への曝露は生存期間を縮めた
・抗菌薬の解析では、フルオロキノロン系抗菌薬の使用と、総投与週数が関係していた


*フルオロキノロン系抗生剤

(内服)

・クラビット(レボフロキサシン)

(点滴)

・シプロキサシン

・モキシフロキサシン

の3つが代表的です



この研究は65歳以上の高齢者が対象でしたが、

 

以前ブログで紹介した研究は、高齢者以外も含まれています

 

 

 

免疫チェックポイント阻害薬の前に抗生剤を使用すると、効果が落ちる

というのは、これからもっともっとエビデンスが出てくると思います

 

ただ、治療の必要上、抗生剤を投与しなければならないケースはあります

 

そんな場合には、腸内細菌を整える乳酸菌などのサプリメントをすぐさま摂取して、腸内細菌叢(腸内フローラ)をもとに戻してあげれば、大丈夫なのかもしれません

 

 

ICIの効果を高める腸内細菌について以前書いたので、こちらも参考に

 

 

 

 

 

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