もう何年前のことでしょう?!むかし半分お遊びで、べっ甲かんざし「生き物シリーズ」と題して、「猫(戯れねこ)」、「鼠(俵に鼠)」、「蛙(柳に蛙)」、「兎(踊るうさぎ)」と、蒔絵装飾の題材に生き物を用いて制作したことが御座います(いずれも【完売】)。
また毎年10月末ごろからご紹介している、江戸時代から続く「福徳繁栄・干支かんざし」にちなんで、干支にない「猫」や午(馬)年に架空の「ユニコーン」を洒落て、象牙で前挿しを制作したこともあります。まぁ、猫の場合は、最近では浮世絵をモチーフにした「べっ甲浮世絵猫金蒔前小僧一本挿し」や、他にも過去に沢山制作していますけれどね。
そして毎年、この時期に感じるのは、和の文化には関係がありませんが「ハロウィン」や「クリスマス」をモチーフにしたかんざしって、あまり見かけませんね。特にホンモノ志向のものは。
つい先日ご紹介したような刺繍半衿や帯揚げ、帯留などの和装小物類ならかなめ屋でも毎年取り揃えているのですがね。以前より、ホンモノ志向のハロウィンかんざしなんてものがあったら面白いよなぁと以前より考えていたのですが、この度、本当に作ってしまいました。
何とも贅沢な、この時期にしか挿せない、本物志向のハロウィン仕様のべっ甲かんざしです。いやいや何とかギリギリ完成が間に合って良かったです、ふぅ...。それではどうぞご笑覧ください。
両側の蝙蝠とお城の図柄のかんざし。かんざしの形状が少々異なります。下のお写真で、向かって左側の峰の形状はほぼ左右対称。右側はかんざしの左側がやや突き出ています。まず最初に、左右がほぼ対称な左側のバチ型かんざしから順にご紹介させて頂きます。
べっ甲かんざしのベースは真っ黒な黒べっ甲と異なり、後ろ側から光を当てて撮影すると上のように茨布べっ甲の天然模様の”布(ふ)”が少し浮かび上がり、ややオレンジ色に映ります。これがハロウィン仕様の図柄に何ともマッチして、とても面白く仕上がりました。(※天然素材の為、一本一本色合いや柄の出方が異なります。)
青く光る蝙蝠(こうもり)は螺鈿。光の当たる角度により美しく輝きます。灰色の蝙蝠も、お城や木々と同様、本漆に顔料と純金(24K)を使用した本格的な金蒔絵です。
蒔絵は、ここ数年前よりお願いしている加賀の名蒔絵師、泉元紫紅さんの手によるものです。格調高い厳かな雰囲気の意匠から、今回のようにちょっと遊び心のあるユニークな意匠まで、幅広く描いてくださる腕利きの蒔絵師です。
・べっ甲ハロウィン螺鈿金蒔絵かんざし【abkbc181003-1】¥123,000+税
(蝙蝠と城1)
(蒔絵:泉元紫紅/大きさ:約縦128㎜、横80㎜、厚み5~4㎜)
続いて、向かって右側のかんざしのご紹介です。
・べっ甲ハロウィン螺鈿金蒔絵かんざし【abkbc181003-2】¥123,000+税
(蝙蝠と城2)
(蒔絵:泉元紫紅/大きさ:約縦125㎜、横76㎜、厚み5~4㎜)
そして最後に、こちらのオレンジ色と黄色のジャックオーランタンと、金色の蔦を通じて繋がる緑色の葉のコントラストが何とも美しいかんざしです。
色鮮やかな美しいお化け南瓜も、葉の蒔絵も前出の蒔絵同様、本漆に顔料と純金(24K)を使用した本格的な金蒔絵になります。
・べっ甲ハロウィン螺鈿金蒔絵かんざし【abkbc181003-3】¥136,000+税
(ジャックオーランタン/お化け南瓜)
(蒔絵:泉元紫紅/大きさ:約縦130㎜、横79㎜、厚み5~4㎜)
如何でしたでしょうか?1年を通じ、この時期にしか挿せない(いけないことはありませんが)ホンモノ志向のべっ甲かんざし。銀座かなめ屋では、こうした遊び心をくすぐるユニークなかんざしも、日本の伝統工芸の匠の技を持った職人さんたちの手を借り、本気で製作しています。
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