前回のブログで紹介しました
https://ameblo.jp/ginnami2/entry-12446251225.html
「がん患者さんのサポートと生活の工夫展2019」に
当院の I看護師が参加してきました
「ためになることがたくさんありました・・」とのことでしたので
情報を共有したいと思います
①乳房切除後の患者さんへのサポートになるグッズ紹介
・人工乳房のサンプルを紹介してもらった。
・業者に頼むと個人の好みに合わせた乳房を選択することができる。
・中には乳首の取り外しができるものもあり、普段は乳首がない状態でブラジャーにいれて使い
温泉などでは乳首をつけて使用できる。
・ふくらみをカバーするだけであれば、女装用に使うようなものを利用するのも手で
インターネットなどで3,000円位で購入できる。
②抗がん剤の副作用についての説明方法とサポート方法
・女性の患者さんに抗がん剤の副作用(吐き気や食欲不振など)を説明する時は
つわりみたいな症状であると説明すると患者さんもわかりやすい。
・料理をする行為自体が食欲不振につながるので、その場合はコンビニ食や
惣菜をうまく活用するとよい。
・食事量が減っている場合、たくさん盛り付けると見た目で食べる気が失せてしまうため、
お替わり方式にすると食が進むことがある。家族の理解は必要。
・味覚の変化に関しては、味付けを濃くすると食べやすくなることが多い。
「焼き肉」や「うな重」なら食べられるといった例もあるほど。
・気分を変えることも効果的。外食を活用してみるのもよい。
レディースセットのように小鉢に様々なおかずが乗ったメニューが好評で
食欲増進につながることもある。
展示会にはテルミールやカロリーメイトのゼリーなどさまざまなサンプルがあり
試飲することもできた
処方箋で出せる「エンシュア」なども選択のひとつ。エンシュアの味が苦手な場合は
牛乳で薄めたり、家庭用の氷を作る容器で凍らせ、デザート感覚にすることで摂取しやすくなる。
また、分けて冷凍しておきお腹がすいたときに解凍して食べられるようにしておくと良い
③抗がん剤の副作用(皮膚障害)に対するサポート
・爪が硬くなったり、深爪、皮疹やあかぎれ、乾燥などがでやすい薬剤がある。
・爪の形状変化に対し、市販のマニキュアを塗るだけでも精神的苦痛は緩和される。
・多忙な方や高齢者では皮膚保護のためのクリーム塗布ができない人も多い。
その場合は寝る前にクリームをべったり(白いクリームならべったり白く見えるぐらい)塗り、
その上からヒートテックなどで抑えるようにして服を着て寝るだけでも保湿効果がある。
・ステロイドにもスプレータイプやクリームタイプなど様々な種類がある。
・ステロイドの強さも様々で手足、顔、背中などの皮膚の厚さで薬の選択をしていく必要がある。
・日焼けや虫さされで皮膚障害につながることもあるため、外出時には日焼け止めクリーム塗り
服をしっかり着ることも大切。
・家事などの水仕事で皮膚障害が増悪することがある。
患者が負担なく皿洗いなどをするための専用の手袋なども展示されていた。
④脱毛に対するサポート
・髪だけでなく眉毛やまつ毛も抜けてしまうこともある。
・脱毛により涙が出やすくなることもある。
・まつ毛は、眼に不純物が入るのを防ぐ役割があるため、まつ毛の代用に眼鏡の着用も効果的。
・抗がん剤治療前に髪の毛を短くしておくと、治療前後のギャップが少なくなるので良い。
・今はウィッグも充実しているため、是非活用を。 帽子の活用も・・・
展示会にはつけまつげや化粧品の展示もされていたが写真撮り忘れ<(_ _)>
★身近なところに、そしてお金を特別かけなくても
患者さん一人ひとりが人生を楽しんで生きていく工夫がたくさんあるんだ~と感じた
★がん患者さんには家族のサポート必要だが、家族によっては、一人で抱え込んでしまい
精神的に病んでしまう方もいるため、家族が頑張りすぎないようにすることも大切
★看護師としては患者だけでなく、家族の様子も観察する必要性があることを改めて強く感じた。
以上、I看護師のセミナーレポートでした
当院の秋のイベント 「ちょっとひと息つきませんか?」 のヒントにも
なったようです