最近気づいたんですけど、年末夢小説とか正月夢小説とかあるみたいですね。
私はとりあえず冬休み明け小説にしてみますけど、日経ち過ぎですねごめんなさい(^▽^;)
微裏を莉兎さんからリクエストされました♪
お付き合い下さるお姉さま方はどうぞお付き合いくださいませっ!
銀八は先生。
「おーい、そこ寝るなァー」
普段は教師らしくないくせに、時々教師らしいことを言う。
よく分からない人だ。私のなかの、一番気になる人。
おそらく先生は私のことを眼中にも入れる気はないんだろう。
まず今注意された件については、眼中に入るというか、たまたま視野に入ってしまったんだろうね。
仕方ないから「んー…」とか言って、私は顔を上げるの。
それを見た半面教師こと銀八先生は、半ば呆れ顔でグダグダの授業を再開した。
あー、だめだわ。冬休み明けでいきなり授業とテストとかないわ。それはそれは眠いこと、この上ないね。
早く帰りたいなぁなんて考えてたら、また眠気が襲ってくるもんで、
「ふぁ~……」
なんてあくびを上げて、せっかく顔を上げたのだけれど先刻と同じくうつ伏せになってしまうのだ。
あ、別に銀八に構って貰いたいとかそんなんじゃないんだからねっ!
とかツンデレなことを心の内で呟いてみましたけれど、なにか?
「テメェ…俺の授業がそんなに気にくわねェか…」
「…………………」
あ、耳元で銀八の声がする。だよねー、怒ってるよねー。でもねー、残念ながらガチで眠いんだ。
好きな人の授業だったとしても、この強烈な睡魔には負けてると思っていーよ。
「お前放課後に準備室だなこりゃ。授業終わって6時半までに国語準備室集合ー」
「……………………まじでか」
最後にポコンと丸められた教科書で叩かれた。
痛くない、銀八は優しいから強くしないの。
周りで「あーぁ」とか「くすくす…」とか、色んな声が聞こえるけどまーいっか。
高校生で教師に恋してるとか、生意気かなぁ。あー…考えるのさえだるい。
めんどくさい。
ごめん、銀八ごめん。
私サボる。ただでさえ眠いんだよ、早く帰らせてお願い。
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「お昼アルよー!!」
「まぁ神楽ちゃん、相変わらずお昼休みは楽しそうね」
「あ、あの、妙ちゃん…僕、今日のために料理の練習してきたんだけど…味見お願いできるかな」
「ちょぉーっと聞いてよ!全蔵ったら、久しぶりに会った私のことみて"変わんねーな"て言ったのよ!?もう、アイツ本当女ごころ分かってないのよ!!銀八先生は私のことみて優しく微笑んでくれるのに!!」
「今日のオイルは少しだけ薄めなんです。一緒に飲んでみませんか」
「あ、いや、うん、ごめんねたまちゃん。私人間だから飲めないかなァ…」
3Zの女子は比較的仲が良い。これはどこのクラスから見られてもそう思われるだろう。事実だから。
他のクラスを覗いてみれば、グループに別れていたり教室で食べずに、一人で屋上に行って食べてたりするのを目にする。
そんな光景を見る度に、このクラスで良かったと改めて感じるのだ。
「んー…始業式なのに授業あるとか学校鬼畜~」
もぐもぐと口にご飯を詰めながら私は呟いた。
それを見てお妙ちゃんは大人っぽく笑う。他の皆も私のほうを見て同意するような目をしてみたり。
若干一命はお弁当に夢中だったりするわけだが。
「そういえば、さっきの授業で国語の準備室に放課後呼ばれているのよね?」
お妙ちゃんが気遣った声で私言う。
「あぁ、うん。でも眠いし銀八だし、サボるつもり」
「え?そんなことしていいのかしら」
「銀八先生は取り付けた約束をすっぽかされると大量の課題を出すと聞いています」
そこにたまちゃんまで話に入ってきた。
「大量の………課題…」
その言葉はサボろうと思っていた私の心に、ズシリと重しを乗っけられてしまった気分にさせられた。
せっかく冬休みの課題を昨日徹夜で終わらせたというのに、また新しい課題を課せられるなんて堪らない。
ただの鬼じゃん。先生はぼーっとしているようでドSだと聞いた覚えもある。
「うー……あぁぁぁ」
行くっきゃねーか、チクショー。
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放課後、ガラガラと準備室のドアを開く。
「失礼しまーす」
ドアに手を掛けたままそう言って部屋に入ると、見た感じ誰もいなかった。
――まだ来てないのか。
冬の風がすこし開いた窓の隙から流れ込む。
こんなに寂しいところでも、銀八が一人いるだけで変わるんだろうなあ。
銀八がいつも使っている机を見てみれば、大福の包み紙らしきものが見られた。
甘いものの匂いとタバコっぽい匂いが部屋に染みついているような空間。
嗚呼、この人本当ガキ。
本当に教師らしくない教師だと思う。
「馬鹿だよね…銀八って…」
そんなことを思っても、微笑ましくも愛おしく思えてしまった私は絶対病気。
刹那――――
―――――――耳元にフワリとした何かを感じた。
白く揺れる白衣と、タバコの香りと甘い香りも交ざったような、そんなものを纏う人間は一人しかいなくて。
「だーれが、馬鹿だって?」
耳元で囁かれたその言葉は、耳の鼓膜を震えさせて背中にゾクリと走るような感覚を覚えさせた。
あぁ、私この人の声を間近で聞きたかったのかなって、
今は私だけが、彼の存在を知っているこの空間を望んでたのかなって。
「来いって言われたから、来ましたよ。せーんせ」
「もしかしたらサボるかと思ってたんだけどなァ、感が外れちまったな」
「うん、多分合ってた」
首だけを後ろに回して、私は言葉を紡いでいた。
真後ろにいる先生。
何かこき使われるんだろうなぁなんて思いながら、銀八から離れ―――ようとしたのだけれど。
「さみーな、ちょっと体貸せ」
「はい?」
脇下から白衣をまとった腕が伸びてきたかと思えば、がしりと体を掴まれて銀八の胸の中にすっぽりと収まった。
直に香る彼の香り。
こんなにくっついちゃって平気なのかな。
まずなんでこんな状況に…!
むしろ私はなんでこんなところに…!
なんでびっくりした動悸がさらに早くなってんの…!
顔なんて、冬のくせに暑くて暑くてしかたないよ!
「ふぅー、やっぱひと肌程あったけーもんはねェよ」
「変態!セクハラ!訴えるよ…!」
「そんなこと言わないでー、俺教師やめさせられちゃう」
「やめればいいわ、この反面教師」
「だって俺、別にお前とくっつくために呼んだっつーか…」
「はぁ!?」
「お前だって俺のこと好きだろ?」
「その自信はどこから!」
「んー、可愛い反応するから」
「はい?」
「だって抵抗しないでこのままでいさせてくれてんだもん。かーわいっ」
「なっ…!なっ…!そんなことないしっ!」
と言って、私は先生から離れようとするんだけども中々離してくれない。
離そうとしてくれない。
「ちょ、離してよ!こんなところ誰かに見られたらガチで危ないよ銀八!」
「あ、今職員会議だから誰も来れねーし。生徒が全員帰ったの確認してるし」
「職員会議って…なんでアンタここにいんの?」
「お前今、先生のことアンタっつった?サボったからに決まってんだろ」
「アンタ本当に教師かァァァァァ!!」
信じられねェ…!本当信じられねェ…!
しかもさっきからずっとこの状況。いい加減火照るっつの!
私とくっつきたいから呼んだ!?
その言葉が動悸の原因だよボケェェ!!さっきからバクバク自分の心臓がうっせーんだよ!
「あー…あったけェ…」
「……………~~…っ」
「もう抵抗しないのか?」
耳元でわざと厭らしくゆっくり言うもんだから、力が抜けてしまいそうになる。
銀八はえろい、これ確定。自分はかっこいいって思ってる、確信犯。
もう何も言えなくて、どうすればいいのか分らない。
耳にかかる吐息が、私には相変わらずなれないだからか震えてしまう。
「ねぇ、食べていい?」
「いいわけないでしょ!先生が何言っちゃってんの!?」
「こっち向いて」
「はい?――――んむっ」
言われた通りに向いてやったらこのような状況。
唇に柔らかい感触。目の前に、銀八の顔。私は驚いているのに、暴れることが出来なくて。
頭は真っ白なくせに、結構冷静で。
右手が体から離されて、首筋をなぞる。
その仕草だけで私はビクリとなって、目をぎゅっと強くつぶった。
「いただきます」
その言葉を最後に、私は近くにあった椅子に座らせられた。
もう、なんでこんな奴を好きになっちゃったんだろう。
好きな人には逆らえないんだよ、心理的に逆らいたくないんだよ。
嫌われたくない想いが強いからかしら。
「もうお前は俺のものだから」
先生の視界には全然入ってないって思ってたけど、案外私の勘違いだったのかもね。
end............
結構な駄文ですね。まったく本当ごめんなさい。
誤字脱字等ありましたらすいません、一言お知らせくださいませ!
微裏かしら?なんか全然裏っ気が感じられませんよね(((( ;°Д°))))←
莉兎さん、遅くなってしまってごめんなさい!
素敵なリクエストありがとうございました!(*^▽^*)
↑良ければ一回ポチリとお願いします!相変わらずの駄作ですいません、もっと頑張りますハイ。