東日本大震災から13年目の自分 | 百鬼夜行の幻想鏡

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宮城県の和風ホラーミステリー映画監督、脚本家、男装俳優である銀傘(ギンカ)のブログ

エフエムいわぬま【逢魔時の百鬼夜行】メインパーソナリティ
映画制作や上映会を展開する個人ブランド【プロジェクト・ギンカ】代表
映画制作団体【百鬼夜行の幻想鏡】代表

ブログをご覧頂き、ありがとう御座います。

 

本日、2024年3月11日は、僕達、被災者だけではなく、きっと、日本全国の方が記憶に強い、東日本大震災から13年の節目です。

 

僕は昨年に続き、今年も地元、沿岸の被災地へ帰りました。

 

実家のあった部落跡地はすっかり荒れ果て、見る影もなく、僕は部落に辿り着くまでに、曲がる道を三回も間違えてしまいました。

 

それ程、故郷に、家々が立ち並ぶあの頃の面影はない、と言う事です…

 

実家のあった場所へ戻ると、地震のあった運命の14時46分のサイレンを聞きながら、各家のあった場所へお線香を手向けました。

故郷には、もうなにもありません、朽ちた荒野です。

 

被災地には昨年も帰ったのですが、たった一年でこんなにも荒れてしまうのかと、悲しくなりました。

 

僕は空を見上げました。

東日本大震災のあった2011年3月11日も、今日のように澄み渡る青空でした。

 

僕は被災地で一人、運命の時間を過ごすと、震災関連死を遂げた実母のお墓参りへ行きました。

 

ヘビースモーカーだった実母、煙草も忘れずにお供えしました。

ふと水桶を見ると、花が一輪、浮かんでいました。

 

お母さん、胸中で呟きました。

 

今日は音楽を聞かず、無言で車を運転し、車が風を切る音だけを聞きながら、ただ震災から13年を迎えた自分と向き合う時間でした。

 

僕が被災者として、なにか自分の手の届く範囲だけでも、小さな復興支援活動が出来ないかと思い、たった一人で震災復興を兼ねたボランティア映画制作を始めて、10年が経ちました。

 

映画制作に掛ける思いは今も変わりません、震災に嘆く方々に楽しんで頂く為に、そして福島第一原発事故で人離れの進む東北に、今一度、人々を呼び戻し活気を取り戻させる為に…

 

僕は歴史的観光地や、文化財に指定されている温泉宿等をロケ地に利用して映画を作っており、僕の映画を見た方が「ロケ地(東北)に行ってみたい!」と思って頂く事が目的です。

 

僕の信念はどんなに活動が大きくなっても変わりません、僕は初心を忘れません、何故なら僕は被災者だから、この悲しみは永遠です。

 

僕は昨年、映画制作10周年を持って、映画監督を引退する事を発表しました。

 

詳しくは過去のブログ【映画制作10周年に向けた重大発表】に記載していますので、ご一読頂けると幸いです。

 

僕は映画制作を全て終えたら、家族と次の未来を目指そうと思っています。

 

僕達被災者に取って、東日本大震災はもう13年、まだ13年です。

 

震災を思い返すと涙が出ます、僕はPTSDです、心に大きな傷を抱えて生きています。

 

僕だけではありません、僕達被災者全員がきっと、生涯癒えない悲しみを抱えて生きています。

 

僕達被災者は歩き続けます、復興の進んだ街を、荒れ果てた今は無き故郷を…

 

この悲しみと生きている日々の感謝は、僕が死ぬまで続く事でしょう。

 

僕は残り短い人生を全うします。

 

今年は震災から13年目を綴らせて頂きましたが、何年経っても僕の思いは変わらない為、過去のブログと重複している点があります。

 

衝撃的な写真や文面がありますが、過去のブログもご覧頂けると幸いです。

 

【閲覧注意】東日本大震災から9年の節目

 

【閲覧注意】東日本大震災から10年~あの日々を顧みる~

 

東日本大震災から10年の荒野を歩く

 

東日本大震災から11年目を生きる

 

東日本大震災から12年を見詰める

 

最後まで読んで下さり、ありがとう御座いました。

 

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