夫の友人Dさんの男気 | 最愛の夫を亡くして 白い花を手向ける日々

最愛の夫を亡くして 白い花を手向ける日々

2020年4月のことでした。歳の離れた大切な夫と、アラフィフの私。
いつまでも一緒。きっと死ぬまで、彼のことを想う。

Dさんは、アメリカ東海岸在住のアメリカ人で、大変インテリである。
夫とは、本当に長い間、一緒に働いた後輩であり、親友であった。
私はこれまでに数回会い、結婚式にも呼んでもらったことがある。

さて、ICUからメールを送った私に、Dさんは葬儀の前日、国際電話をくれた。

1週間後にまた電話する、と言われた。

その後、アメリカでの手続きを買って出てくれ 、Bくんと手早く役割分担をしてくれて、3人で、メールやZoomでの業務連絡が始まった。

だが、私には、時々メールが別に来て、今度二人で、Zoomで話そうと言われていた。

実のところ、インテリのDさんの使う英単語は難しめで、直後の頃の私は特に、人と話していても、集中力も理解力もなく、
日本語でもややこしい手続きについて、英語でやる自信がなかった。
でも、Dさんの前で、ちゃんとして、いい格好していたい気持ちもあり、頑張らないといけないと感じていた。

一体、二人だけで、何を話したいんだろう。

少し逃げていたが、葬儀から3週間ほど経ったある日、Dさんに日程調整をしてほしいと言われ、2人でZoomで話すことになった。

ドキドキ。

日本語でも、実際、人の話は聞いても上の空なのに、英語嫌だなー。

そう思いながら、PCの前に座った。

懐かしいDさんと、Zoom越しに笑顔で会った。

少し話してから、本題に入るかのように、一瞬、Dさんが真顔になった。

「生活費は、足りているのか」

私はガツンと後頭部を殴られたような気になった。

頭で日本語に転換したので、元の英語を忘れたが、こんなニュアンスだった。

足りてます、大丈夫です、と返事しながら、

これか!

これがDさんが、2人だけで顔見て確かめたかったことか!

と、やっと理解した。

カッコいいねーー、Dさん!

私の夫もカッコいいよ、こんな後輩がいて。

もし足りないと言ったら、Dさんはどうするつもりだったのだろう。

先輩の残した妻のこと、しばらく面倒見る覚悟でも、あったというのか?

(解説しますと、アメリカの銀行口座は政府によって半年間閉じられ、裁判を経て妻に渡されます。なので、通常は、生活費に困っていたとしても、最長半年間の援助で、返ってくるだろうとの算段だったと思います。目下、コロナの影響で、長引いています。アメリカに住んでいてうっかりしていたら、今頃本当に大変だったかもしれません。)

Zoomを終えて、興奮気味に、夫に話しかけた覚えがある。

今日ね、Dさんが、こんなこと聞いてくれたよ!
カッコいいね!
いい友だちいて、良かったね!

それから、D さんは、

You can lean on me.
(「僕を頼っていいんだよ」の最上級)


とも言っていた。
こんなにベタに、インテリがleanを使うとは。

leanは、寄りかかる、もたれかかる、すがる、頼りにする、といった意味で、高校で習うレベルの単語だが、これまでの日常生活で、誰かから言われた記憶はない。ドアに寄りかからないでください、など物理的な意味で使う方が多かった。


全く、夫もDさんも、大したものだ、と、泣きながらも、感心したものだ。

あれから、2か月。

2年くらい経ったような気がする。
長い間だと思ったけど、まだ、あれから2か月なんだなあ。

私は一体、どこまで強くなるんだろう。

元々強くて、それでも強くならざるを得なくて、今回、まだまだ強くなりそうな予感。
強さに上限はないのかね。
一通り行ったら、か弱い乙女に戻るとか、なんかそういうの、あったらいいな。

 

ブルーハートブルーハートブルーハートブルーハートブルーハート

 

これを書いてから、3か月経っているが、

せっかく書いたのでアップすることにした。

今はこの時より、余裕がある。

もう強さの度合いはこんなもんかな(笑)

見ててね、あなた。

私はこれからもしっかりと生きていく。

 

 

 

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