やっぱりワニが重要な役割りなんだな
※画像はお借りしているものです。
A24 Presents、タイ・ウエスト監督、ミア・ゴス主演のホラー映画『X エックス』の第2段のPearl。
前作は衝撃的な作品だった。
ホラー映画とっても畳みかけるような恐怖があるわけじゃなく、主演の女性・マキシーン、シリアルキラーの一人の老女パール、両方をミア・ゴスが演じていてたんだから恐れ入る。
その続編にして前日譚の本作、シリアルキラーの色情ババア・パールの若き日の物語り、もちろん演じるのはミア・ゴス。
時代背景を意識してかレトロ調の作風で、そして『オズの魔法使い』のような茶目っ気シーンがふんだんにある。
今回の監督もタイ・ウエスト、彼のセンスは恐ろしいな、そして彼を見出だしたA24ってやっぱりすげぇ。
人里離れた農場で暮らしているパール(ミア・ゴス)は厳格な母親(タンディ・ライト)と病気の父親(マシュー・サンダーランド)と暮らしている。
パールは若くして結婚したが、夫は戦争に出征中で、病気の父親の世話と家畜の餌やりで鬱屈した毎日を過ごしていた。
パールの夢はムービースターになり、スクリーンの中で踊ること。
それを夢見っては家畜舎で踊っていた、家畜たちを観客に…
ある日、父親の薬を買いに街に出たパールは母親に内緒で映画を観る。
スクリーンで踊るスターたちの姿にますます憧れがおおきくなり、母親に内緒でオーディションにエントリーする。
しかし、オーディションのことが母親に見つかり、「お前は一生、この農場から出られない」と諌められ、そのことをきっかけに抑圧された狂気が爆発する…
ミア・ゴスってすっかりホラー・アイコンだな。
パールを演じるミア・ゴスが凄すぎる。
至って普通の田舎の少女なんだよ。
ところがあるきっかけで豹変する。
確かにこういうタイプっているよな、って妙に納得してしまった。
パールが狂気に走るのも唐突ではなく、非常に丁寧な描写になっていてタイ・ウエストのセンスが光る。
今回は思いっきりレトロ調で1作目と全く違う作風、だけど違和感が全然ないんだよな。
タガが外れた人間ってマジで怖いと思ったぞ。
ただ、ホラー映画としては怖さは全くなし、狂気に走ってしまったパールの人間ドラマ(やりすぎ感抜群!)として観るべし。
唯一怖かったのはエンドロールでのパールの笑顔のロングカット。これぞまさに顔芸と言えるようなすさまじさで、まるで数分間に渡り画面に映るパールとにらめっこしてる感じだった。
3作目も決まってます。
3作目は1作目のもう一人の主役マキシーンの物語り。
マキシーンを演じるのもミア・ゴス。
凄すぎないか?1作目は2役、2作目はその一人、3作目はもう一人をすべて演じるって。
ちなみにこの脚本、タイ・ウエストとミア・ゴスの共同執筆らしい。
ミア・ゴスってこれを自分で書いて自分で演じているのか?
マジでイカれてるな、こういう発想をするなんて夢でうなされそうだ・・・
鑑賞メモ:Amazonプライム