麻原が「サティアン」と呼ばれていた隠し部屋で逮捕して最初に尋問した刑事はこう言っていた。【麻原とは色々雑談とかしたが、話していて社会に対する深い憎悪の念を持っているのを感じた】と語っている、おそらく目が不自由な松本智津夫時代に何か差別的な事か、社会を憎悪する何かの体験があったのだと思う。おそらくそれがオウム真理教事件の根本的な動機だと思う。裁判はそれが何なのかを解明しなければならなかった。
しかし、まず松本智津夫被告と言っている時点でこの裁判は最初から成立してなかった。麻原彰晃のいない裁判で事件の全貌が分かるはずがないからだ。麻原自身も発言しなくなったのは。自分ではない、松持智津夫という別の人間が裁判していると思っていたからではないかと思う。
松本智津夫の時代に犯した罪は偽薬を販売したことだけ。ほとんど目の見えない松本智津夫がオウム事件を起こすにはサリンを作り、ばらまき、事件を手助けをする人間が必要。それは松本智津夫では人は集まらなかったので事件を起こすのは無理のはず。だから、というか目が不自由な松本智津夫だけではオウム事件は起こせない。
松本智津夫から麻原彰晃と名乗って、オウム真理教を作ったからこそ、目の不自由な松本智津夫では不可能な坂本弁護士一家虐殺、刈谷さん殺害、そしてサリン事件が起きたのです。だから「松本智津夫被告」と裁判している時点でこの裁判は終わっていた。
いったい最初に尋問した刑事が話していた【麻原とは社会に対する深い憎悪の念を持っている】という深い憎悪の念とはいったいどういうものだったのだろうか。
麻原彰晃がいなくなった今ではもう誰もそれを知るすべは永久にない。