先日、岸田内閣肝煎りの10兆円ファンド、国際卓越研究大学に応募した10大学が明らかになりました。
ただ、申請した大学の具体的計画は公表されておらず、私の知る限り下記記事で理科大の強化計画が報じられているくらいです。
この記事によると、理科大では、現在の修士進学率50%(他大学進学者20%を含む)を65%に上げる、博士進学率5%を10%に上げる、TOP10論文引用率6.5%を10年後に倍増の13%に上げる、などが計画されているそうです。
とても意欲的な計画ですが、変革のコミットメントと言えるかは疑問があります。
コミットメントとは、実現できる意思と能力、そして、実現するための権限を有していることを意味し、東大の女性教授・准教授を300名採用する、とか、東工大の女子枠を設定するとか、医科歯科と大学統合するとか、そういったことを指し、単なる目標はコミットメントとは言わないと思っています。
更に、上記理科大の記事で驚いたことがあります。
それは、「TOP10論文引用率6.5%を10年後に倍増の13%に上げる」という部分です。
お気づきの方もいるかもですが、そもそも国際卓越研究大学の選定要件のひとつが「過去5年間でTOP10論文引用率10%以上」となっているからです。
あれっ、現時点で要件満たしてないじゃん??
1回目の申請大学が10大学もあったというのは文科省的にも想定外だったらしいのですが、ピンと来ました。
多くの大学は第2回目狙いなんだろうと。
第1回で選定されるつもりでガチで申請したのは半分程度の大学で、残りは2回目(あるいは3回目以降)狙い。
2年後に初めて名乗りを挙げるより、多少ムリしてでも今回手を挙げてアピールしておこうという作戦なのではないか。
確かに今回選定に漏れた大学は次回申請時に1回目の計画の進捗状況をアピールでき、2回目に初参戦する大学に比べかなり有利になる可能性が高いような気がします。
そんなふうに得意の邪推をしてみましたが、真相はどうなのでしょうか。