アブスコパル効果 | 「あとは緩和」といわれたら

「あとは緩和」といわれたら

少量抗がん剤治療(がん休眠療法)で
元気に長生きを目指す ー

週末,

「瀬田クリニックグループ

 免疫細胞治療 臨床報告会」

なる勉強会に参加してきた.(東京御茶ノ水)

 

免疫療法は,コスパ等の問題はあるものの,

効く症例は確実に存在しており,

患者さんの治療選択肢の1つであるため,

 

独りよがりな知識にならないためにも,

たまにこういった勉強会に参加させて頂いている.

 

今回,個人的に興味深かった演題の1つ.

 

『免疫細胞療法と放射線治療の併用とその効果について』

 群馬大学重粒子線センター 吉本由哉 医師

 

要は,「アブスコパル効果」の話.

 

アブスコパル効果とは,

“放射線を照射した部分に留まらず,転移巣など離れた

病巣に対しても効果を発揮し,がんが縮小したり消失

したりする” 現象のことをいい,

 

普通,放射線治療のみで治療をした症例の1000例に1例

ほどに観察されるという,非常に稀な現象である.

 

そうした本来稀な現象が,免疫療法と併用すると,

20%〜もの症例にアブスコパル効果を見ることができる

という論文を読んだ記憶があり,

 

http://news.ameba.jp/20170212-573/

(関連ネット記事)

 

また,当院でも

 

自家がんワクチン療法 + 放射線照射で根治した肺がん症例

を経験していたため,

 

https://ameblo.jp/gin-nami/entry-11080929620.html

https://ameblo.jp/gin-nami/theme18-10053565345.html

 

 

以前より,この現象は個人的興味の対象になっていた.

 

 

今回,しっかり勉強させて頂き,感謝.

 

 

さて,この臨床報告会に刺激されたわけではないが,

当院で経験した前述症例を論文にしてみようかと思い立つ.

 

当院のような小さな街中クリニックには,

臨床研究などとても縁ある話ではないが,

 

一つ一つの経験症例を,キチンと論文として

世に出すことは試みてよかろうかと思う.