自家がんワクチン療法:腎盂がん・論文解説 ② | 「あとは緩和」といわれたら

「あとは緩和」といわれたら

少量抗がん剤治療(がん休眠療法)で
元気に長生きを目指す ー

 

さて,その免疫学的特殊染色の結果が以下になる.

 

 

 

 

 

コレも結果を簡単に述べると,

 

本症例原発巣を取り巻く内部環境は,細胞性免疫活性上,

好ましい分子(HLA, CD4, CD8, GZMB)が染色され,

好ましくない分子(PD-L1, FoxP3)は染色されなかった,

となり,

 

図で解説すると以下のようになる.

 

 

 

 

つまり,

宿主に腫瘍に対する免疫誘導の下地のある中で,

ワクチン接種による細胞傷害性T細胞(CTL)活性の増強が,

抗腫瘍効果に繋がったのではないかと考察した.

 

 

本症例の特殊染色の結果は,いろいろな意味で興味深く,

 

ワクチン療法と免疫チェックポイント剤の併用など,

今後の治療戦略の広がりにしっかりと繋がっていく.

 

 

取り急ぎ,ここまで.

 

③に続く.