さて,その免疫学的特殊染色の結果が以下になる.
コレも結果を簡単に述べると,
本症例原発巣を取り巻く内部環境は,細胞性免疫活性上,
好ましい分子(HLA, CD4, CD8, GZMB)が染色され,
好ましくない分子(PD-L1, FoxP3)は染色されなかった,
となり,
図で解説すると以下のようになる.
つまり,
宿主に腫瘍に対する免疫誘導の下地のある中で,
ワクチン接種による細胞傷害性T細胞(CTL)活性の増強が,
抗腫瘍効果に繋がったのではないかと考察した.
本症例の特殊染色の結果は,いろいろな意味で興味深く,
ワクチン療法と免疫チェックポイント剤の併用など,
今後の治療戦略の広がりにしっかりと繋がっていく.
取り急ぎ,ここまで.
③に続く.