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日々、気の趣くままに綴る雑記帳

 

 

 亡くなった母の遺品の中にありました。私がミステリーの特に海外ミステリーが好きなのは、親譲りのようです。読んでみると

凄くいい作品でした。コペンハーゲン郊外で白骨化した男の死体が見つかります。検死にあたった法医学者のリネアは骨を鑑定し、死体の身元がイラクからの移民であることを突き止めます。

 

 その頃、死体発見のニュースで激しく動揺するイラク派遣の復員兵がいました。彼は元通訳と後ろ暗い事業をしていたのです。そしてその事業を主宰していた闇商人もまたニュースを機に動き始めます。捜査を進めるリネアですが、思わぬ事態の進展から、自らの身も危険にさらすことになりますが、結末やいかにです。

 

 まず、主人公のリネアのキャラがかなり濃いです。親は、元外交官と言う生まれも育ちもよく、才色兼備のアメリカ帰りの才女で行動力もピカイチの法医学者と言うキャラです。それ故周囲とかなり、衝突しますし、危険にも巻き込まれます。そこを補うように元恋人の刑事であるトウアがいい味出しています。

 

 事件の主役となる復員兵ヨウナスや悪徳商人ラブの動きもかなりよく書かれていて面白いです。また、今回の事件の舞台は、デンマークの首都コペンハーゲンではありますが、事件の背景には、イラクへの派兵があり、悪徳商人が世界を股にかけているためスケールの大きさも感じられるところもいいです。今後もシリーズ化されているので楽しみですね。