カルカッタの殺人 | ギッコンガッタン 

ギッコンガッタン 

日々、気の趣くままに綴る雑記帳

 

 

 何となくタイトルが気になって買ってしまいました。舞台は、1919年英領インドのカルカッタです。本国スコットランドヤード(ロンドン警視庁)で敏腕刑事としてならしたウィンダム警部は、カルカッタに転勤となります。転勤したばかりの彼は、カルカッタの娼婦街で現地の政府高官の殺人事件の捜査をすることになります。

 

 事件の起きた直後に、列車強盗事件が起こり、その捜査も加わり、タダでも慣れない外地で彼の日々は、多忙になっていきます。そんな折、カルカッタを含めたベンガル地域でのインド独立運動のテロ組織の首謀者と思われるセンをウィンダムは、捕捉します。彼が犯人だろうという流れで捜査は、進むのですが、果たして結末や如何にです。

 

 まず、この話は、第一次世界大戦で苦しい中を生き残って復員してみたら妻を流行病で失い、そのショックでドラッグにハマっている主人公の苦難がベースにあります。また、部下の仕事の理想に燃える現地インド人である部長刑事パネルジーとの関りも見どころです。また、当時のカルカッタの歴史的背景も面白いものです。

 

 もちろん、異郷の地に入ったばかりの独身の所のお約束とばかりに事件に関わる人物との恋愛の進展なども見どころです。アクションシーンは、少なめな印象はありますが、ストーリー展開は、キビキビしていて読み易く楽しめました。凄く、楽しめて数々の賞を受けた章でつであるもの納得ですね。