読書感想になります。
「恐竜はホタルを見たか 発光生物が照らす進化の謎」
光る生き物について素人向けに簡単に説明した本。
以前、読んだ「光る生き物の科学」の方が専門的で著者は同じ。
今回の本は素人向けなので、アニメや映画のキャラも例えとして出てきます。
発光するために使う化学反応はエネルギーをほとんど消費しない。
一方で火を吐く生き物は存在しないとか。まあ、ゴジラとかファンタジーとして楽しむ分にはOKですね。それと植物にも光る種類は無いとのこと。光る植物はゴジラと同じくファンタジーの世界限定。あ、キノコは別ですよ。キノコは植物ではありません。
前半は光る生物の種類について紹介。
陸上の生物には少なく、海に多いというのは、この前読んだ本にもありました。
そして発光に利用される化学物質について簡単に説明。そこから進化の話に結びつけて後半という流れ。
この化学物質、遺伝子のちょっとした変化で、簡単に生まれる代物であることは、以前読んだ本でも紹介されてました。
恐竜や原初の哺乳類は緑色の光を見ていたのではないか?という話です。光は、テントウムシのド派手なコントラストと同じく、毒や味の悪さのアピールに使われ始め、それが成虫の繁殖にも利用されるようになったのではないかという話。
緑といえば・・・マレウスの炎も緑色だったっけ?
後半のさらに後半になると、著者の研究の話になります。
この本は素人向けなので、研究の詳細よりは、研究のドタバタ話も載っててエッセイのような内容。
海の発光生物を研究対象にしてる著者。どうやって研究対象を手に入れるか?
”ゴミは宝の山”には笑った!
そしてプランクトンの専門家でも発光する様子を観察したことがなかったり。
発光生物屋と、他の研究者では視点が違うんだなあと。