アスペルギルスとは | 食道がんと闘います

食道がんと闘います

65歳食道がんサバイバー。
初発は2013年、ステージ3aリンパ節に転移。
手術で切除し抗がん剤治療。
しばらく無事でしたが2016年に肺転移、切除手術。
以来、異常はありません。
定年退職後、大学で医療系を学び卒業、再度就職するも3か月で解雇、その後思いきって開業。

今回はアスペルギルス、肺真菌症の治療のために入院しています。

肺にカビが生えたわけです。

厳密にいえば カビ<真菌 ということらしいのですが、私の担当医も「真菌」とか「アスペルギルス」とか言わないで「カビ」と言ってます。

肺の中にカビが生える。

どこから入ったかといえば、たぶん鼻か口でしょう。

アスペルギルスそれ自体はその辺の空中を浮遊している特別には珍しくもないカビらしいのですが、何かのひょうしに極端に抵抗力が低下している場合、呼吸により吸い込んでそのまま肺で繁殖してしまうということのようです。

例えば大量にステロイドを注入されている場合、肺の機能が極端に低下している場合、など。

結核に合併して発症することも珍しくないようですが、多くは結核治療が終了してからしばらくして症状が現れるケースが多いとかで、私のように結核治療の最中に発症するのは珍しいと担当医は言ってました。

肺の中に空洞ができてしまうとそこが菌の温床になるらしいですね。

医師である子どもが言うには、私の場合、食道がん治療のため食道を切除し、胃を胃管に再建し、周囲のリンパ節も廓清しているわけですが、こういった外科治療の結果、どうしても潜在的に抵抗力が落ちてしまうのだそうで、こういうところにも食道がんによる悪い影響が現われているのだそうです。

アスペルギルスにもいろいろとパターンがあり、劇症的なものは非常に予後が悪いそうです。

一方、咳などの症状はあるものの進行性ではなく、特に治療を施さないパターンもある。

私の場合は「慢性アスペルギルス症」とやらに該当するのだそうで、緩徐に症状が進行し、肺の組織がやられてしまって死ぬこともある。

一番悲観的な記事では5年生存率が50%以下というものもありました。

がん並みに恐ろしい数字です。

子どもに聞いたところ、それは極端な話だと思うが、例えば誤嚥性肺炎とか起こすとヤバいんじゃないのかな、と言ってました。

症状は咳、痰が代表的なものですが、私の担当医は発熱に気をつけるように言ってます。

あと、正体不明の倦怠感ですね。

私も最初におかしいと感じたのは結核治療中に感じた妙なダルさ、倦怠感でした。

あと体重が落ちました。

1月から2月にかけての症状がピーク時の咳は酷いもので、リン酸コデインがまったく効きませんでしたが、結核治療中なのでステロイドの服用もできなかったわけです。

アスペルギルスの治療は主に服薬によります。

副作用が出やすい薬なので、服薬の開始時には入院することもあるようです。

今の私がまさにそうなのですが、入院しているため併行して注射液の点滴も受けているわけです。

現在、服用している内服薬はボリコナゾールといいます。

副作用は肝臓や腎臓に現れやすいのだそうですが、高頻度で視覚障害が発生するとのことで。

私も出ました、視覚障害。

視界が黄色いフィルターをかけたように見えて、若干光をまぶしく感じる。

寝るときに目を閉じても何か見えるような気がする。

そのような症状が現われましたが、幸い、徐々に減退しています。

カビなので症状が収まるのにもなかなかしつこいものがあり、治ったように見えても一筋縄ではいかないらしく、担当医からは短くても1年は服用しないといけないだろうと言われています。