私のアスペルギルス治療(2) | 食道がんと闘います

食道がんと闘います

65歳食道がんサバイバー。
初発は2013年、ステージ3aリンパ節に転移。
手術で切除し抗がん剤治療。
しばらく無事でしたが2016年に肺転移、切除手術。
以来、異常はありません。
定年退職後、大学で医療系を学び卒業、再度就職するも3か月で解雇、その後思いきって開業。

このアスペルギルスですが、結核治療と合併して発症することは珍しくないようです。

結核の結果、肺に空洞ができてしまうことはよく知られたことですが、このアスペルギルスはどうやらこの空洞に繁殖してしまうらしい。

結核治療で薬を服用しているからアスペルギルスとやらも一緒に退治されてしまうのではないかと思ってしまいそうなのですが、抗結核薬と抗真菌薬は全くの別物なのだそうです。

ちょっと整理します。

私が抗結核薬の服用を始めたのが12月の下旬です。

抗結核薬は短くても6か月は服用しなければなりません(入院期間とは別の話です)。

なんとなれば、結核菌というのは細胞分裂のスピードがものすごくスローなのですね。

抗結核薬は結核菌が細胞分裂するところをめがけて機能するので、たとえむだ打ちになったとしても長く服用する必要がある。

仮に6か月間服用するとして、翌年の6月の下旬まで服用することになります。

アスペルギルスの治療は基本的には薬の服用となります。

このアスペルギルスの内服薬がどれも抗結核薬とバッティングし、効き目がなくなってしまうらしいのですね、なので抗結核薬服用中はアスペルギルス内服薬は使えない。

しかし捨てる神あれば拾う神あり、アスペルギルスの内服薬は使えないのですが、なぜか注射薬なら使えるそうなのです。

注射薬と言っても点滴で注射します、それを毎日。

毎日、点滴するので、入院ということになります。

また薬効という点から見ても内服よりは注射の方が効果は高いらしいので、症状が強い場合も入院して点滴することになります。

私の場合、アンビゾームと言う薬を点滴しています。

これは比較的、新しい薬で、前身となる薬が非常に副反応が強かったものを改善し、副反応が起こりにくくなったそうなのですが、それでも「強い」薬だそうで、看護師のひとりは「抗がん剤並みと考えてよい」と言ってました。

またこの抗真菌剤の止め時の判断が難しいそうで、もともと常在菌のようなカビであり、また結核菌のように痰を検査して菌がいるかどうかを調べることが難しいらしく、レントゲンやCTなどの画像による判断にならざるを得ないのだそうです。

ですのですっかり真菌を退治することができる場合もあれば、症状が出ない程度に弱らせることができたという場合もある。

私がアンビゾームを始めた頃、担当医は「とりあえずひと月ほど点滴をやってみましょう」ということで治療を開始したのですが、どうも結核の排菌が収まらず、それに引きずられるようにだらだらとアンビゾームを続けています。

まあ対アスペルギルスという視点からすれば、長く治療を受けられることになりますので、それはそれでいいことなのですが。