2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演。

いのうえ歌舞伎【譚】 Retrospective 『紅鬼物語』である。


体力的に衰えてきた身としては、こうして定期的に映画館で生の舞台を観る機会があるのは有り難m(__)m

 

 


 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

相変わらず派手な立ち回りに、華の溢れる役者陣が、舞台に客席にと縦横無尽。
ややこじんまりとした感じは否めないが、エンタメっぷりは健在。


鬼と人の未来というテーマも、相変わらずいがみ続ける今の世界と合わせ鏡。


ただ、その業の深さ、難しさ、人と鬼の持つそれぞれの本性など、それぞれの錯綜する立場や信条、想いや願いが、その言動の綾まで汲み取り切れていたかとなると少し腑に落ちない粗さを拭えなかった気がする。

頻繁な時系列の巻き戻しや、終盤の記憶を無くした桃千代(一ノ瀬楓さん)と藤(樋口日奈さん)の交情など、もう少し細部を丁寧に描けていればと惜しい。
死んでいるはずの役者さんをアップっするなど、配信画面の構成もやや難あり。

とはいえ、ゲキシネ(演劇×映画)という新たな領域へ踏み出すその覚悟は存分伝わってくる舞台だった。


紅子(柚香光さん)、源蒼(鈴木拡樹さん)、栃の木(早乙女友貴さん)、金之助(喜矢武豊さん)など豪華な客演陣に、八十八(栗根まことさん)、碓井四万(千葉哲也さん)などベテランが迎え打ち、ソツがない。


ただ、…できれば少しでいいから涙腺を揺らしてほしかった( ̄▽ ̄;)

原作は、『ビッグコミックスペリオール』(小学館)連載された同名漫画作品(原作/稲垣理一郎、作画/池上遼一)。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

ドラマシリーズから好きな作品。

 

余りにも私からは縁遠い世界過ぎてリアリティは感じ難いが、エンタメとして充分ワクワクするお話。

 

 

何より、ハル(目黒蓮さん)の才気、ガク(佐野勇斗さん)の能力、キリカ(今田美桜さん)の華、見惚れるシーンが満載。

 

 

原作漫画で作画をしている池上遼一さんは若い頃から大好き。

ドラマの向こうから先生の絵が透けてくる感じが堪らない。

 

 

映画はドラマ版から、さらに世界一、宇宙一へと向かう二人。

 

石橋凌さん、シシド・カフカさん、田辺誠一と魅力的な役者さんが加わる。もちろん、福本莉子さん、吉川晃司さん、國村隼さんたちといつもの面子も揃い、豪華な顔ぶれ。

 

 

余りにも魅力的なハルとキリカたちのこれからが楽しみ。

 

 

その向こう側に夢を見ることがエンタメなら、もう合格でしょう( ̄▽ ̄;)

沖縄出身のバンドHYが2008年に発表した彼らの代表曲「366日」をモチーフに作られた物語。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

私は、映画やドラマなどの創作物で生理的に受け付けないシーンがいくつかある。

 

その一つに、図書館で話したり、乗る直前にバスを待たせて乗客のことを考えずに盛り上がるなど、演出至上主義的な画である。

公然と創られた映像作品(ヤンキーもの・ヤクザものなどの威圧、学園モノでのイジメ、バイオレンスものでの暴力など、その作品意図のための演出は別)が、当然のようにして公共のマナー違反を発信するのは耐えられない。

 

どれだけドラマチックでも、その間、嫌な気分になっている人が確実にいるのにそこを頓着しない無神経さに正義はないかな。

 

 

恋愛系映像物の苦手な仕掛けも多すぎ。

 

相手の意思を無視して勝手な思い込みで身を引いたり、父親としての意味を勝手に奪って引き受けようとしたり、きちんと事実を共有しない身勝手な論理(結局、美海は湊の身を引いた理由も、結婚式の前の日に会いに来ていたことも知らず死んでいくし、そんな本当の父の姿を陽葵も知らない)も私には共感できない。

 

 

もちろん、映画としての論理はわかる。

けど、人としてちゃんとしていないと、湧き上がる感情が削ぎ落されていく。

 

 

それでも、湊(赤楚衛二さん)、美海(上白石萌歌さん)、琉晴(中島裕翔さん)、香澄(玉城ティナさん)と好きな俳優さんが勢揃い。

溝端淳平さん、石田ひかりさん、国仲涼子さん、杉本哲太さんとキャステイングされていて悪い筈がない。笑。

 

 

特に陽葵(稲垣来泉さん)が可愛くて切なくて、まんまとヤラれた( ̄▽ ̄;)

原作は同名の小説(作/瀬尾まいこ 水鈴社/文春文庫)

 


 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)


 

決して楽しいばかりの話じゃないのに、山添(松村北斗さん)と美紗(上白石萌音さん)を見ていると、ちょっぴり気持ちがあたたかくなる。

 

 

栗田(光石研さん)、倫子(りょうさん)、辻本(渋川清彦さん)、大島(芋生悠さん)、岩田真奈美(藤間爽子さん)に加え、久保田磨希さん、足立智充さん、宮川一朗太さん、内田慈さん、丘みつ子さん、…etc、配役まで優しい。

 

 

 

すごい大雑把に言わせてもらえば、人はそれぞれにそれぞれの痛みを抱え、みんな誰だって必死に生きていて、そのほとんどは簡単にほかの人にはわかってもらえないのだけど、それでも寄り添うことだけはできて、そしてそれは少しずつ少しづつ心を強くしてくれる。

 

 

そう、ちょっとずつ世界は明けて行くに違いない、と静かに思わせてくれる( ̄▽ ̄;)

私が遅まきながら舞台鑑賞に腰を上げたのは9年前だから、蜷川幸雄演出作品には間に合わなかった。

 

彩の国シェイクスピア・シリーズは、2ndの吉田鋼太郎さんから。

 vol.1『ハムレット』は劇場で拝見した。

ただ最近耳の調子がどんどん悪化していて、あらすじが分かっているのでついては行けたが『ハムレット』は半分程しか台詞が聴き取れなかった(;゚Д゚)

 

言葉が醍醐味のシェイクスピア作品で、それは致命的。

今回も仙台公演は悩んだが、泣く泣く断念した。

 

 

なので、配信に大感謝m(__)m

 

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

マクベス(藤原竜也さん)の鬼気迫る演技に、蜷川幸雄さんとの時間が偲ばれ、観入ってしまった。

 

さらに、マクベス夫人(土屋太鳳さん)の陰陽綯い交ぜの憑依ぶりには圧倒された。

今までも彼女の作品は数多く見てきて好きな役者さんではあったが、それを超えてきたのに驚かされた。

 

 

ほかにも魔女(吉田鋼太郎さん)はもちろん、バンクォー(河内大和さん)、マクダフ(廣瀬友祐さん)、マルカム(井上祐貴さん)、ダンカン・門番(たかお鷹さん)など、みんなの想いの重なる舞台。

 

 

前にも書いたが、正直にいうとシェイクスピア作品はよく分からなかった。

でも、(それを下敷きにした作品も含め)たくさんの舞台・映画・ドラマなど見てきた中で今作品が一番腑に落ちたし、胸が詰まったのも初めて( ;∀;)

 

 

 

これほどまでに悲劇を刻み続け、ヒトはなぜ今も繰り返すのか( ̄▽ ̄;)