​​​​​原作は小説『まぐだら屋のマリア』(作/原田マハ  幻冬舎 2011)。

 

以前、『永遠をさがしに』( 2016  河出文庫)を読み、わかりやすい言葉で紡がれる豊かな物語と、溢れてくる想いとその余韻に浸った。

 

 

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

 

紫紋(藤原季節さん)が死のうとして向かった酷寒の漁村「尽果」にいたのは、かつて死ねなかったマリア(尾野真千子さん 高校時代/川口真奈さん)だった。

 

坂東龍汰さん、斉藤陽一郎さん、前田亜季さん、大原梓さん、中島ひろ子さん、
馬渕英里何さん、尾美としのりさん、中嶋朋子さん、田中隆三さん、岩下志麻さんなど、共演陣の層も厚い。

 

 

板前見習い中に店の不祥事に巻き込まれ、可愛がっていた後輩が死を選ぶ前半も重かったが、生きる気力を失い流れ着いた食堂「まぐだら屋」での後半がまた重い。笑。

 

弱く、脆く、欲深く、醜く、あさましい人の業がこれでもかこれでもかと塗り重ねられていく。

 

 

「マリア」なのに救いがないのかと思ったら、一気に収束していくラスト。

 

 

生きるということは、そんな愚かな自分とひたむきに向き合うことなのだと気づかされる。


 

主題歌「一樹」(中島みゆき)がまた心に染みる( ̄▽ ̄)

原作は小説『破戒』(作/島崎藤村 1906)であり、約60年ぶり、3度目の映画化。

 

全国水平社創立100周年を記念して製作された。

 

原作は、中学生の頃教科書巻末の近代文学史年表記載作品を片っ端から乱読したときに読んだような記憶が微かに…。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)


時代背景、生活環境や価値観の変化、被差別部落(穢多・非人)問題の歴史と経緯、法的整備、同和教育…etc、原作が書かれた120年以上前をリアルに感じることは難しいだろう。

丑松(間宮祥太朗さん)の苦悩、葛藤、不安、決心に私たちはどこまで寄り添えるだろう。


石井杏奈さん、矢本悠馬さん、高橋和也さん、小林綾子さん、七瀬公さん、大東駿介さん、竹中直人さん、本田博太郎さん、田中要次さん、石橋蓮司さん、眞島秀和さんなど共演陣も重厚。

 

 

現代的感覚からすれば大人から子どもまで、不当な言動、差別、偏見、貧しい感性にイライラしっぱなしの映画である。

 

120年以上の学習・理解の時を経た今ですら未だに愚かな偏見・差別的思考が払拭しきれていないことに哀しくなる。

 

 

あらゆるハラスメント、イジメに始まり、紛争から戦争まで、今も「破戒」だらけじゃないか。

 

 

微かな救いは、わかりあうことが子どもからはじまることだろう( ̄▽ ̄)

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻による回想録『思ひ出の記』(著/小泉セツ)を参考文献に創作された小泉八雲とセツ夫妻をモデルとした物語。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

松野・雨清水トキ役の髙石あかりさんも、前から注目している好きな役者さん。

っていうか、今クール『風、薫る』の見上愛さん、上坂樹里さん含め、もうほとんどのクールをずっと好きな俳優さんたちで埋め尽くしているあたりが流石朝ドラ!

 

トミー・バストウさん、寛一郎さん、板垣李光人さん、柄本時生さん、シャーロット・ケイト・フォックスさん、野内まるさん、岩崎う大さん、さとうほなみさん、円井わんさん、北香那さん、吉沢亮さん、北川景子さん、岡部たかしさん、池谷のぶえさん、池脇千鶴さん、朝加真由美さん、佐野史郎さん、生瀬勝久さん、小日向文世さん、堤真一さんなどなど、共演陣だけで映画をもう数本撮れそうなくらい。笑。

 

 

歴史上の人物をモデルにしながら、その功績や足跡、史実を追うこと以上に、あの時代の変化や雰囲気のなかをふたりがどのように歩んだかを丁寧に描いたドラマに仕立て、朝ドラの中でも独特のテイストを醸し出していたように思う。

 

 

個人的に、松江は大学時代を過ごした思い出の地。

一年ほど新聞配達をしていた頃は「小泉八雲記念館・旧居」にも毎朝配っていた。

 

 

髙石さんは最終候補9人からの満場一致というが、あとの8人が知りたい( ̄▽ ̄;)

北鎌倉で晩年を過ごす"食と美の巨人"北大路魯山人の素顔を描く。

 

私の世代には、北大路魯山人はもう伝説と言っていい。

たくさんの逸話や作品が独り歩きしている。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

北大路魯山人(藤竜也さん)と田ノ上ヨネ子(古川琴音さん)、それぞれの佇まいが不思議と調和がとれていて眼に優しい。

 

柄本明さん、筒井道隆さん、一青窈さん、中村優子さん、伊武雅刀さん、尾美としのりさん、藤野涼子さん、満島真之介さんなど共演者さんたちがまた素敵。

 

 

不器用な老人と言ってしまえばそうなのだが、その生きざまは愚かで美しい。

 

 

道を極めて独り高みに上がれば自ずと周りに人がいないくなり孤高となる( ̄▽ ̄)

このクール、民放のドラマのなかで毎週録画して観ていたのはこの作品くらい。、

 

ほかは念のため録画しても、ほぼTVerで1.25倍速で鑑賞。

 

 

 

 

(ネタバレ含みます。御注意!)

 

 

シンプルに「好き」という気持ちについて考えるドラマも悪くない。

 

土田文菜(杉咲花さん)にヤラれる。

小太郎(岡山天音さん)に共感した男性視聴者は多かっただろう。

 

ほかにも、佐伯(成田凌さん)、和地くん(水沢林太郎さん)、エンちゃん(野内まるさん)、真樹(志田彩良さん)、柴咲(倉悠貴さん)、二胡(柳俊太郎さん)、佃武(細田佳央太さん)、山田線(内堀太郎さん)、多田美波(河井青葉さん)、ジョーさん(芹澤興人さん)、紗枝(久保史緒里さん)など登場人物もみんな好きに振り回されている。

 

 

確かに面白かった。

 

ただ私は基本単純で、ドラマのなかの好きな感じの役の人(好きな俳優さんが演じている場合も含む)が自分の倫理観と馴染まない(悪意、犯罪、不道徳とか反社会的行為。浮気とか不倫とか一夜限りとか貞操感が欠如した行為。古い人間でm(__)m)ことをされると哀しくなる。笑。

 

 

とてもとても辛いドラマでした( ̄▽ ̄;)