約束の地へ。2024!!-2- | クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

クラブ・ミッドナイト:正伝!! =Sの称号= 第2章

TYPE Rの称号を与えられなかったもう一つの悲運の車

 いやーー、悲しいかな年は取りたくない物ですねぇーーー。多分、昔のオヤジならこんな楽しい思いでをすぐにUPしていたのですが、最近はなかなか体が言う事を聞いてくれなくて、昨日はしっかりサボっていました。

 

 さあーーてと、前回の続きなど書きますか。

 

 21日(水)。10時に寝たオヤジと主(あるじ)さん。

 

 ここで一つ、気になることがオヤジにはあった。

 

 それは休みの日は異常に睡眠時間が短いのだ。特にホテルに泊まった日なんかは、睡眠時間が2時間と言うのはザラなのだ。

 その反動でS2000を翌日運転していると、決まって襲われる激しい睡魔。

 

 旧車の見学では、元気よく走ってはいるが、決まって30分間ほど娘1号に運転させて、狭い助手席で気絶しているのが現状である。

 

 で、今回は・・・

 

 なんと奇跡的に4時30分近くまで寝れたのだ。

 

 6時間以上、ホテルで寝れた事って、もうほとんど十数年間年も無かったことであった。

 

 よっぽど主(あるじ)さんとの、旅行が楽しかったからなのかもしれない。

 

 朝5時前。オヤジはバスタオルとタオルを持って、お風呂の向かう。

 

 お風呂が開く5時まで、誰もいないロビーや待合室を見る。

 5時近くにお風呂に入る。

 

 誰もいない朝風呂が実に気持ちが良い!!まるで貸し切りである♪

と、思ったら、次から次へとワラワラと朝風呂に入ってくる人たち。

 

 もう!!全くジジィが多いんだから(爆笑♪)

 

 6時ごろに部屋に帰ってきたら、主(あるじ)さんが起きていた。

 

 その足でお風呂に入りに行く主(あるじ)さん。

 

7時。いよいよ朝食の時間である。

 

 昼に豚丼を食べに行く事も忘れて、今回も朝からしっかりと朝食を食べる。

 

 9時。いよいよ帯広に向けて出発!!

 

 まずは主(あるじ)さんの第一希望の池田のワイン城!!

 

 阿寒から足寄に抜けて池田に向かう。

 

 足寄では足寄出身の歌手の松山千春さんの自宅を見に行ったのだが、場所を忘れて、見つからなかった。

 

 ここで時間をつぶしては勿体ないので、あきらめてワイン城に向かう。

約2時間ばかしでワイン城に到着。

ワイン城正面。

 ワイン城の裏側。ここから中に入る。

 

ワイン城の屋上から池田町を見下ろす。

 ワイン城の地下にタルでワインが熟成されていた。

 やはりラリーが開催されるせいか、ワイン城の中に、ラリーマシンが飾られていた。

 

 これはGRヤリス。

スイッチ一つで、4WDが前後輪のトルク配分を「NORMAL(前輪60:後輪40)」、「GRAVEL(前輪53:後輪47)」、「TRACK(前輪60~30:後輪40~70で連続可変)」の3つの制御モードから選択できるという、現在のラリーマシンの中では、殆ど反則級の制御ができるマシンなのだ。

 

 ワイン城を降りたらすぐに、ドリカム資料館が出てくる。

 

 入場料は無料だが、なかでは色々なグッツが売っているので、それを買ってもらおうというのだが・・・オヤジ達は鬼畜だから、しっかりドリカムの衣装とかを見て何も買わずに立ち去った。(笑♪)

 

 9月に池田でラリーが行われるみたいで、池田町ではあちこちにラリーのノボリが立っていた。

 

 池田を出たオヤジ達は帯広の街を抜けて、次の目的地、幸福駅に向かう。

 

 数か月前に見に行ったときは、切符だらけで駅がピンク色に染まっていたが、一度全部外されて、綺麗になっていた。

 それでも駅の中には結構なキップが貼られていた。

 

 これで主(あるじ)さんの、行きたいとこは、あとは豚丼を食べるだけとなっていた。

 

 そこでオヤジは少しサプライズを行う。

 

 それは十勝サーキットへ行く事だ。

実は幸福駅から更別の十勝サーキットは意外と近い。

距離的には10キロも無い距離である。

 十勝サーキットは通常は土曜、日曜日にゲートがあくので、今日はゲートは閉まっているのだが、とりあえず場所だけでも主(あるじ)さんに、見てもらいたかったのだ。

 

 不思議と恐れていた眠気も現れなかった。

 

 S2000で走る事10分ほど。十勝サーキットに着いた。

 

 不思議な事に十勝サーキットがゲートが開いていて、前に走る車が勝手に中に入って行った。

 

 オヤジ達も入場券をくれる人を探したが、残念ながらいなかったので勝手に入る。

 

 もし注意されたら、謝ってその時に出ようと思っていた。

 

 中に入ると奇跡が起きていた。

何台ものレースカーがいたのだ。

観客場にオヤジ達は登っていった。

 

 「うーーん。このままレースカーが走ってくれたらいいですよねーー。」と、主(あるじ)さんがオヤジに言った。

 

 すると・・・・レースカーが次々とコース上に出て行ったのだ。

 

 調べてみると明後日の土曜、日曜日は86カップが行われるそうである。

 

 多分、今回は練習中では無かったのだろうか??

 

 主(あるじ)さんに生のレースを見てもらえることが出来て、オヤジはうれしくなった。

十勝サーキット場の帰り道、田中義武さんの花畑牧場に寄る。

 

 ここは一時、観光客で多かったのだが、今日は平日の為、オヤジ達と数名しかいなかった。

 

 そしてその帰り道。

勿論、大正2輪館に寄る。

 

 ここはオヤジ達世代には、ドツボにはまるバイクが並んでいたのだが、主(あるじ)さんも、始めて自分が乗ったバイクを見て感無量であった。(と、勝手にそう思う。笑い♪)

 

 で、いよいよ最後のミッション♪

帯広の豚丼を食べる。

入った場所はもちろん、前回、娘と行った場所。

 

 主(あるじ)さんは流石に小を頼んでいたが、オヤジは構わず普通サイズ。

前回同様、焼き豚がたくさん入っていて、美味しく頂きました♪

 

 これでオヤジと主(あるじ)のミッションは全て終わり!!後は一気に帰るだけである。

時刻は4時を過ぎていた。

 

 帯広からオヤジの家まで、カットんで約3時間30分。

 

 ツーリングをやられている人はわかると思うが、夜中にバイクで走ることは危険極まりない。

 どう考えても、帯広に滞在し過ぎた。

 

 本来は十勝サーキットを見た段階で、直ぐに帰らなければいけなかったのだ。

 

 早めのピッチで帰宅するオヤジ。

 

 前方には大型トレーラーが、結構早い速度で走っていた。

 

 陸別の交差点で大型トレーラーが右折した時であった。

 

 今となってはその大型トレーラーが、オヤジに対して善意で行ったのか、悪意を持って行ったのかはわからない。

 

 大型トレーラーは右折した途端、いきなりハザードを出して停まった

 

 大型トレーラーの後をついていったオヤジは、先に行かせてくれるものだと思い、大型トレーラを抜かした時であった。

 

 その瞬間!!

 

 前方から大型トラックが現れた!!

 

 このままいけば間違いなく正面衝突!!

 

 クラブ ミットナイトーの最大の約束事は事故を起こさないという事である!!

 

 オヤジはその瞬間!!アクセルをベタ踏みを行った!!

 

 オヤジのS2000は初期型のAP1!!

あの藤原拓海の86と同じように、高速回転型のエンジンを積んでいる!!

そのレブリミットはなんと9,000rpm!!

 

 あまりの速さにそのピストンスピードはF1にも匹敵し、通常の針のスピードメーターはその速度には追いつかなくて、デジタルメーターを採用したというほどの名機である。

 

 VTECが吠え、S2000は鬼の加速を行い、無事にその大型トレーラーを追い越しした。

 

(ありがとうな!!S2000!!またお前に助けられたな!!)

オヤジは心の中で、S2000にそうお礼を言った。

 

 午後7時過ぎ。無事に帰宅!!

急いで荷物をYAMATO君に積み込む主(あるじ)さん。

当たりはすでに真っ暗になっていた。

 

 しかし主(あるじ)さんは、これから1時間ほど先の宿泊先の北見に行かないといけないのだ。

 

 オヤジはYAMATO君にそっとさわり、「YAMATO君!!頼んだぞ!!無事に主(あるじ)さんを北見まで連れて行ってくれな!!」

 

  単なる機械のバイクである。

 そんな意味は全然ない事だ。

 

  しかし、オヤジは時としてその命を持たない単なる機械が、先ほどのS2000がオヤジを救ってくれたように、意志を持って動いてくれることがあると信じている。

 

 こうして主(あるじ)さんとオヤジの物語は終わった。

 

 

 旅の始まりはあれば終わりは必ず来る!!

 

 その旅が素晴らしければ素晴らしいほど、その反動が激しい!!

 

 オヤジの心の中には、激しい寂寥感だけが残った。