R(ローリング)・ストーンズは世界的な有名なイギリスのロックバントであるが、今日はその話ではなく、娘の個展の話の続きである。
オヤジの大好きな湾岸ミッドナイトの作者の楠みちはる先生の描かれた音楽の世界の作品で、エイト(全4巻)がある。
主人公たちは音楽の世界に入り込んでいくのだが、
最後に、
振り向くな
転がれ1ミリでも前へ
進めば
見える景色も当然かわる
転がる石にコケはつかない
それは本当なんだ
という言葉がある。
これは当然、ロックバンドのローリング・ストーンズのグループ名から名前を借りて、主人公たちが、これから自分たちのバンドの誕生を示す比喩なのだが、今回、娘1号も個展を開くことによって、新しい道が開けたみたいなのだ。
今回は個展開催後から数日後に、2社の新聞記者から取材の申し込みが入ったそうで、明日の土曜日に取材を行われるらしいのである。
この話を聞いて、娘が絵の世界に入り込む感じがして、オヤジは何となくこの紹介したエイトの最後のシーンを思い出したので、ローリング・ストーンズとタイトルを記してみた。
ここで娘1号の絵画を描くきっかけを一つ話してみたい。
小学生のころの娘は、将来の夢はギター1本でストリートミュージシャンで生きていきたいと語っていた。
今でいうユーチューバーの乗りなのだろうか??
当然、ギターを弾けるわけでもなく、歌なんか歌った事の無い娘であった。
オヤジとしては娘の将来を不安がった。そこで
「お父さんは若い頃、フェイマス・スクールという、通信教育の絵の試験で98点を(50問正解中98点だから、実質は1問だけ間違えただけ)取ったこともあるけど、結局、絵の世界では生きられなかったんだぞ。」
「それだけお前の求めている職業は、数万人に一人しか成功出来ない世界なんだぞ。」と言い、娘の進む道を諦めさせた。
すると今度は娘は何を思ったのか、翌日から絵の世界に興味を持ち始めたのだ。
本格的に絵の応募をするようになったのは中学生の頃からであった。
応募する賞にそこそこ受賞するので、高校時代になると、今度は絵の世界で暮らしていきたいと言い出してきた。
いゃーーー。ほんと、当時はこの子の将来はどうなるかと、不安で仕方が無かった。
そんな中、妻の急逝。
高校を卒業した娘1号は通信教育ではあるが、美術大学に入りたいと言い出した。
娘の為に学資保険は入っていたので、当時は300万円は用意できたが、それ以上は用意できなかったので、親せきや知り合いに色々と相談した。
殆どの人が、教育ローンを借りまくって行かせればいいとか、中には女の子に大学は意味は無いから、行かさなくて良い。とか、
あなたたちは子供の事を考えないで、いま迄遊んでばかりいたでしょう。(当時はキャンピングカーを買って、月1回は家族旅行していた。)いま、その報いが来たんだよ。
と、心無い言葉を浴びせられた。
だけどオヤジにはどう考えても、娘に600万円以上もの大金のローンを組ませることは嫌であった。
妻が亡くなったことで、生命保険が降りたのだが、中身を見てビックリした。
妻が亡くなる前の2年前に実の母親が亡くなったのだが、その時の生命保険の使い道が無いため、妻に一括で生命保険を入れたのであるが、その金額が倍になって戻ってきていた。
生きていて、月々に支払う金額が戻ってくるような感じですかね。
まあ、当時のお金で妻の遺産のお金と生命保険で家のローンが一括で支払えるぐらいなっていました。
ここでようやく娘に大学を行かせる目処が付き、何とか通信教育ではあるが、東京の有名な美術学校にも行かせることができた。
そして今、娘は働きながら、週に1回、北見の美術教室に通いながら、好きな絵を描いている。
オヤジは「なあ、娘1号。前にお前絵の世界で食べていきたい。と言っていたよな。」
「今はこうして安定した暮らしの中、好きな絵を描けるけど、満足かい??」と、心配になって聞いてみた。
「うん。今の生活に満足しているよ。だから安心して絵も描けるよ。」と、明るく笑って答えてくれた。
おそらく娘の描く絵が明るい色彩が多いのは、心が安心した世界にいるのであろう。
最後に
ローリング・ストーンズ。
振り向くな
転がれ1ミリでも前へ
進めば
見える景色も当然かわる
転がる石にコケはつかない
それは本当なんだ
ほんの少しでも、娘に前に向いて進んでもらいたいオヤジは再び、この言葉を口にするのであった。
もし、良かったら今のオヤジの生き方に、多大なる影響を与えてくれた、この二人のブログに遊びに行ってみて下さい。