激安インプを見に行ったオヤジと娘1号は午前6時過ぎに娘2号を迎えに行くために無事に網走に着いた。
※オヤジの休日は、娘2号通常の授業の日は3時30分ぐらいには娘2号を迎えに行き、その足でオヤジの次の休みまでの全員の食材を買う事になっているので、ほとんどオヤジは午後からは何もできないのだ。
早速、娘2号からいつ連絡が来ても良いように、(今、網走にいる。)
とメールを送った。しかし、娘2号からはいつまで待ってもメールの返信は来なかった。
そして、約束の7時ごろに娘2号から一通のメールが返ってきた。
(今日は友達と帰る予定があるから、明日買い物に行こう。)という返信であった。
そのメールを見たオヤジは途端にブチ切れた。
(今日は自分一人で帰ってこい!!)という怒りのメールを返して、その足で娘1号と共に家まで30分かかる道を引き返した。
実は以前も同じ事があり、その時は厳重に注意したのだが、また反省も無く同じことを行ったからだ。
オヤジは今日は本当に怒らないといけないと覚悟した。普段は娘2号には甘く、怒ることは一切ないのだが、今日は、このままでは娘がダメになると想ったのだ。
夜8時。娘2号からのメール。(今、駅に着いた。迎えに来て。)
娘2号からのメールは通常通りの反応だ。
オヤジが何故怒っているのかはわからないのである。
(今日は自分で帰ってこい。)駅から家まで歩いて約30分かかる。しかし、メールが来てからすでに30分以上経っている。
「お父さん。遅いよ。迎えに言ってくる。」娘1号は2号の帰りが心配になり、オヤジに助けを求めた。
「絶対にダメだ。今日は甘やかすな。最近、少し甘やかせすぎた。」もちろん、夜中の8時過ぎ。女子高校生の暗い夜道はオヤジは誰よりも心配である。
出来れば今すぐ車で向かいに行きたいぐらいである。しかし、オヤジはここでぐっと我慢をした。
オヤジや娘1号の心配をよそに、2号は帰宅時間を大幅に遅れて帰ってきた。
案の定、迎えに来てくれなかったので,ふてくされた娘2号は黙って自分の部屋に行こうとした。
「こっちに来なさい。2号。」オヤジの声は冷たかった。何故、怒られているのか解らない娘2号。
「2号。お父さんが何故怒っているか解るか?」
「お前は今日、お友達と一緒に帰る約束をしたのはいっだ?」
「今日の朝。」
「それなら何故、今日、お父さんが7時に迎えに行くの知っていて、今日は向かえはいらない。と言わなかった。」
「お父さんが今日、休みだったのを忘れていた。」
「それなら、何故、お父さんが網走に着いた。というメールを送った時に、すぐに今日は友達と帰るから、買い物は行けない。と連絡をくれなかった?」
「だって7時までクラブだったから連絡が出来なかったから。」
「クラブ中は一度も携帯を見れないのか?」
今まで2号の事を一度も怒らなかったオヤジに怒られた娘2号から途端に涙が流れた。
「お前、前も同じ事をして、おとうさんの休みを1日潰したよな。あの時、しっかり連絡をしなさいと、あれほど注意しただろう。」
「お父さんの休みを忘れたなら忘れたで良いけど、なんで、分かった段階ですぐに一緒に買い物に行けないって言えない。」
「また、その友人に急にお父さんが迎えに来たから、悪いけど一緒に今日は帰れなくなった。と言って、何故、断れないんだ?」
「お前は今日、お父さんと1号の1時間を無駄にしたんだぞ。」
「お父さんの言っている事は間違っているか??」何も答えられない娘2号。
「分かったら今度から気を付けて連絡をすぐにおとうさんにかけなさい。」そう、言ってオヤジは2号を解放した。
オヤジは50年間生きてきて、どうしても許せない人物がいる。
一人目はお金を借りてすぐに返さない人。
そして、なかなか約束を守らない人。
そして時間にルーズな人。
大体、この3つを守れない人は他人から信頼されなくなるのだ。娘達にはこんな大人になって欲しくないのだ。
自分の子供を叱るのは誰しも辛い。本来は子供を可愛がるだけを行いたいのだが、やはり娘達にはそんな無責任な子になって欲しくない。
娘2号よ。今は、何故オヤジに怒られたのかは解らないかもしれない。
しかし、いつか大人になり自分が親となった時に、今日の事を思い出して欲しいと思う。
親として、父として切に思うオヤジである。